年に二回、街をしばし彩るさくらやけやきやいちょう並木。
その秋の回もそろそろ終わりを迎えようとしている。

あと少し週末までもって欲しいところだ。
が、今朝、いつも車窓から眺められたさくらの木が消えて失くなっていた。
あれ、どこいった。
と思ったのは錯覚で、葉を散らして目立たなくなっていたのだった。
枝にわずかに散り残った赤い葉っぱが淋しい。
さくらの木って夏や冬は他の木々に溶け込んで目立たないのに、春と秋には、あ、お前はさくらの木だったのか、と気づかせられる面白い奴だ。
ずっと出しゃばり続けるのではなく、ここぞという時(なんだそりゃ)存在感をアピールする。
カッコいいではないか。
また春の日に存在を知らしめておくれ。
