世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

真鱈(マダラ)・鱈

2022年01月16日 20時21分25秒 | Weblog


真鱈(マダラ)・タラ


      炙り白子の寿司

【語源
マダラの語源は背面に斑紋、すなわち、マダラ模様がある事から
呼ばれる。日本で水揚される鱈(たら)には、このマダラと
スケトウダラ、コマイの3種類があるが、タラと言えば、この
マダラだと思ってよい。

 

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    白子の柳川風


【旬】
「鱈」タラの字のとおり、身は雪のように白く、雪のちらつく
1~2月、冬が旬である。



   白子焼き


             白子の天ぷら


【うんちく】
タラは非常に大食漢でエビ・蟹・タコ・貝など、何でも食べてし
まう。「鱈腹食う」とか、「矢鱈(やたら)」とか、「出鱈目(
でたらめ)」という言葉がこの魚から出来たとか・・・!
食欲もさることながら、性欲もすさまじく、マダラは一生に
10回ほど産卵し、一度に産む数は、なんと200~500万粒。
美味しいものを鱈腹食って・・・・・・!うらやましい人生(
魚生?)ですね!


     マダラの卵・・・真子
たら子、明太子は実はこのマダラではなく、スケトウダラの卵巣。
マダラの卵巣は「真子(まこ)」と呼ばれ、煮付けなどにされ、
かなり美味。
市場では、この真子のことを「きん○ま」と言う恥ずかしい通称
で呼ばれています。(見た目そのまま・・・・)


        白子の湯引き

卵はスケトウダラに負けますが、精巣、白子は最高級品。
高値で流通します。また、味もよく、湯引きや鍋などで食されます。


また「鱈は馬の息でも煮える」と言われるほど火のとおりが早く、
鱈料理のコツは火を通しすぎない事とか・・・!


    鱈と白子こがしバターソース(フレンチ)






         白子汁

【ブランド・産地】
ブランド化されていないが、下北半島、津軽海峡に面する青森県
脇野沢村で漁獲されるマダラは質が良いことで知られる。


        干し鱈

また、歴史も古く、それは江戸時代までさかのぼる・・・・!
青森から、江戸の市場までこのマダラを「新鱈」と呼び、運んで
いました。「新鱈」とは腹をさかずに、口からエラ、内臓を取り
出し、塩を腹に詰め込んだ塩蔵品。
腹を切らない事から切腹を嫌う武家に珍重され、年越しや初午の
祝膳には欠かせなかったとか・・・。

また、東北地方では冬季の神事の際の供え物にもされている。



       白子の柚子茶碗蒸し

【産地ならではの漁師料理】
タラは煮付け、塩焼き、フライ、バター焼き、鍋など、料理方法は
様々ですが、鮮度の良いものは昆布〆が最高に美味しい。
白子は湯引きして、ポン酢で・・・最高。




郷土料理では、干し鱈・棒鱈と、えび芋を炊き合わせた「芋棒
(いもぼう)」は京料理として有名。
また、青森県の漁師料理「じゃっぱ汁」もうまい。「じゃっぱ」と
は捨てる部分を意味する。頭、中骨、肝、エラ、胃袋、白子などを
大根やネギなどと味噌味で煮る料理。肝はすりつぶして、溶かし
込みます・・・・!聞くだけで美味しそうでしょ!

      真鱈のじゃっぱ汁

そして、地元の漁師さんに鱈鍋のコツを聞いてきました。
「鱈を鍋にする時は下準備が命。タラの切身は真っ白になるくらい
塩をふりかけて、30分ほど寝かす。そしてよく水洗いし、鍋へ
入れるんじゃ。こうする事によって、よりタラの旨みを引き出せる
んじゃ・・・・」と!  試してみる価値あり!ですね。


        マダラの切身




        タラ鍋(肝、白子たっぷり)






【栄養と効果・健康】
脂肪の含有量が極端に少ない白身魚で、消化吸収もよい。
ダイエット食、幼児の離乳食などに向く食材です。

ミネラル類はカリウム・カルシウム・鉄・亜鉛をバランスよく
含み、ビタミンはB群が多め。一方、絶品の白子は、身よりミネ
ラル、ビタミンに富んでいるが、コレステロールも多い。
食べ過ぎには注意が必要です。

      真鱈子のにこごり








  白子を使ったフレンチ





白子のフライ








      真鱈の煮付け




            白子の塩辛








            白子の明太子焼き








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介党鱈(スケトウダラ)

2022年01月16日 05時19分39秒 | Weblog



介党鱈(スケトウダラ)

【語源】
スケトウダラの語源は、鱈漁には網をあげるのに人手がかかり
助っ人が必要だから、「助っ人タラ」と言われる様になったと言う
説が一つ。

下顎(あご)が上顎より、突き出している事を「すけ口」と呼び、
見た目から、こう呼ばれるようになったと言う説。
佐渡島で獲れる物が味がよいので「すけと佐渡」と言う説もある。
「佐渡鱈」とかいて、スケトウダラとも読む。

 

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【旬】
旬は真鱈(マダラ)と同様・・・・冬!



【うんちく】
正式名称は介党鱈「スケトウダラ」であって、助宗鱈「スケソウダ
ラ」ではない。しかし、後者の方が、よく使われているようです。

その理由は・・・なんと、NHKの放送が原因だとか。

終戦当時の食糧難の最中、配給物資の放送をラジオで行っていま
した。NHKは「今日の配給品は・・・スケソウダラ」となぜか
報じたのです。当時、情報源がラジオしかなく、天下のNHKが
報じた事もあって、この「スケソウダラ」が定着してしまったとか
・・・・・・。


      生の助子(スケコ)




       生助子のホイル焼き

真鱈は白子、スケトウダラは卵と言われ、卵巣(助子)に価値が
あります。たら子や明太子の原料として使われ消費される一方、
身は非常に足が速い(痛みやすい)事などから蒲鉾やすり身などの
原料として、多くは消費されています。




     辛子明太子


【ブランド・産地】
産地は、北海道が、全漁獲量の90%近くをしめています。
ついで、宮城、岩手などの三陸地方。

魚自体はブランド化されていませんが、明太子・たら子は有名ブラ
ンドがあるようです。



        たら子
明太子で有名なのが博多の「ふくや」・「かねふく」など。

1月10日はこの「ふくや」が博多で初めて明太子を販売した事から
「明太子の日」としているようです。

しかし、韓国伝来の辛子明太子が初めて入ってきた発祥の地は、
山口県下関であるともいわれ、下関の「マルイチ前田」の明太子も
有名ブランド。

マグロ君のお勧めは、明太子で初めて、農林水産大臣賞を受賞した
マルイチ前田(前田海産)の明太子・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・「金印」と「明太子のたまり漬」。

明太子の粒々・・・、粒子を感じることが出来る本物です。




  スケトウダラの三平汁

【産地ならではの漁師料理】
非常に足が速い魚ですが、鮮度の良いものはマダラよりも甘みが
強く旨い・・・・と言うのが、産地の方々の評価です。

郷土料理では「スケトウダラの三平汁」が有名です。
身、白子、野菜類を塩味で煮たもの。煮すぎない事がコツとか。

漁師さんが船上で好む料理は、「沖汁(おきしる)」・・・・・!
獲れたてのスケトウダラの鱗だけをおとし、ぶつ切りにしたものを
海水で煮るだけ・・。ちょっと醤油を落として食べるとか・・・。
豪快ですが、美味しそうですね~!



【栄養と効果・健康】
身は低脂肪・低エネルギ-。ダイエット食に最適です。
卵巣を塩蔵した、たら子は以外に栄養素が豊富。
たんぱく質、カリウム、リン、鉄、亜鉛を豊富に含んでおり、
ビタミンもE、B1、B2、B6、B12が豊富。その他、葉酸、
ナイアシン、パントテン酸を非常に多く含んでいます。

しかし、塩分、コレステロールも多いため食べすぎには注意が必要
です。







       タラコのにぎり寿司







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