夏山に行きたい気持ちを抑えられず

2021-07-28 06:31:02 | その他旅行き
油断したのである。
先週の4連休、なんの旅の計画もなく突入してしまった。
日曜日に法事の予定があったから、4日まるまる使って旅行に行く事は出来ず、例年梅雨はすっきり明けずにグズグズする頃のイメージがあったので、なにも考えずにテニスの予定を入れてしまった。
ところが梅雨はすっきり明けて、連日とてもいいお天気だ。
4日とは言わないまでも2~3日の旅を計画すればよかった。
そうなると頭の中は昔旅した信州あたりの記憶がちらついていけない。
若い頃は7月下旬から8月上旬の一番夏らしい時期に夏休みを取っては信州を巡ったものだった。
先日ようやく彦根城を観光できたが、山の記憶はそれとは質が違う事に気がついた。
ちらつく記憶には非日常感と爽快感が後ろにあるのだ。
いや違うな。
非日常感や爽快感を覚えていて、それに周りの景色が付随している感じだ。
見晴らしのよいドライブウェイを走る気持ち良さ、ガスが漂う自分以外誰もいない山頂の幽玄さ、早朝の清々しい景色に囲まれて一日を開始する高揚感。
そんな記憶に襲われ、居ても立っても居られなくなり、土曜日のテニスをお休みにして、一日だけでも旅する事にした。
一日で行けるところで高い山。
近畿で思い浮かぶのは伊吹山と大台ヶ原くらいだ。
翌日に響くといけないので山歩きは避けたく、大台ヶ原は登山になるから、伊吹山に車で上ることにした。

<伊吹山山頂から>


土曜日、少し早起きして出発。
久しぶりに高速道路に乗った。
もう前回いつどこの高速道路を走ったか覚えていないくらい久しぶりである。
そうなると名神の見慣れた景色も新鮮に感じるから不思議だ。
下り坂から上りに転じる見晴らしの良い長い直線部分に差し掛かった時、その眺めに鳥肌が立ってしまった。
何度も旅に出ていた頃は、この最初と最後に走る高速道路の行程に飽きてしまって、ここを走るのを省略できないかといつも思っていたのに、走っていてとても楽しかった。
関ヶ原ICで流出し、伊吹山ドライブウェイへ。
過去にも走ったことがあるが、ドライブウェイの景色の記憶はほとんどない。
終点の駐車場が満車で、手前の道路で長く順番待ちをし、窓から入る風が涼しかったのを覚えているくらい。
ゲートで料金を払い(3,140円!!)急坂を上る。
最初は林の中を走るのだが、だんだん視界が開け、ずんぐりとした伊吹山の山頂部が姿を現す。
へえ、侵食された谷間が幾筋も伸び、なかなかの高さの山に見える。
乗鞍エコーラインから見た乗鞍岳みたいな雰囲気。
さらに標高を上げると木々が少なくなり、谷側のガードレールの下側にまで雲が湧く青空が広がるようになる。
これこれ、こんな景色に会いたかったのだ。
伊吹山なんて1377mで、信州の山々に比べればけして高い山ではない。
伊吹山を選びはしたが、こんな高山を思わす景色が見られるとは考えておらず、嬉しい誤算。
行く先の山腹に道路が伸びているのも乗鞍エコーラインを彷彿とさせる。
すっかりテンションが上がって山頂の駐車場に到着。
まだ空いていて良かった。
ごきげんで車を降り立ち山頂へ向かう。

続きはまた次回。