世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

潤目鰯(ウルメイワシ)

2022年04月10日 21時24分15秒 | Weblog


潤目鰯(ウルメイワシ)



【語源】
ウルメイワシの語源は、字の如く「潤んだ目」からきています。

これは、脂瞼(しけん)と呼ばれるコンタクトレンズのような
透明な膜に覆われた眼が、死後、潤んだように見えるためです。

他にニシンやボラなどにもこの脂瞼(しけん)があります。

イワシの由来はすぐに死んでしまうことから「弱し」が転じたもの。
また、昔は、いやしい魚とされていた事から「イヤシ」が転じたと
いう説もあります。

 

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング

 




          ウルメイワシのお刺身





【旬】
産卵期は秋から初夏までと海域によって異なります。
故に、旬も地域によりそれぞれ異なります。土佐湾では秋。
九州西海域では冬から春。北陸では春から初夏。

流通量の多さから判断し、ここでは春から夏を旬としましょう。


    上がマイワシで、下がウルメイワシ

【うんちく】
産卵は一般的にマイワシよりやや沿岸部、水深はやや下層の20~
50㍍で行われます。
卵は1.5㍉弱の球形の分離浮性卵です。
海中を浮遊する精子と出会い受精します。
孵化した仔魚は4㍉位の大きさで、水深50~70㍍層にとどまり、
主に動物プランクトンを食べて成長します。
その後次第に表層に移動して30㍍以浅を住みかとします。
シラス期のものは他のイワシ類と混獲され、シラス干しやチリメン、
タタミイワシなどに加工されます。


【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。
日本各地で獲れるようですが、水揚げ量は茨城・千葉・三重の順。

北海道から台湾にかけてと、オーストラリアの東部・西部の沿岸、
紅海、マダガスカル周辺、北米の日本列島と同じ緯度の沿岸、
南米の北部周辺にまで分布しています。
マイワシの様な大きな回遊はしないようです。


       タタミイワシ
【産地ならではの漁師料理】
ウルメイワシはイワシ類の中では最も脂肪分が少ないため、干しても
脂焼けしにくく、水分を取り去ることによって旨味が増します。
この為、干物などの加工に最適とされています。
ウルメイワシの干物は大半が丸干しですが、濃厚なダシがとれるので
煮干しや、大きな物はウルメ節などにも加工されるようです。

この魚は鮮度が命。獲れたての物は 刺身がお勧めです。
しかし、これは産地の特権。足の速い鰯類の中でも、このウルメは
格別に速い。刺身用で流通しているものもありますが、産地ほど
味は期待できないでしょう。

特に、春に九州の豊後水道辺りで獲れるウルメイワシは最高です。

その他、ツミレなどの練り物も美味しいです。


【栄養と効果・健康】
イワシ類の中では、脂肪が少ない方ですが、血栓症や動脈硬化などの
予防に効果的なDHAやEPA、タウリンをたっぷり含んでいます。
また、カルシウムやビタミンD、B2も豊富に含まれていますので、
骨や歯を強くする、皮膚や髪を健康に保つ、眼精疲労の回復等々
多くの効果が期待できます。




      フライ用にひらいた物




 

まずは押しとく~~~

 

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング




ブログ王ランキングに参加中!

 

 






      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】

 

 


片口鰯(カタクチイワシ)・セグロ・シコイワシ・シラス

2022年04月10日 05時25分30秒 | Weblog


片口鰯(カタクチイワシ)



セグロイワシのオイルサーディン

【語源】
目が大きく口は広く開き、上顎が下顎よりも前方に出ており、
口の形が片寄って見える事が語源となっています。

背黒鰯(セグロイワシ)とも呼ばれ、これは字のとおり背が黒い為。

 

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング

 



     セグロイワシの天ぷら


関東では主にシコイワシと呼ばれますが、これは別名のヒシコ(鯤)
から来ています。
その他、地方名は、セグロ・タレクチ・ドロメ・ドロイワシ・
ホホダレ・カクハリ・オオカミイワシ・ハンガン・マル・ヒシコ
・ブト・カエリ・タツクリ・ゴマメ・ホシコ 等々・・・・。
これほど多くの呼ばれ方をする魚は他に類を見ません。

標準和名は「カタクチイワシ」です。

このカタクチイワシの稚魚を釜茹でにし、干したものが一般的に
食されているシラス干しです。


      生シラス






          セグロイワシの煮つけ

【旬】
多く流通しているイワシの種類は、3種類あります。
一番、高価でポピュラーなのが、マイワシ
その他に、このカタクチイワシとウルメイワシがあります。

その中で、カタクチイワシの旬は春です。
初春には、この稚魚のシラスが生で流通し、季節(春)を感じさせ
てくれます。シラス干しもこの時期、新物が出回ります。

但し、成長したカタクチイワシが一番美味しい時期は、冬から初春。

総合して旬は春として良いでしょう。



      シラスの炊き込みご飯


       セグロイワシの刺身





        目刺し



【うんちく】
自然界の食物連鎖はピラミッド型です。
その底辺にカタクチイワシは位置しています。(その下にはプラン
クトンがいますが・・・・)
カタクチイワシは、生まれた瞬間から死ぬまで捕食者に狙われ続ける
存在です。

     お節に欠かせないゴマメ

1㌢に育つことができる確率はわずか0.1%と言われ、2年あまりの
寿命を全うできるものは極少と言えます。
捕食者は、中型のサバやカツオに留まらず、クジラやイルカなどの
大型のホ乳類、カモメなどの鳥類にいたるまで多種多様です。

食物連鎖の事を考えると、単に直接的な私達の食材としてだけでなく
非常に重要な存在なのです。


       セグロイワシのにぎり寿司






【ブランド・産地】
カタクチイワシ自身はブランド化はされていません。
しかし、稚魚を加工した白す干しについては、それに近い商品も
あるようです。

静岡県 用宗(もちむね)港の釜揚げシラスは、ブランド化されていると言って
良いでしょう。
鮮度が命の生シラスを、漁港から直接工場に運び込み、茹で上げ流通させて
います。
釜揚げ特有のフワフワ感がたまりません。


漁獲量では、カタクチイワシとしては、茨城、長崎、千葉の順。
生のシラスとしては、兵庫、愛媛、静岡が多いです。

       生シラスを使った吸い物



  タタミイワシ

【産地ならではの漁師料理】
カタクチイワシは、なんと言っても刺身でしょう~!
鮮度の良いものを手開きし、ワサビ醤油や酢醤油で軽く洗って粋に
食べたいものです。
生姜を利かして甘辛く煮るのも最高です。

稚魚のシラスは、釜茹でにし、豪快にご飯にぶっ掛けて食べるのも、
お勧め。
また、生のシラスは、山葵醤油で刺身でいきます。
これもはずせません。

   カタクチイワシ(セグロイワシ)の酢〆


生のまま、乾燥海苔を作る要領ですだれに付けて干した「タタミイ
ワシ」も酒の魚には最高!
以前は湘南が名産で、厚すぎても薄すぎても駄目で、このタタミ
イワシ五枚重ねて富士山がうっすらと透けて見えるのが最高級品だと
言われたとか・・・・。






【3すくみ】
カタクチイワシ・真イワシ・サバは「三すくみ」であるという説が
あります。
3種は共存しながら永久に変動して行くそうです。
サバが多いときは、主に餌となるカタクチイワシが少なくなり、
サバには食べられる率が少なく、餌のプランクトンを独占し、
真イワシが増えます。
サバが少ない時は、捕食される率が下がるカタクチイワシが増え、
餌となるプランクトンを食べつくす為、真イワシが減ります。

しかし~カタクチイワシが増えると、餌が豊富となるサバが又増え、
カタクチイワシが減り・・・・・

これを周期的に繰り返していると言われています。
面白いですね~


         シラス丼


【栄養と効果・健康】
DHA・EPAを豊富に含む青ざかなで、カルシウムや鉄分、カリウ
ム、亜鉛なども豊富。
ビタミンでは、A、B1、Dが豊富です。

但し、丸ごと食す白す干しは注意が必要です。栄養価は高いですが、
コレステロールも多い。尿酸値の高い方は注意が必要でしょう。
また、茹でる際に塩も使いますので、塩分を気にしてる方も要注意
です。




          セグロイワシの天ぷら




        セグロイワシとアジのタタキ










     生シラスのポン酢和え












        田作り



















いつも応援ありがとう~

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング




ブログ王ランキングに参加中!

 

 






      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】