実は、昨年の暮、高校時代の仲間との飲み会に参加し、注がれるままに酒を飲んだせいで、不覚にも泥酔していしまい、タクシーに放り込まれて、なんとか家までたどり着いた。
翌朝、正気になってみると、まず着ていった上着(LLビーンのフィールド・コート)がない。
そして眼鏡もない。
両方ともお気に入りだったのに。
フィールド・コートは定番なのでいつでも買えるが、眼鏡の方は木製のテンプルで今は販売されていないと思う。
眼鏡はタクシーの中、上着は店に置き忘れたと思ったので、まず店に電話して確認したが、上着の忘れ物はないという。
タクシーはどこの会社かわからない。
とりあえず、警察署に紛失届けを出しに行った。
昼になって、昨日飲んだ一人から電話がかかってきた。
上着を預かっているという。
なんでも、彼が上着を店に取りにいっている間に、私が乗ったタクシーは走りだしてしまったという。
年明けに受取ることにして、これで上着は解決。
残るは眼鏡。
眼鏡なしでは生活に困るが、幸い、予備の眼鏡を名古屋から持参してきたので、さしあたってはなんとかなる。
ただ予備だけでは心もとないので、年明け早々に眼鏡店に行っておなじ度数の 眼鏡を新調した。
ただしテンプルは半分だけが木製のものしかなかった。
新調した眼鏡が手元に届くまで2週間待ち、その間に予備の眼鏡の方が壊れかけてきたが、なんとか間に合った。
その後、なくしてから約一ヶ月たって、眼鏡を見つけた。
東京宅の自分の部屋の中で…
ドアからベッドに至る直線上の床の上に。
酔ってベッドに直行する際に、服を脱ぎながら歩いたために、顔から落ちたのだろう。
もちろん意識もうろうだったので、またく記憶がない。
そこは使わない荷物の置きっ放しエリアだったため、いつもは動線外で足を踏み入れず、また眼鏡が荷物に隠れた状態になっていた。
まさかそこにあるとは夢にも思わなかった。
でもお気に入りの眼鏡だけに、見つかってよかった。
ただしこれは予備用とし、新調した眼鏡の方をメインに使うことにする。