今のご時世、不特定多数の人が集まる閉鎖空間は要警戒。
とりわけアカの他人との距離が小さくなる公共交通機関(窓も開けられない)が気になる。
私は愛知では通勤にできるだけ自家用車を使うようにしていたが、自宅のある東京都内の移動では公共交通機関に頼らざるをえない。
感染者がいない空間なら、過去の痕跡からの接触感染だけに気をつければいいが(感染した手で顔を触らないという意味でマスクは有効)、
感染者と同席しては、マスクも役に立たない。
同じ空間内の人たちから感染者を識別する方法はないものか(医学的検疫の話ではない)。
まず、咳き込んでいたり、くしゃみをする人は厳戒対象だが、今のご時世、幸いそういう人は乗ってこない。
そういう明らかな反応をしない感染者が問題。
実際、感染していながら、通勤電車に乗ったり、国内ツアー旅行をしたり、市内のスポーツジムに通った人がいた。
そこで次なるチェックは、発熱状態。
もちろんここでは、脇の下に5分以上密着する体温計ではなく、離れた所からわかるもの。
それが自分の手元にないか探ってみた。
一番手っ取り早いのは、赤外線放射温度計で、目の前の人の前額部の赤外線放射を測定すれば、その場で額の表面温度(脇の下よりは幾分低めの値)がデジタル表示される。
”計測マン”でもある私はもちろんそれを所有しているが、空港職員でもない人間が、同じ車内の乗客にセンサー口を向けて引きがね状のスイッチを入れるのは、見た目も含めて失礼このうえない(正確に前額部を測るには、赤いレーザービームをONにする必要があるが、これを他人に無断で照射するのはなおのこと失礼だし危険でもある)。
放射温度計は、レーザービーム付きでも1万円以下で買える。
次なる策は、サーモグラフィ。
原理は、放射温度計と同じ赤外線の測定だが、こちらは画面全体の温度分布がわかるので、対象人物の前額部に焦点を当てなくていい。
さすが”計測マン”である私はこれも持っているが、民生用でない専用機は、大きさと金額の点で実用的でないので、みなさんの参考にはなるまい。
だが、計測器オタクの私は、なんとスマホにセンサーとレンズを取り付けて撮影できる簡易型のサーモグラフィも持っている(こちらは5万円くらい)。
スマホにつける小型カメラだから目立たない。
ただ、いちおう撮影になるので、車内風景のスナップ写真として撮らないと、盗撮の疑いをかけられるので注意が必要。
もっとも、疑いをかけられたら、温度つきの画像を見せてあげるといい(右の写真は、画像をぼかしてあるが、額の温度が34.3℃となっている)。
ちなみに、平熱時の額の温度がどれくらいかは、自分の額に赤外線を当てればわかる。
平熱時の脇の下の体温が36℃台の私の場合、額の温度が34℃台だから、それを参考にすると、この画像の人も平熱といえる。