夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

【掌(たなごころ)未来小説】  2018年 日本の悪夢   あとがき

2011-08-20 15:22:36 | 定年後の思い
この小品を私が綴ったのは、2008年9月14日であり、
原題は、『小説 10年後の悪夢』として三回に及び投稿したものである。

この当時の私は、民間会社を2004年の秋に定年退職し、
ブログの世界を知り、各ブログサイトに投稿を重ねていた。

そして政治も疎(うと)い無力な身ながら、政治の混迷に憂いながら、
団塊世代の方たちも定年退職を迎え時代となり、超高齢化社会になり、
果たして日本の今後の進路は、と私なりに思索していた時期であった。


この2008年9月の状況下は、8月には『北京オリンピック』が開催され、
9月1日には、自民党政権下に於いて、福田首相が辞意表明をしていた。
そして9月22日には、自民党の総裁選で麻生氏が勝利し、21日は麻生内閣が発足。

この間の9月15日に、アメリカの有力証券・投資会社のリーマン・プラサースが経営破綻し、
その後に『リーマ・ショック』で世界の主要国の経済悪化を向かえた当時であった。


こうした中で、果たして日本の今後は・・と私は思いながら、
エッセイ、コラム風でも表現ができなる範囲を遥かに超えて、やむなく創作の手段を用いたのである。

もとより筆力も未熟で、創作の小説は若き20代の前半に習作の真似事をして以来、
40数年ぶりであったので、表現不足はご容赦を願いたい。


今後の私としては、無念ながら体力を衰えた今、中編の小説は書き上げることはできないが、
エッセイ、コラム風の投稿文は従来通り、日々数通は投稿し、
この間に、せめて深淵ある掌(たなごころ)小説を月に数編を創作しょう、
と思ったりしている。


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【掌(たなごころ)未来小説】  2018年 日本の悪夢(下)

2011-08-20 12:51:52 | 掌(たなごころ)小説
この小品は、『小説 10年後の悪夢(下)』の原題で、2008年9月14日にこのサイトに公表した作品である。


新党の『再生党』が、連立政権を目指し、
旧・野党の一部の党の代表と協議した間、
自民党も野党の一部の党を誘い、与党としての連立政権の確立を目指していた。
民主党は若手議員の大半が離脱された後は、
野党の中堅グループに零落していた。

このような状況を眺め、日本の混迷に憂いたアメリカは、
新テロ対策の給油活動の決断も遅れ、
そして自国の防衛費も削減する日本を、ヨーロッパの主要国と協議し、
日本は世界の主要国としての輸出入の権利ばかりを享受し、
一体となる責務を果たしていない、と公然と非難されたりしたので、
日米安保の継続不可能と結論した。

世界の各国に輸出し、自国とその周辺の安全をおろそかにする日本は、
まもなく各国から輸入、そして原材料の輸出を拒否されるかのように激減した。

そして、1年後は1ドル400円の円安となり、
経済大国としての日本は没落した。


このような中で、中国だけは日本に手を差し伸べたのである。
自国の原材料を程々に日本に、そして日本の技術を自国に、
こうして日本の周辺の海上はもとより、インド洋の彼方まで、
中国の艦隊が圧巻していた。

そして、日本は中国を宗主国のようにあがめ、
これでは中国がかっての明王朝の時、朝鮮半島を支配した李朝と同じだ、
と再生党の要人は肩を落としたのである。


再生党の要人は、ひとりの老人を訪ねる為に、
東北新幹線の水沢駅で下車した。

『君かぁ・・』
とこの老人は、懐かしそうに云いながら、苦笑した。

『私が学生の時・・1989年の頃、自民党の幹事長をされていた先生に感銘を受けて、
私は政界入りを決断したのです。
その後、1993年に『日本改造計画』のご本を拝読した時、
今後の日本はこのお方しかいない、と確信したのですが・・
その後の先生の言動には、失望ばかりでした・・』
と再生党の要人は、この老人に云った。

『そりやぁ・・いろいろとありすぎて、
根幹となす政策もままならず、
政局に応じざるを得なかったのよ・・』
と老人はかみ締めるように云った。

『私達は、かっての先生の日本を真に改革する意志を実現しょうと、
あえて『再生党』の命名し、国民に訴えながら、
連立政権を目指してきたのですが・・』
と再生党の要人は云った。


『君ねぇ・・今からでは遅いが・・
日本の選挙民の大半は、国家の理念などと云っても・・駄目なのよ・・
当選数を増やしたければ、目先の景気対策をし雇用の安定を図り、
そして年配者には、年金と医療に期待を持たせれば、
当選するよ・・』
と老人はポツリと云った。

それでは従順な羊(ひつじ)と同じだ、
と云おうとしたが、再生党の要人は言葉を呑みこんだのである。


               《終り》


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【掌(たなごころ)未来小説】  2018年 日本の悪夢(中)

2011-08-20 00:25:19 | 掌(たなごころ)小説
小説この小品は、『小説 10年後の悪夢(中)』の原題で、2008年9月14日にこのサイトに公表した作品である。


新党は『再生党』と称し、党首は前原誠司の下で、
政策が具体的に懸案した後、連立政権を目指し、
旧・野党の一部の党の代表と協議した。

これまで日本は、バラマキ合戦の結果、
国債の元本だけでも、1000兆円となり、
年金・医療などは毎年8000億円増加している。

かっての時の政権が2011年度までには、
何とか基礎的財政収支は正常にしたい、と公約していたが、
選挙民に媚(こ)びる為にバラマキで、
更に悪化していたのである。


遅ればせながら、消費税5%に代わる『社会保障税 10%』と発言した後、
『そりやぁ・・無理です・・
国民の生活は益々困窮して・・賛意できないわ・・』
と旧・野党の一部の党の代表は、再生党の要人に云った。

そして
『財源がない・・と云うけれど・・
自衛隊などの防衛費を半減すれば・・
多少の補助となるし・・少し時期を改めてからに・・しましょう・・』
と要人に言い切ったのである。


国を守る基盤を崩し、貿易立国の日本の輸出入の安全を低下させてまで、
国民の負担を従来どおりで、社会保障費が増大ばかりで、
本当に国民は、国にサービスを求めているのか、
と要人は思い込んだのである。

そして、自宅のご近所に住まわれている70近いお2人は、
贅沢をしなければ生活できるし、何より自在に時を過ごせ、
と趣味に没頭され、目に輝き持ちながら、過ごされている。


この後、2008年の頃、ある高名なエコノミストの講演を
拝聴した内容を思い出された・・。

父たちと同期で1960年に40歳だった人たちは、
年金保険料率の生涯は3%~10%しか納めなく、
若い世代の14%以上の保険料率から年金を支えられている。
そして、高齢世代が若年世代から過分なプレゼントであり、
不公平なシステムないか、と提言されていた・・。


日本の官民とわず、米ソの冷戦でベルリンの壁の崩壊するまで、
年功序列の組織の多い中で整然と勤務できた人たちであった。

今の現役の人びとは、昨今の成果主義の多い中で勤務され、
これ以上の負担を求めるのは、過酷である。
何より、現役世代が意欲を失くされ、肝要の勤労精神が薄すられ、
国力は低下する。


このままでは高齢世代はいきいきとしても、現役世代は意欲をなくせば、
国力は衰退し、やがて国は没落する、
とやりきれない面持ちとなったのである。


             (つづく)

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