今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

バウハウス展

2008年07月05日 | 東京周辺
昼まで大学院入試の作業をして、35℃にも達する暑い名古屋を後にして帰京。
東京ではまっすぐ帰宅せずに、上野で降りて、芸大で開催している「バウハウス・デッサウ展」(7月21日まで)を見に行く。

帰省時に使う旅行用のキャリーバッグを上野駅のコインロッカーに預けようとしたら、なんとサミット中は全面閉鎖!(洞爺湖でやってるんじゃないの?)
仕方なしにバッグをガラガラ引きずって32℃の上野公園を抜ける。

といっても上野公園、特に芸大に抜ける道(奏楽堂のある所)は、広葉樹が大きく成長し、しかも一時期占領されていたブルーシートの住居群が一掃され、その後に周囲と調和したアートのオブジェが据えられて、”大人の散歩道”的雰囲気になっている。

そこを気分よく抜けて、芸大の美術館に入る。
ひきずってきたバッグはここのコインロッカーに入らないのでカウンターで無料で預かってくれた。

自分自身は美術系のセンスはないが、姉が美大出で、自分が最初に非常勤で勤務した先が芸術系の学科のある所で(芸大出の先生がたくさんいた)、また研究員で通った企業も建築系の先生たちと一緒だった。

それらの環境要因で、デザインにも少しは興味をもち、バウハウスで教鞭をとったクレーやイッテン、カンディンスキーらも興味があるので、”バウハウス”との声を聞けばできるだけおもむくことにしている。

展示では超一流教員の指導による実習での試作品などが面白かった。
なんか私もパソコンを使って学生の感性を引きずり出す教育をやってみたい(できたら)。

そしてなにより面白かったのは、展示場から出ても、美術館の館内のあちこちの椅子や金属ポールまでもがバウハウス展の続きに見えてしまうこと(それだけ現代の産業デザインへの影響が絶大だった)。

一部の金持ちが大金はたいてありがたがる”芸術作品”ではなく、日常生活を豊かにするアートを大量生産で廉価で国民に供給するという発想は、これからも生き続ける。