世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

特鰭(トクビレ)・八角(ハッカク)

2020年02月26日 20時46分21秒 | Weblog


八角(ハッカク)・トクビレ



    ハッカクのから揚げ

【語源】
「ハッカク」の方が、ポピュラーですが、標準和名は「トクビレ」の
方です。
特に雄の第二背ビレと尻ビレは大きく、特の大きいヒレ・・・・
「トクビレ」・・・・と名付けられたと思われます。

「ハッカク」は、名のとおり、ぶつ切りにした時、断面が八角形
だから・・・安易なように思いますが、そのかわった姿はインパクト
があり、納得できます。


【旬】
産卵、成長に付いては、未だ不明とされている魚です。
よって、科学的に旬を述べる事は出来ませんが、味、脂ののりから
判断するところ、旬は冬と言えるでしょう。

      ハッカクの干物
雄・雌の見分け方は簡単。特にヒレが大きい方が雄。
また、大きなヒレに白い紋がある方が雄です。雌はありません。




      ハッカクのお刺身

【うんちく】
江戸時代に書かれた「西蝦夷日誌」の中で、「異魚があがる事あり」
と紹介されているのが、このハッカク。
見た目は奇妙だが、この魚がすこぶる美味い。
しかし、見た目ゆえ、市場価値がなく地元のみで食されていましたが
近年、テレビ、雑誌などで取り上げられ、非常に人気の魚に・・・

これに伴い、価格の方も急上昇!幻の高級魚になってしまいました。

水深200㍍以浅の砂泥底に生息し、鰈(カレイ)狙いの底引き網船に
昆獲されます。この為、水揚量は少なく、幻と言われる所以となって
います。




           ハッカクのにぎり鮨


【ブランド・産地】
この魚自体がブランド化されていると言って良いでしょう。
何せ・・・「まぼろし」と言われてるわけですから~
主な産地は北海道と北陸地方。

特に、北海道日高沿岸であがるハッカクは格別だと言います。
ご存知のとおり、日高は昆布の有名産地。
この上質の昆布に小魚が集まり、たくさんの餌の元で育つハッカクは
最高に美味いとか・・・。




        ハッカクの軍艦焼き
【産地ならではの漁師料理】
なんと言っても刺身でしょう。
鮮度の良いハッカクの薄造りは格別。
しつこくない上品な脂は、他のどの魚にもない独特なものです。
ただ、鮮度よく流通してるものが少ないのが玉にキズ。
美味しい刺身は産地の特権かもしれません。



また、この魚は焼いても美味い。塩焼きを良いですが、味噌を使った
「軍艦焼き」は格別です。
ヒレを取り除き、背に包丁を入れます。割った背の中に味噌を入れ、
弱火でじっくりと焼き上げます。
堅い皮を手でバリバリとはがしながら食べる軍艦焼き・・・・
日本酒ですかね~?
見た目が軍艦に似てる為、この名がついたとか・・・。

鮮度に左右されない、ハッカクの干物も美味しいですよ!


【栄養と効果・健康】
高たんぱく、低エネルギー、低脂肪、低コレステロール!
しかも美味しい。究極のダイエット食と言えるでしょう。

ミネラルではカリウムが豊富。腎臓の機能を高めます。また、
塩分を体外に排出する機能もあります。

ビタミンでは、B6が豊富。これは、体内でたんぱく質を作るときに
必要とするものです。
たんぱく質も多く、B6も多い・・・たんぱく質を多く摂取したい
方には、うってつけの食材と言えます。


     ハッカクのお刺身









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プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】



黒鮪(くろまぐろ)・本鮪(ほんまぐろ)

2020年02月26日 07時13分12秒 | Weblog



黒鮪・本鮪(クロマグロ・ホンマグロ)



【語源】
まぐろの語源は「まっくろ」と言う言葉から来ていると言われてい
ます。もともと体温が高い上に、死後急激に上がる為、身が焼けて
しまい、直ぐに「まっ黒」になってしまう事から、これが転じて
「マグロ」になったという説。
目が黒い事から「目黒(めぐろ)」が転じて「マグロ」になったと
か・・・たくさんの説があります。

本マグロは古来より、「シビ」と呼ばれ、平安時代の辞書では
「鮪」の字を「シビウオ」とよませています。今現在でも、特に西
日本では「シビ」と呼ぶところが多いようです。


    大間の本マグロ 中とろのにぎり寿司


       マグロの胃袋の どて煮


【旬】
天然のクロマグロ(本まぐろ)は地球規模の回遊をします。
その為、旬を限定するのは難しい。実際、国内でも、夏にも冬にも
水揚されます。しかし、最も美味しくなるのは冬であろう。

近年の養殖技術・冷凍技術の革新により、1年中美味しく食べれる
ようになりました。養殖は日本国内だけでなく、スペイン・クロア
チア・イタリアなど地中海でも行われ、最近ではメキシコなどでも
行われるようになりました。






      天然本マグロの甘露煮

【うんちく】
鮪(まぐろ)には、めばち鮪、キハダ鮪、ビン長鮪、インド鮪(ミ
ナミ鮪)などの種類がありますが、最も高価で美味しいとされてい
るのが、この本マグロ(クロマグロ)です。

数年前、築地で一尾2,000万円の値が付いた事もあるほど・・。(
フェラーリーが買えますね!)


       大間の本マグロ、大トロのにぎり寿司


本マグロの若魚を関東では「めじまぐろ」、西日本では「ヨコワ」
と呼び、カツオとならび、春を告げる季節感のある魚として店頭に
並びます。


       めじまぐろの刺身




          メジマグロの炙り


この体長50~90�位の「めじまぐろ」を生簀(いけす)に放ち、
立派な本マグロまで育てる「蓄養」が、近年主流になってきていま
す。また、つい最近、近畿大学で卵からの完全養殖にも、成功し、
技術革新が目覚しい食材です。これらにより、比較的庶民の口にも
入るようになりました。と言っても超高級魚ですが・・・。

江戸時代の「慶長見聞録」では「シビは味わいよからずとて 地下
のものも食らわず」と記され、昔はまずい魚の代表選手だったよう
です。特にトロの部分は食べる事はなく、猫もまたぐとされていま
した。


   大間の本マグロ 大トロの炙り

産卵は夏場に行い、大型(200キロ以上)のクロマグロの雌は一回
に1,000万個の卵を産む。産卵域は太平洋台湾~沖縄東沖、大西洋
メキシコ湾および、地中海シシリー島周辺。

太平洋のクロマグロは孵化後、若魚期までは日本近海ですごし、
若魚期から成魚期になる頃、渡洋回遊(大海洋を横断する回遊)を
行ってカリフォルニア沖に達する。ここで数年過ごした後、再び
渡洋回遊をして、産卵場所に回帰する。




【ブランド・産地】
津軽海峡を挟んで向い合う、青森県大間(おおま)と北海道戸井(
とい)の本マグロは世界一と言われている。
この地域の漁期は10~1月。特に12月、1月にあがる本マグロは世界
一と言えよう。

大間の特徴は一本釣り。この為、鮪は最高の状態で船にあがるが、
小型船の為、マグロの処理がやや遅れる。【語源】記したとおり、
体温が高い魚のため、エラ・内臓をすばやく取り除き、冷やしこま
ないと焼けてしまう。スピードが勝負。

一方、戸井は大型船での延縄漁(はえなわりょう)が中心。
船にあがる状態は大間に劣るが、船上で処理できる為、速さでは
大間に勝る。
いずれにしても、世界一の天然本マグロは「大間」と「戸井」と
言えよう。

       大間の本マグロのカルパッチョ


養殖物では、奄美大島で養殖されているクロマグロ(本まぐろ)が
一番。生餌にこだわり、処理の速さはピカイチな為、品質は最高。

ちなみにマグロに脂をのせる餌は、イワシとサバ。鮮やかな赤色を
出すのはイカだとか。このバランスを保ち、より天然に近い本鮪を
作り出している。


奄美大島産の本鮪の詳しい事は こちら!




    大間の本マグロ かま下 大トロの炙り寿司





      本マグロのにぎり寿司
【産地ならではの漁師料理】
漁師さんは身(赤身やトロ)はほとんど食べません。高価なため
本体はすべて出荷します。
鮪は捨てるところがなく、皮・内臓・骨髄・エラにいたるまで食べ
尽くせます。漁師さんは釣り上げた証として心臓を好んで食します。
主にバター焼きのようです。これが美味。日本酒に合いますね~!

         心臓のバター焼き


変り料理としては、「胃袋の酢味噌合え」、「皮の酢の物」、
「血合いのステーキ」、「エラの茹で切り」、「ほほ肉のステーキ」
、「卵の煮付け」など本当に捨てる所がありません。


        本マグロのトロタクのにぎり



         皮の酢の物

【栄養と効果・健康】
DHA・EPAが豊富に含まれ、視力改善・脳細胞の活性化・中性脂肪の
引き下げなど、多くの効果が期待される。また、鉄分も多く含み、
貧血気味の若い女性には最適。鉄分は赤身に、DHA・EPAはトロに多
く含む。
近年、水銀の含有率で騒がれたが、妊婦以外の方は気にする必要は
ないだろう。


       トロの炙り寿司




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