夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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余命宣告、医師から「1年」、それから5年後も生存している患者の困惑、私は動顛しながら学び、やがて私は・・。

2018-07-30 15:09:01 | ささやかな古稀からの思い

先ほど、ネットでニュースを見ようと、バソコンを立ち上げて、私は【YAHOO! JAPAN】を設定しているので、
トップ画面には、トビックスのニュースが表示されている。

こうした中のひとつには『 余命宣告後も生存 患者の困惑 』と見出しがあり、
どのようなことですか、と私は思いながらクリックしてしまった。

そして記事が表示されて、
『 余命宣告トラブル 医師から「1年」、
             それから5年・・・仕事や財産手放し困惑 』と題された見出しが明記されていた。

やがて私は記事を動顛しながら読み、やがての私が、いつの日にか大病に遭遇して、
余命宣告された時は、果たしてどのように・・と真摯に思い馳せたりした・・。

この記事は、『西日本新聞』が報じた記事であり、ネットに7月30日に配信され、
無断であるが記事の大半を転載させて頂く。

《・・余命宣告トラブル 医師から「1年」、それから5年・・・仕事や財産手放し困惑なぜ

             

「余命1年もないと医師に宣告されながら、5年たっても生きています」。


難治性血液がんの成人T細胞白血病(ATL)と診断された男性から、西日本新聞の特命取材班に悲痛な声が届いた。
死を受け入れ、仕事や財産などの整理も済ませたという。

「何も手元に残していない。どう生きていけば・・・」。
そもそも余命宣告とは-。

声を寄せてくれたのは、福岡県久留米市の笠井駿さん(71歳)。
自宅を訪ねると、日記帳をめくりながら経過を説明してくれた。

             

☆2013年、ATLと診断

2013年1月、顔と上半身に、紅斑が現れた。
同県内の病院に検査入院し、難治性血液がんの成人T細胞白血病(ATL)と診断された。
体内にウイルスHTLV1があることは知っていたという。

ATLは、主に母乳を介して感染するHTLV1が原因。
保有して必ず発症するわけではないが、発症すると免疫機能が低下したり、リンパ節が腫れたりする。
根治が難しく、「発症後の平均生存期間は、半年から1年と短い」という研究成果もある。


☆親族に別れの手紙も

笠井さんは
「医師から『次の誕生日は、120パーセント迎えられない』と説明を受けた」と言う。

取引先にあいさつして回り、経営する設計企画事務所を閉じた。
財産は売却したり、子どもに譲ったりしたほか、親族には別れの手紙を書いた。
ホスピスにも一時入所した。

診断から5年。
体に痛みがあり通院しているものの、「死」が訪れる気配は感じていない。

抗がん剤治療の影響で、歩行が難しくなり、車の運転もできなくなった。
生きていることは喜ばしいことだが、
「ATLというのは誤診だったのでは。納得できない」と憤る。

笠井さんによると、双方の代理人弁護士がやりとりした書面の中で、
病院側は「次の誕生日は120パーセント迎えられない」との発言を否定。

「診断に誤りはなく、治療が奏功して、症状が改善した」などと説明しているという。
病院側は、本紙取材に「コメントを控えさせてもらう」とした。

             

☆余命宣告「どんな患者でも動揺」

九州大の萩原明人教授(医療コミュニケーション学)は
「医師が『120パーセント』という言葉で説明することは、一般的に考えにくい」としつつ、
「いさかいの原因は、医師の説明と患者の理解に、食い違いがあったのではないか」と推察する。

一般的に、余命について医師は、
同じ病の患者の平均的な生存期間である「生存期間中央値」や、
診断を受けて5年後や10年後に生存する患者の比率を示す「5年生存率」、
「10年生存率」を説明する場合が多いという。

過去の多くの患者から計算された平均的なデータにすぎないが、
「個人差があることを考えずに、受け取られる恐れがある。
医師は工夫が必要だ」という。

患者の心理状態も影響する。
「どんな患者でも動揺する。
医師の説明を、自分が理解しやすいように、楽観的に解釈する場合もあるし、
悲観的に捉えて、頭に刷り込むこともある」

             

☆「財産整理など、大きな決断する前に第三者の意見を」

トラブルを避けるには、医師の説明を若い人も交えた複数人で、聞くことが有効とされる。
病院の相談窓口や、同じ病気を患う患者団体で、悩みを打ち明けることも患者の負担を和らげる。

患者が主治医以外の医師から意見を聞くセカンドオピニオンもあり、
「財産整理など、大きな決断をする前には、第三者の意見を求めた方がいいかもしれない」と萩原教授。

終末期医療に詳しく、在宅ケアに取り組む「にのさかクリニック」(福岡市)の二ノ坂保喜院長は
「信頼関係は当然必要だが、医師の言うことはあてにならないと思うくらいでいい」と言う。


☆「患者自身も賢くなる必要がある」

HTLV1撲滅を目指すNPO法人スマイルリボン(鹿児島市)の菅付加代子代表は
「患者は、医師の説明をうのみにせず、最終的には自分で判断しないといけない。
患者自身も賢くなる必要がある」と話している。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
             

私は年金生活の73歳の身であるが、私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、
我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、ささやかに過ごし、
そして私たち夫婦は、幸運に大病に遭遇せずに今日を迎えている。

私の父は、私が小学2年3学期になると、黄疸〈おうだん〉で長らく自宅治療をしていたが、
肝臓が悪化して、42歳の若さで病死された。

私の母は、私が54歳の時、婦人系の癌で広尾にある赤十字の病院で入退院を3年ばかり繰り返した後、
1998年(平成10年)1月中旬に亡くなった。

この母の病状に関しては、最初に入院した後に、兄と妹ふたりと共に私は病院に出向き、
担当医師から、治療はできる限りしますが残念ながら長くはないです・・と
私たちに告げられたりした。

そして母には悪性の腫瘍と告知されていたが、やがて治療過程で母は癌であることは、
気づいたと思われたが、私たちには言葉にはしなかった。

こうした中で、母が自宅にいる時は、従来のペースで私たちは訪れたり、
入院している時は、私、家内とか、ときおり訪れたりした。

やがて亡くなる一年前の晩秋に、妹ふたりは母を誘い、奈良と京都を訪れ、
母と娘の旅路をしたりした。

この時の元気そうな笑顔を浮かべた母のスナップ写真を、私は妹から3枚頂き、
今でも居間にある本棚の一角に掲げている。

             

今回の記事を読み終わった後、いつの日にか私が大病に遭遇して、
たとえば医師から、余命1年、と宣言されたならば・・と思い馳せたりした。

そして何かと気弱な私は動揺して、うつろな日々を過ごして、
やがて数か月過ぎた頃から、残された家内の今後の生活・・、
そして私の終末期として、身辺を整理する・・、と漠然と思い馳せたりした。

私は定年退職後、多々の理由で年金生活を始めて、まもない時、
私は、いつの日にか私は、家内より先にあの世に旅立つことを思い、
残された家内が生活に困苦しないように、私は公正証書の遺言書を作成したりした。

こうした理由には、亡き母が生前に遺産などで困苦した時代もあり、
或いは親戚に当たる兄弟間で、相続で長らくもめて、やがて裁判までなった、
と私は聞いたりしていたからである。

このような私が亡くなった後、このようなことを避けたく、
水戸黄門様の紋章のような公正証書の遺言書を作成したりした。


私たち夫婦は無念ながら子供に恵まれなかったので、一代限りの身であり、

私は家内には、俺が死んだ時は家族葬で、和花と音楽に包まれて、出来うる限り質素にして貰いたい、
とここ15年ぐらい言ったりしてきている。

そしてお墓は要らず、死者は土に還る、という強い思いがあるので、
樹木葬のある墓地の里山に埋めて頂きたい、と私は独断と偏見である。

その後、四十九日の納骨が終われば、何らかの雑木の下で永久に安らかに眠る、という考えの持ち主である。

そして残された家内は、旅行か何かの機会に時、気が向いたとき、お墓参りをしてくれれば良い。
数年に一回でも良いし、或いはそのままお墓参りなどしなくて、
ご自分の余生を楽しんだ方が良い、と私たちは話し合ったりしてきた。
 

こうした中で、家内には老朽化した我が家を処分して、マンションの小さな部屋を買い求めて、
生きがいとして趣味を強くして、老後を過ごして欲しい、と私は幾たびも言ったりしてきた。

             

このように残された家内の今後の生活には、ある程度は想像はできるが、
肝心の私の終末期として、身辺を整理することに関しては、思い馳せたりしたが、
やはりその時の揺れる心とふるまいの状況は、
その時になってしまった時しか、判らない、と思ったりしている。

まして今回の記事のように、医師から、余命1年、と宣言され、
不安な病状と心を共にしながら、私は年金生活の中で、入退院を繰り返す日々・・
やがて5年の歳月を迎えることが出来た時の深情は、私は想像を遥かに超えてしまう・・
と思い馳せたりした。

コメント (2)
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