実家には庭があるのだが、ここ数年春に帰省すると庭木の剪定を頼まれる。
最初は嫌々やっていたが、三年目ともなるとだいぶ要領を得てきて、バシバシと遠慮なく伐採。
我ながら器用だなと思う出来上がり。
剪定されて整った庭木は、人の目にはすっきりさっぱり。
でも庭木にとってはきっと理不尽なことなんだろう、と次々と刈る木を移りつつ思った。
痛い痛い嫌な出来事に違いない。
散髪されるのとは違い、痛みを伴うもののはずだから。
切っていると他にもいろんな思いが去来する。
理容師の人が髪を切る時はこんな感じで形を整えて行くのだろうなとか。
ある程度切り終えて、別の角度から見てみると、整え損ねた葉や枝が飛び出てて、ハサミの先端でちょこちょこと切る。
同じような仕事を理容師さんもやってるな。
なんて…。
剪定を終え、鋏の手入れをした。
と言っても水洗いするだけだが。
鋏の刃についた庭木のクズを落とそうと水をかけ、タワシでこすった。
ある程度落ちるのだがこびりついた部分がなかなか落ちない。
ゴシゴシと力を入れて刃の長辺に沿ってタワシを滑らせたとき、ぴっと指に痛みが走った。
あっと思った時にはもう遅く、薬指を少し切ってしまっていた。
出血。
うーん、すごい切れ味だ。
そうして気付いた。
挟むだけで細い枝をスパスパと切り落としてたんだ。
そりゃよく切れるはずだ。
私はどうも昔から刃物に対する認識が甘い。
ギザギザしたパン切りナイフで指を切ったこともある。
あんな柔らかいパンを切るためのナイフだしギザギザしているし、たいして切れないだろうと高を括っていたが、これも思った以上の切れ味で、びっくりした覚えがある。
いかにも刃物然とした包丁なんかは気をつけて扱うんだけどなあ。
当然不注意のせいなわけだが、今回は別の要因も含まれるのではないかと血を水で流しつつ思った。
刃先に付いた庭木の葉や枝の微塵と樹液の怨みが、簡単に落とせない汚れとなって私に力を入れさせたのでは。
ほら、こんなに痛かったんだぞと訴えられたのでは。
そんな余計なことを考えた。
だからって剪定に手心を加える気はない。
庭木を手入れしないと大変なことになるからな。
また来年も頑張ろっと。
<このにわにわにわきがない>
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最初は嫌々やっていたが、三年目ともなるとだいぶ要領を得てきて、バシバシと遠慮なく伐採。
我ながら器用だなと思う出来上がり。
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剪定されて整った庭木は、人の目にはすっきりさっぱり。
でも庭木にとってはきっと理不尽なことなんだろう、と次々と刈る木を移りつつ思った。
痛い痛い嫌な出来事に違いない。
散髪されるのとは違い、痛みを伴うもののはずだから。
切っていると他にもいろんな思いが去来する。
理容師の人が髪を切る時はこんな感じで形を整えて行くのだろうなとか。
ある程度切り終えて、別の角度から見てみると、整え損ねた葉や枝が飛び出てて、ハサミの先端でちょこちょこと切る。
同じような仕事を理容師さんもやってるな。
なんて…。
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剪定を終え、鋏の手入れをした。
と言っても水洗いするだけだが。
鋏の刃についた庭木のクズを落とそうと水をかけ、タワシでこすった。
ある程度落ちるのだがこびりついた部分がなかなか落ちない。
ゴシゴシと力を入れて刃の長辺に沿ってタワシを滑らせたとき、ぴっと指に痛みが走った。
あっと思った時にはもう遅く、薬指を少し切ってしまっていた。
出血。
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うーん、すごい切れ味だ。
そうして気付いた。
挟むだけで細い枝をスパスパと切り落としてたんだ。
そりゃよく切れるはずだ。
私はどうも昔から刃物に対する認識が甘い。
ギザギザしたパン切りナイフで指を切ったこともある。
あんな柔らかいパンを切るためのナイフだしギザギザしているし、たいして切れないだろうと高を括っていたが、これも思った以上の切れ味で、びっくりした覚えがある。
いかにも刃物然とした包丁なんかは気をつけて扱うんだけどなあ。
当然不注意のせいなわけだが、今回は別の要因も含まれるのではないかと血を水で流しつつ思った。
刃先に付いた庭木の葉や枝の微塵と樹液の怨みが、簡単に落とせない汚れとなって私に力を入れさせたのでは。
ほら、こんなに痛かったんだぞと訴えられたのでは。
そんな余計なことを考えた。
だからって剪定に手心を加える気はない。
庭木を手入れしないと大変なことになるからな。
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また来年も頑張ろっと。
<このにわにわにわきがない>
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