東京にいる日曜だが、午後から雨になる。
雨になる前に往復できる近場として、千葉県柏市の布施弁天(東海寺)に行くことにした。
この寺の存在は今まで知らなかったのだが、先日の浅草弁天参詣の折り、”関東三弁天”として江島(えのしま)と浅草(いずれも参詣済み)に加えてこの布施弁天があることを知った。
言い換えれば、関東三弁天の中でここが行き残っている。
いつのまにかテーマになってしまった”女神詣で”には弁天が含まれているので、ここは行かねばならない(前記事の観心寺・如意輪観音は女神詣でのクライマックスであって、しんがりではない)。
しかもただ詣でればよいのではなく、女神様本体を拝まないと(それが楽しみなので)意味がない。
ここは拝観可能でしかも御影も購入できるという。
寺のサイトで寺へのアクセスを調べると、常磐線の駅からは遠く、柏・北柏・我孫子のいずれかからのバスとなる。
そのバスの便も寺のサイトにリンクがあり、それによると、同じ市内の柏・北柏の東武バスの便は実用的ではなく、別の市ながら直線距離が近い我孫子からの坂東バスは1時間に3本の割であり、これを使うことにする。
その我孫子駅には、弥生軒という有名な”駅そば”があるので、ついでにそこで蕎麦を食べることにする。
さて、常磐線快速で我孫子に達し、さっそくホームにある弥生軒に入る。
10時半という中途半端な時刻ながら、同じ電車から降りた客でとたんに満席となる。
ここの名物(有名な理由)は鳥のでかい唐揚げが載った「唐揚げそば」で、私を除いた全員(♂)がそれを券売機で選ぶ。
鳥の唐揚げが唯一駄目な私は、長い半切りちくわ天が一本入った「ちくわ天そば」(400円)にする(以前は2本だったらしい)。
同額の天ぷらそばではなく、ちくわ天にしたのは、脂質・糖質よりたんぱく質を選んだためだが、温まっていないちくわを噛んだ時、選択を悔やんだ。
駅前から時刻通りのバスに乗り、終点の「あけぼの山農業公園」で降りる。
向かいのあけぼの山公園(家族連れで楽しめる)を通り抜け、門前に鳥居が立つ布施弁天に達する。
派手な彩色の四天王像のある楼門(写真)を石段で上がると、正面にカラフルで立派な本堂がある(拝観料はなし)。
その左手前に観音堂があり、靴を脱いで堂内に入ると、結構ちゃんとした造りの聖観音像を拝めた。
本堂の内陣には、等身大ほどの彩色豊かな八臂弁天像(伝弘法大師作)が鎮座し、堂内の外陣から拝むことができる(撮影禁止)。
ただ外陣と内陣の間がガラスで仕切られていて、そこに背後から昼間の光が反射して、弁天様の全身がよく見えないのが残念。
本堂、楼門、多宝塔形式の鐘楼(写真)の3つの江戸期の建物は県の重要文化財となっているが、本尊の弁天を含め仏像は、伝説はともあれ、見た目は江戸期の地元の作という感じで、県の文化財にも指定されていない。
この他に三重塔(不動明王が祀られている)、新しい石像の布施観音像などがある。
受付で本尊の御影(500円)を買い(江島弁天の御影と比べると、持っている物の手の位置が異なっている)、千葉県に多い妙見菩薩の堂を巡って、往路を戻った。
常磐線を日暮里で降り、日曜の谷中銀座に寄り道していたら雨が降ってきた。
ということで、本日にちょうどよい外出だった。