夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

日本人の平均寿命は、わずか100年で2倍に伸びた主因は、医薬品と学び、ひたすら感謝をして・・。

2015-11-02 13:30:42 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市に住む年金生活の文愛人のひとりであるが、
昨夜、私が愛読している講談社の基幹サイトのひとつの【現代ビジネス 】を開き、
著作者が上梓された本を自ら解説される【読書人の雑誌『本』より】を見たりした。

こうした中で、【 わずか100年で平均寿命が2倍に!
              〜「薬」は世界地図をも大きく書き換えるシロモノだった
          歴史の転換点としての医薬を考える 】と見出しを見たりした。

何かと歴史、文学などは、高校生以来55年ばかり好きであるが、
「薬」の世界には疎(うと)い私は、どのようなことですか、と思いながらクリックして、 精読した・・。

この本は佐藤健太郎さんが著作された『世界史を変えた薬』(講談社現代新書)に於いて、
読書人の雑誌「本」2015年11月号で著作者が自ら解説された原文で、
【読書人の雑誌『本』より】に2015年10月26日に配信され、
無断ながら転載させて頂く。
          

《・・医薬の視点で歴史を捉え直す

囲碁や将棋のプロ棋士は対局後に必ず、
終わったばかりの勝負を初手から並べ直し、詳細な検討を行なう。
いわゆる「感想戦」と呼ばれるものだ。

あの局面でこう打っていればどうだったか、どうすれば勝ちがあったのか。
石ひとつの位置、持ち駒ひとつの種類が変わっただけで、
その後の展開はまるで異なってゆき、勝敗さえ逆転することもしばしばだ。

こうして「あり得たかもしれない局面」を構築、検証するのは、大いに勉強になることでもあり、
また実に面白くもある。


歴史上でも、こうして「あり得たかもしれない世界」を考えてみるのは大変楽しい作業だ。
あの人物があと数年命を保っていたら、この発明品があの時代にあったならといった想像は、
誰しも一度はしてみたことがあるだろう。

たとえばルネサンスの三大発明といわれる、火薬・羅針盤・活版印刷などの、
世界史に与えたインパクトは計り知れない。
          

火薬の存在は、数々の戦争の勝敗を左右してきたし、羅針盤がなければ大航海時代はなかった。
印刷術がなければ、ルターは自らの主張を世に広めることができず、
宗教改革の進展もなかったかもしれない。

ではどの発明品が、歴史に最も大きな影響を与えたといえるだろうか? 
青銅器、紙、蒸気機関、電球、コンピュータと、人によってさまざまな答えが返ってきそうだ。

紙は蔡倫が発明せずとも誰かが、やがて考え出していただろうが、
ワットがいなければあの時代に蒸気機関は発達せず、大英帝国の世界制覇もなかったのではないか、
などなど議論の種は尽きそうにない。

このような、歴史を揺るがした発明についての本はいくつもあるが、
どうも医薬について取り上げたものは少ないように思える。
          

かって製薬企業で新薬開発に取り組み、
現在も医薬関連の書籍や記事を書く機会の多い筆者としては、少々寂しいところだ。
しかし医薬の影響力は、活版印刷やコンピュータに比べても、決して劣るものではない。

教科書などではあまり取り上げられないが、病気は世界史における大きなファクターだ。
ベストセラーとなった『銃・病原菌・鉄』(ジャレド・ダイアモンド著)は、
病原菌やウイルスが、ヨーロッパ人による世界制覇の重要な因子であったことを指摘している。

たとえば、天然痘などの疫病で人口が激減していなければ、
南北アメリカ大陸で繁栄していた文明が、あっさりとヨーロッパの征服を許すことはなかっただろう。

であれば、病を癒す力を持つ医薬は、大きな歴史のターニングポイントたりうる。
筆者の近著『世界史を変えた薬』(講談社現代新書)は、こうした視点から歴史を眺め直す試みだ。
          

☆不老不死の夢さえもかなう?

清王朝の第四代皇帝である康熙帝は、40歳の時に外征の途中でマラリアに倒れるが、
イエズス会の宣教師が献上した特効薬キニーネによって一命をとりとめる。
「中国史上最高の君主」と謳われた康熙帝がそのまま亡くなっていれば、
北方民族との抗争が続いていた清王朝の命運は、危ういものであったろう。

一方、ギリシャからインドに及ぶ大帝国を建設したアレクサンドロス大王は、
さらなる遠征を企図中、33歳を前にマラリアに斃れたとされる。
もし彼がキニーネを手にしていれば、その後の歴史は全く違うものになっていたことだろう。

こうした例は、他にも数多くある。
マゼランやヴァスコ・ダ・ガマがビタミンCを知っていたら、
もしロンドンの病院の片隅に置かれたシャーレにアオカビが飛び込んでいなかったら、
もし手術の前には手を洗うべきであることを、かつての医師たちが知っていたなら。
いずれも世界の地図は大きく書き換わり、筆者も読者もこの世に存在していなかったかもしれない。

医薬は、生命のシステムに直接タッチし、人や国家の命運さえも変えてしまいうる、
極めて特殊な製品だ。

そして医薬はなおも進歩を遂げ、今や不老不死の実現さえも視野に入れつつある。
間違いなく、医薬は歴史の流れをこれまで以上に変えていくことだろう。

その時一体何が起こるか、我々は何をすべきか。
本書が医薬と世界のこれまでと、これからを考えるきっかけとなれば幸いだ。・・》
注)著作者が自ら解説された原文、あえて改行を多くした。
          

この後、私は《日本人の平均寿命はわずか100年で2倍に伸び、
人類の寿命を劇的に延ばした立役者はお馴染みの医薬品だった!》と学んだ私は、
検証致したく、厚生労働省から公表されている「簡易生命表」で、平均寿命ほ学んだりした。

そして日本人の平均寿命は、明治・大正時代は40歳代で、50歳を超えたのは昭和22年、
初めて知った。

昭和22年(1947年)男 50.06歳、女 53.96歳
昭和26年(1951年)男 60.80歳、女 64.90歳
昭和34年(1959年)男 65.21歳、女 69.88歳
昭和39年(1964年)男 67.67歳、女 72.87歳
昭和46年(1971年)男 70.17歳、女 75.58歳
昭和61年(1986年)男 75.23歳、女 80.93歳
平成21年(2009年)男 79.59歳、女 86.44歳
と拾い出したりした。

そして厚生労働省から2015年7月30日に公表されている「簡易生命表」に於いては、
2014年における日本の平均寿命は、男性が80.50歳、女性が86.83歳となり、
男性の平均寿命80代は2013年で初めて、2014年は2年目となる、
と学んだりした。

そして私は明治・大正時代の平均寿命は40歳代で、
昨今は男女ともに80代となり、確かに平均寿命は倍増になったと、実感させられた。
          

やがて私が昭和26年(1951年)小学一年に入学したが、
少し前の幼年期は、大人たちが、あの人は結核になり入院しているが可哀想であるが死ぬょ、
と話したりしていたことを鮮明に心の片隅に残っている。

後年になると私は、福永武彦・著作の『草の花』を読んだりして、
東京の郊外だった清瀬の地で、結核治療の病棟があったことを知ったりした。

或いは堀辰雄・著作の『風立ちぬ』では、
サナトリウムと称される長期的な療養を必要とする人のための療養所を学んだり、
山梨県の高原にある清里もサナトリウム地であったことを学んだりしてきた。

そして私が敬愛している19世紀前半の作曲家のショパン(1810年~1849年)、
明治時代の作家の樋口一葉(1872年~1896年)、
明治時代の作曲家の滝廉太郎(1879年~1903年)、
明治時代の歌人・詩人の石川啄木(1886年~1912年)、
昭和初期の作家の梶井基次郎(1901年~1932年)、
などの各氏は、結核の病(やま)い死去された・・。

私が小学校時代に、結核の予防策としてBCG接種が普及して、
やがて日本では結核は《死病》は死語となった。
          

そして私の幼年期に、大人たちの間で「ペニシリン」という言葉を
たまたまそばにいた私が、幾たびか聞いたりしていた・・。

後年になると、海外で開発・普及して、やがて日本では、
抗生物質の開発及び生産が著しく増大し、感染症の治療法が普及し、
乳児から高齢者までの全ての年齢層で感染症による死亡率が著しく減少し、
平均寿命の上昇に大きな影響をもたらした、と私は学んだりしてきた。

このように、今回、佐藤健太郎さんの明言、
日本人の平均寿命は、わずか100年で2倍に伸びた主因は、医薬品である、
と学び、医薬、医療技術などの開発と普及、公衆衛生が中核となり、
食料、衣服、住居、そして住まい地域などで、今日の長寿社会の到来となっている。

私は恥ずかしながら71歳の身であるが、ほんの百年前であったなら、
あの世の片隅にいる存在となっている。
          

もとより季節のうつろう情景に心を寄せたり、
或いは旅先で未知の光景にも、めぐり逢えたり、
何よりも家内はもとより、ご近所の方と談笑したり、
死別すること多くなったここ10幾年の中、新たな人にめぐり逢えるし、
生きていればこそ叶(かな)うことなのである。

そして未知の本、映画、音楽にも、逢える機会もある。

このような私は、幸運にも大病することなく、
生かされていることに、ひたすら感謝したりしている。

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