世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

蛤(ハマグリ)

2022年04月17日 23時22分33秒 | Weblog


蛤(ハマグリ)


      ハマグリの潮汁

【語源】
ハマグリの語源は、「浜栗」です。浜で採れる栗に似た貝と言う説が
最も有力です。

もう一説に「浜小石」。「ぐり」とは小石のことで、砂浜の小石ほど
たくさん採れるからという説もあります。

漢字では「蛤」と書きますが大蛤は「蜃」と書きます。
その理由は後ほど記します。



         煮ハマグリのにぎり寿司

 

 

     煮ハマグリじゃなく~~生ハマグリ



【旬】
遺跡から出土した貝の約80%が ハマグリとのことです。
縄文時代にはハマグリが多く生息していたのか、縄文人が好んで食べ
たのかは、今となってはわかりませんが・・・・。
ハマグリについての神話は数多くあり、雛祭りにサザエと一緒に供え
るという風習は、日本人の食文化の中で重要な地位を占めています。

昔から旧暦の3月3日雛祭り(現在の4月)がハマグリの食べ納めと
いわれてきました。
ハマグリ旬は初春です。



地はまぐり(チョウセンハマグリ)茨城産

【ハマグリの種類】
ハマグリは「ハマグリ」「チョウセンハマグリ」「シナハマグリ」の
3種があります。

本家本元の「ハマグリ」は今や絶滅の危機にさらされている・・と
言っても過言ではないほど貴重品。今は、瀬戸内海、九州西岸でしか
漁獲がありません。


       ハマグリを使ったイタリアン

「チョウセンハマグリ」は別名「ゴイシハマグリ」とも呼ばれ、
白の碁石の原料として最高級品。「日向のハマグリ碁石」と言えば
知る人ぞ知る、最高級品。  殻が非常に奇麗な種です。

ちなみに、この「チョウセン」と言うのは朝鮮産と言う意味ではなく
、本家ハマグリに対して「異国的なハマグリ」と言う意味で名付けら
れたようです。
今や「地ハマグリ」と言えばチョウセンハマグリのこと。殻に留まら
ず身も高級品とされています。

最後の「シナハマグリ」は本来、日本には分布していなかった種。
韓国・中国から輸入されています。現在、最も流通しているのが
この「シナハマグリ」です。また、業者が種苗として、海にまいて
いるため、国産物との混血が相当進んでいるとの事。

     シナハマグリ(中国産)



      ハマグリを使ったフレンチ


【うんちく】
ハマグリはアサリやシジミと比べ、環境の変化・水質汚染には弱い
貝です。

しかし、その分、ハマグリはアサリやシジミにはない能力を備えて
います。     海中を素早く移動できる能力です。
ハマグリは1~3mにも及ぶ粘液の紐を分泌し、これを使って移動し
ます。潮の干満を利用すると、その分速は1mに達するとも言われ、
「ハマグリは一夜に三里走る」という言い伝えも、まんざら大げさ
でもないですね。




【語源】で記しましたとおり、ハマグリは「蛤」と書き、大きなハマ
グリは「蜃」と漢字で書きます。
これは中国において、大ハマグリ(蜃)の吐く気によって海上に楼閣
が現れると信じられていた為。
蜃気楼(しんきろう)は大蜃(おおはまぐり)の仕業であると思われ
ていたのです。     面白いですね~!


      ハマグリの酒蒸し



【雛祭りとハマグリ】
桃の節句、ひな祭にハマグリを備えるのは、ハマグリの二枚の貝殻を
はずしてしまうと、他の貝殻とピタリと合うことは決してありません
。このことから、夫婦和合と女性の貞節の象徴としてひな祭りの祝い
膳にハマグリが登場することとなったようです。

また、相性の良い相手が見つかる様にという、願いもこめられている
とか・・・!


     地ハマグリ(熊本産)



         熊本産小ハマグリの酒蒸し

【蛤御門】
京都御所に蛤御門(はまぐりごもん)と呼ばれる門があります。
幕末に長州藩が薩摩・会津連合と戦って破れた戦を「蛤御門の変」
(1864年)と呼び、歴史の教科書にも登場します。

この門は元来は新在家御門と呼ばれ常に閉ざされていました。

それが「宝永の大火(1708年)」の際に初めて開門されたことか
ら「焼けて口開く蛤御門」と言われ、その後、蛤御門と呼ばれるように
なったのです。

日本の歴史にも登場するハマグリ。文化に根ざした食材と言えま
すね!


        ハマグリのお吸い物






【百人一首とハマグリ】
源氏物語にも出てくる昔の貴族たちの遊びの一つに「貝合せ」と言う
のがあります。 
貝殻の内側2枚1組の絵や文字が描かれた蛤を片方を伏せて、それに
合うもう片方を探し当てるという、いわばトランプの「神経衰弱」の
ようなものです。
これはハマグリが左右の貝殻が同じ貝のものでなければ合わさらない
という特性を生かしています。

この「貝合わせ」が江戸時代に「歌貝」という、遊びにかわり、
百人一首の原形になったと言われています。



       ハマグリ茶漬け




     煮ハマグリのにぎり寿司

【ブランド・産地】
ハマグリのブランドで有名なのは三重県「桑名のはまぐり」。

漁獲量の多い産地は、茨城県。過半数に近いシェアを持っています。
次いで、千葉、熊本、大分の順。

これらのハマグリはいづれも、朝鮮蛤(チョウセンハマグリ)です。
日本一の産地である茨城県の鹿島灘では、この「ひびき」を嫌い、
「汀線蛤(チョウセンハマグリ)」の字を当てて、ブランド化を目指
した時期もあったとか・・・・。
しかし、標準名に誤解が生じる恐れがあるとし、「鹿島灘蛤(かしま
なだはまぐり)」という名前でブランド化を目指している様です。


    ハマグリ真丈の潮仕立て



        ハマグリの炊き込みご飯 







焼ハマグリ

【産地ならではの漁師料理】
ハマグリは煮ても焼いても、お鍋、バター焼、酒蒸しなどなど・・
どんな料理にでも使える食材です。

漁師さんに伺ったところ、「ハマグリは身より、むしろ殻に残る
体液が美味いんじゃ。だから殻ごと調理する料理が最高!
やっぱり、殻ごと火にかける焼ハマグリと吸い物かな」・・・と。
鮮度の良いものは刺身でも食す様です。

また、ハマグリを殻のまま焼いたり蒸したりする時には注意が必要で
す。ハマグリを加熱すると熱を加えた側の貝柱がはずれ、身が反対側
の殻にくっついた状態で勢いよく口を開きます。
この時、せっかくの旨味汁がこぼれてしまいます。
これを避けるには、火にかける前に蝶番(ちょうつがい)の外側に
ある黒い突起(靱帯)を包丁で削り取っておきます。
こうすれば口は開かず、蓋の役目も果たすため汁が蒸発するのも抑え
ることができます。

調理のコツは、火を通し過ぎない事。すぐ硬くなってしまします
よ~!

     シナハマグリ(中国産)

【栄養と効果・健康】
ハマグリは、貝類の中では低エネルギー食材です。
鉄分、ビタミンB1・B2を豊富に含んでいるので、貧血気味の女性には
嬉しい食材です。
また、貝類の中では珍しくカルシュームを多く含み、マグネシューム
、リンもバランスよく含むため、骨粗鬆症の方にも良い食材です。

その他 亜鉛、カリウム、ナトリウムなどもバランスよく含んでい
ます。




















 




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本日は~「モズクの日」

2022年04月17日 05時44分00秒 | 今日は何の日?お魚編

 

平成15年の4月20日(第3日曜日)に沖縄で生産量が一番多い勝連町でモズクの日を宣言。

オキナワモズクは収穫時期が3月後半から7月前半です。

最盛期である4月の第3日曜日をモズクの日と制定しました。

今年は4月18 日です!


今日はモズクを食べて~~~健康~~

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モズク

【語源】
モズクは、高さ15~20�になり、枝の直径はわずか0.5~1� と極細
です。
この枝は不規則に分かれ、互いに絡み合って、ホンダワラ類の体に
付着して生息しています。
このように藻に付くことから「モズク」と名付けられたと言われます。

       ウニモズク

食用とされているものは大きく分けて3種類、
「もずく」、「おきなわもずく」、「いしもずく」です。
見分け方は簡単。正真正銘の「もずく」は非常に細く細かい!
オキナワモズクはかなり太めで目です。イシモズクは、その
中間ぐらいのです。



      もずく

【旬】
旬は冬です。
現在「モズク」として、大量に生産・流通しているのはオキナワ
モズクです。
これに対して、本種のモズクは、「細モズク」、「絹モズク」と
称されています。
食感は本種の方が上。流通量も少ない為、オキナワモズクより、
高値で流通しているようです。


     いしもずく

【うんちく】
海藻類を色で分けると、褐藻・緑藻・紅藻類の三つに大別されます。
モズクはワカメ、コンブ、ヒジキ、ハバノリなどと同じ褐藻類の
仲間です。

食卓に上がった時の色を思うとワカメなどは特に緑藻ではと思いがち
ですが、細胞に黄褐色の色素体を持つため、体色は褐色です。
それが湯を通すと退色して、その下地の葉緑素の緑色が見えてくると
いうわけです。

モズクは褐藻綱ナガマツモ目モズク科モズク属に分類されます。
関東・北陸以南の各地の沿岸に分布していますが、特に多いのは日本
海沿岸です。



      おきなわもずく

【ブランド・産地】
ブランド化は特にされていません。
主な産地は沖縄です。流通量の90%を誇っています。
モズクの養殖の歴史はわずか30年ほど。
それぞれのモズク類の養殖技術が各産地で研究されましたが、
その中で先んじて大量生産に成功したのがオキナワモズクです。

今、やモズクと言えば「オキナワモズク」と言う位の地位を築いて
います。


      もずくのかき揚げ

【産地ならではの漁師料理】
モズクと言えば酢の物・・・・ですが、色々な美味しい食べ方が
あるようです。

玉葱や人参と一緒に揚げたかき揚げ、モズクのみの天ぷらも美味
です。
また、すまし汁もいけますよ~


もずく酢

【栄養と効果・健康】
もずくで注目されている栄養分は、食物繊維の一種である「アルギン
酸」と「フコイダン」。
アルギン酸には、血液中のコレステロール・血圧を下げる働きが
あります。
フコイダンには、強い殺菌作用があり、胃潰瘍や胃癌の原因となる
ピロリ菌を退治する働きが期待できます。

近年では、このフコイダンは、癌細胞自体を退治したり、
O-157をも殺傷する力がある・・・とまでも言われています。

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