さて、部活動が始まった。
ゆきたんくは当初バスケットボール部に所属した。
参ったのは夜の筋トレである。
19時30分から22時30分の3時間は学習時間として位置づけられている。
勉強?
やるわけがない(笑)
ただし、これは自分の場合だが。
舎監が部屋を見に来る時刻がだいたい決まっているので、その時間に勉強をしているフリをするのだ。
自分なりの3時間を楽しく過ごして、就寝の準備である。
「16~」
どこからともなく声が聞こえる。
「16~」
やっばり聞こえる。誰が呼んでいるのだろう。
ちなみに16とは、ゆきたんくの1年生の時の部屋番号である。
「16~」
また聞こえる。
「16~ こ〇〇〇〇(ゆきたんくの本名)~早く出ろ~!」
おや2年生の方からだ。
「はい~」
「なにやってんだぁ、はやく来い!」
要するに2年生に呼ばれたのである。
急いで行った。
バスケット部の先輩が待っていた。
これから30分のトレーニングを始める。
とやらされたのが「電気椅子」である。
壁を背もたれに、椅子に座っているような姿勢をするやつだ。
初めてしばらくすると、電気が通ったように足がブルブル震えるからである。
30分お世話になって自分の部屋に戻る。
体が興奮していて寝れるわけがない。
ふとんに入り、目をつぶった。
というより瞬きをした感じ。
目を開けた時には朝だった。
「何だこりゃぁ」
これが毎日続くのかと思うと、気が重くなるゆきたんくであった。
次回秋川高等学校13…味わわない飯