世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

鮫(サメ)

2024年07月28日 21時58分59秒 | Weblog





この状態で流通してる事が多いです



       フカヒレの姿煮



鮫(サメ)
【語源】
サメの語源は「狭目」。体に比べ小さな目をしている事が語源と
言われています。
また、夜行性で、昼は眠り夜目を覚ますことから「覚め」が語源
とも言われています。

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【旬】
日本近海にいるサメだけでも100種以上。
その内、食用として流通している主なサメは、「ヨシキリザメ」、
「ホシザメ」、「ネズミザメ」、「ツマリツノザメ」、「アブラ
ツノザメ」などの数種。

一概には言えませんが水揚量の多い、夏から初秋を旬としましょう。


      フカヒレ丼

【うんちく】
数種のサメが流通していますが、一般的にわけられる事なく、一括で
「サメ」として、流通してるようです。

関東では「サメ」と呼びますが、関西では「フカ」と呼ばれ、山陰
では「ワニ」とも呼ばれます。
九州では「フカ」と呼ばれますが、フカの皮の事は「サメ」と呼ぶ
ようです。ややこしい!

古事記に登場する「因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)」の話・
・・・ご存知ですよね~!

隠岐のウサギがワニをだまし、海に並ばせて背中を伝って因幡に
渡ろうとする話。
そうです、ここに登場する「ワニ」は、「サメ」の事なんですよ。





【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。しかし、サメのヒレ・・「フカヒレ」
は、高級食材。この部分だけ一人歩きしています。

主な産地は宮城県気仙沼。次いで北海道、岩手、青森と続きます。

気仙沼港には、全国の約8割り近いサメが集まると言われています。

また、サメの皮はワサビをすりおろす最高の器具とされています。




     サメのにこごり

【産地ならではの漁師料理】
特に九州では、よくサメを食べるようです。
食べ方は湯引き。おお釜にたっぷりのお湯を沸かし、サメを丸ごと
茹でます。タワシで硬い皮をこすり落し、水洗いし、2枚におろし
ます。一口大に切り、もう一回湯通しし、氷水でしめ、酢味噌で
食べます。中骨のコリコリ感がたまらないとか。


      サメの心臓
 

本場気仙沼では、鮮度の良いサメの心臓と肝のお刺身。
心臓は「ホシ」と呼ばれ、酢味噌やワサビ醤油で食べます。
歯ごたえがたまらないとか・・・・・。

肝臓は酢味噌で・・・濃厚な味わいが病み付きになります。
ただ、食べ過ぎると胸焼けしますよ。

また、新潟では正月にサメを食べる風習があるそうです。



【栄養と効果・健康】
サメ類は浸透圧調整の為、体液に大量の塩分、尿素、トリメチル
アミオンキサイドと言う物質を含んでいます。
このため、これらの分解物アンモニアが生成され、鮮度落ちが早く
異臭を放ちます。鮮度命の魚です。

また、サメの肝油はビタミンAが豊富。栄養剤としても用いられ
ました。

軟骨に含まれるコロイドチン硫酸は痛風の治療薬として利用され
ています。

フカヒレはコラーゲンたっぷり~究極の美容食でもあります。



        サメ軟骨の梅和え






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プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】


黄肌鮪(キハダマグロ)

2024年07月28日 05時52分27秒 | Weblog


黄肌鮪(キハダマグロ)

【語源】
「キワダ」とも呼ばれますが、標準和名はキハダです。
語源は、「黄鰭(きはだ)」からきています。「ハタ」とは鰭(えら)の
古名。
漢字では「黄肌」と書きますが、この魚の体皮は黄色でなく、体側線
上と鰭(エラ)だけが黄色なのです。

英名は Yellowfin tuna・・・そのままです。

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       マグロの照り焼き






【旬】
クロマグロ(本マグロ)の味が落ちる初夏から夏が旬です。
マグロ類の赤身はミオクロビンなどの色素タンパクを多く含むために
赤身となります。
この赤い筋肉は運動し続けてもあまり疲れない。持久力に優れた筋肉
です。まさにマラソンランナー! 
長い距離を回遊するのに必要なんですね!

ちなみに、俊敏な動きが必要な魚・・・(鯛など)は、白身になり
ます。

しかし、キハダはクロマグロほど大きな回遊をしないので、筋肉で
ある赤身の色も濃くなく、ピンク色がかっています。



       キハダマグロのカツ




キハダマグロのお茶漬け(さっぱり系の鮪なのでお茶漬けも合う)

【うんちく】
魚類の生食が始まったのは平安時代の9世紀以降のことです。
魚種はタイなど白身魚でした。
生臭く鮮度落ちが早いマグロは「死魚」とされ、マグロが生食される
ようになったのは江戸後期、1800年頃のことで、江戸前にぎり鮨が
登場し、そのネタに使用される様になってからであると言われてい
ます。
その場合でも当初は「ヅケ」と称し、鮮度落ちを防ぐ為に醤油に漬け
たものが主でした。
このマグロを生で食べる様になったのは、天保改革の時代、贅沢品と
して鯛、平目などが禁止され、下魚扱いのマグロを何とか生食で食べよ
うと工夫した結果なんですよ~!



   このシッポの部分で目利きし、競られます





           キハダマグロのカルパッチョ


【ブランド・産地】
特にブランド化されていませんが、あげるとするならば、宮崎県
油津港のキハダ鮪は有名です。

漁獲量では、静岡、宮崎、宮城、鹿児島の順になっています。

特に、名古屋、関西地方では、このキハダ鮪が好まれるようです。
関東ではメバチ鮪が主流。

近年、最も高価な本マグロ(黒鮪)の蓄養、完全養殖の技術が進歩し
本マグロが主流になりつつあります。


     最高級のキハダマグロのお刺身

【産地ならではの漁師料理】
基本的に、本マグロメバチ鮪、ミナミ鮪に比べ、脂も薄く、安価な
イメージのあるキハダ鮪。
刺身や寿司も美味しいですが、カルパッチョや、ねぎま、照り焼き
などでも食されます。また、資源的にも多いことから缶詰などの原料
にも、されているようです。

しかし、漁師さんの評価は違います。
「年に数度、最高のキハダが揚がる・・・このキハダの美味さは
本マグロの比ではないよ。一番美味しいマグロは?って聞かれたら、
迷わず、キハダ鮪って答えるね~」

この意見にはマグロ君も大賛成~!脂ののった最高のキハダは、
臭みもなく脂の質も上品。ただ、なかなかお目にかかれませんが・・



【栄養と効果・健康】
DHA・EPAが豊富に含まれ、視力改善・脳細胞の活性化・中性脂肪の
引き下げなど、多くの効果が期待される。また、鉄分も多く含み、
貧血気味の若い女性には最適。鉄分は赤身に、DHA・EPAはトロに多
く含みます。

余談ですが、キハダ鮪の幼魚は「キメジ」と呼びます。
メバチ鮪の幼魚は「ダルマ」、本マグロの幼魚は「メジ」・・・・
参考までに・・・・・!





       マグロの胃袋の煮付け




             キハダマグロの山かけ






          キハダマグロの竜田揚げ




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