みにの夢色探索

本日も中華日和☆美味しい中国料理が食べたいな♪
たまに書く中華グルメと競馬予想、日常の備忘録。

香港旅行2013 №35  大班樓(The Chairman) 中環

2013-12-07 | 旅行・香港

広東料理「大班樓」(The Chairman)

当店もミシュランガイド星獲得店(2012年1つ星)。

2013年は惜しくも星を逃してしまいましたが、OpenRiceでは廣東菜館部門で20軒に

ノミネートされ健闘されたお店です。(最優秀開飯廣東菜館3店入り叶わず)

また、当店は予約が取りにくいことでも評判らしく、週末ともなれば数ヶ月待ち

ということもある人気店。 私達の予約時は平日ですが、連絡をいれたところ

「良いお席のご案内はできず、入り口近くの席しかありませんが」との回答。

この際、入口近くだろうと厨房脇だろうとかまわないわ。もちろん快諾です。

場所は、中環のはずれ、上環寄り。

歴史ある茶樓「蓮香楼」さん脇の道をあがり途中を右折。奥まった場所に

位置しており2階から見えるシャンディリアに対し、少しレトロな「大班樓」の看板が

微妙な味わいを醸し出しています。

ゴージャス路線なのか、地味なのか判断がしにくい。

通りから中を窺うとスタッフの方はお洒落なギャルソンスタイルではないか。

ますますもって怪しい。この正体を見極めないと!

入店し、まず私達がご案内を受けたのは入り口左手の丸テーブル席。

1階はテーブル2卓に右手奥には個室がある様子。厨房はカウンターの先になるようだ。

白を基調とした小ぢんまりとした店内は、シノワを念頭に置くモダンな雰囲気。

当店は、自帶酒水OK(HK$150)。「利苑酒家」さんと同様に、

入店時に申し出て、購入してきたワインをスタッフの方にお渡しすると、

ワインクーラーで冷やしてくれ、お店の方で管理してくださいました。

 

テーブル・セッティングは、位置皿、ナプキン、カトラリーレスト、箸(縦置き)(2)、

茶杯、小椀、レンゲ、爪楊枝、テーブルフラワー。テーブルクロスは2枚掛け。

使い捨て紙おしぼり使用。着座後にはメニュー。

やはり、持込の酒だけで済ますのは気がひける。青島ビール(HK$55×2)を注文。

すると「凍」をつけずとも冷たいビールがでてきました♪

メニューを検討しよう。

2名用のディナーコースあり。

“寝太郎メモ”を取り出し見比べると、マークをしていたお料理も含まれている。

迷うことなく、二人套餐(@578HK$)を注文。

各お料理は2人分が一緒のお皿で供されているものと各人ごとのポーションで

供されているものが入り混じっています。

(ノブロー) こんが、香港最後の晩飯思うたら、オラせつねえだぁーー。

(みに) ノブローさん泣いてるの?センチメンタルなのね。食レポ大丈夫?

九層塔甜醋醃漬小番茄配香茅沙葛(Cherry Tomatoes Pickled in Basil Reduction
with Lemongrass Pickled Yam Bean) (2名分)

甘酢漬けのチェリートマトと葛芋のバジル風味。

葛芋はシャリシャリして梨のような甘みと食感。皮を剥かれたチェリートマトも水々しく

スパイスを使われていますが、フルーツをいただいているかのよう。

スタートから小洒落た感じです。

龍井菊花煙燻乳鴿(Smoked Baby pigeon with longjing tea&Chrysanthemum)

(2名分)

(ヨンクマ) これ、なあに??

(みに) ヨンちゃん、初回の「夜上海」さん以来の登場かな?さあ、なんでしょう?

これは、龍井茶と菊の花でスモークした小鳩のロースト。紫タマネギのスライス添え。

ジビエ好きの連れ(寝太郎さん)をうならせた逸品。

皮目はぱりっと。スモーク香が味に奥行きを加え、口に含むと、肉質は締まって

シコシコと健やか。肉の味自体がぎゅっと濃縮されている感じ。

滋味深いとはこういうときに使う言葉ね。

見て、お顔がついているよ。

酥炸蟹肉香盒(Deep Fried Crab Meat and Mushrooms Dumplings)

蟹肉とシイタケのはさみ揚げ。スイートチリ付き。

紫キャベツは苦味のアクセントかな。

細かい仕事ぶりがうかがえます。シンプルだけれども美味しい。

老火靚湯(Soup of the Day)

本日のスープは銘々に提供。薬膳系の蒸しスープです。

英語での説明では、Black Chickenと言われていたので、ひょっとしたら

烏骨鶏になるのかな? レンゲですくうと、冬虫夏草やら具沢山。

利苑酒家」さんの蒸しスープも素晴らしかったけれど、当店も負けてはいない。

乾物系の濃度にスッポンのようなトゥルトゥルした動物性のゼラチン質も加わって

旨味の層が深い。 これが意外にこってり感はなく、すんなり胃袋に落ちていく。

飲んだそばから身体も心もホカホカ温まるのだ。 この味、妙味Crown04

カントニーズの底力を実感できる蒸しスープです。 

雞油花雕蒸大花蟹配陳村粉(Steamed Fresh Flowery Crab with Aged
ShaoXing Wine&Fragrant Chicken Oil & Flat Rice Noodles)(加 HK$80一位)(2名分)

ここでメニューは選択。

大蝦兩食: 蝦子炒大蝦球,椒鹽蝦頭(Fresh Tiger Prawns 2 Flavours:
1.Sauteed Prawns with Shrimp Roes 2.Deep Fried Peppered Prawn Heads)と
雞油花雕蒸大花蟹配陳村粉が選べましたのでこちら。

蒸した花蟹の紹興酒と鶏油ソースかけ。

割増料金(HK$80×2)がかかりますが、

“寝太郎メモ”より必食したい当店のスペシャリティなのです。

 

ハサミ、カニフォーク、フィンガーボウルがセット。

互いにカニフォークを持ち、無言でほじり作業に没頭。

花蟹はワタリガニの一種。 

殻も身も柔らかく、甘みもありますが、そのものの味自体は淡白。

紹興酒がぷんっと香り、味がしっかりしみこんでいるので、

これは好みの分かれるところかもしれません。 

陳村粉は広東の順徳市で生まれた幅広の米麺。

食感はつるぷるもちっとコシも強い。

蒸した汁を吸い込ませいただくのも良いのですが、かなりお腹にこたえそう。

コース完走重視。このあとのお料理を考え、途中で手放すことにしました。

十八味豉油雞(The Chairman's Soy Sauce Chicken)(2名分)

ここでもメニューは選択の場面。

話梅肉桂糖醋排骨(Braised Spare Ribs with Preserved Plums in Caramelized
Black Vinegar)または
大班樓粗海鹽乾葱切雞(Steamed Chicken with Sea Salt and Shallot)。

日本語を学ばれたことがあるという、スタッフのMr.Qさんのご提案により、上記の

お料理ではないのですが、もうすぐメニューをチェンジされるというシーズン限定?

の十八味豉油雞に差し替えていただけました。

まず、肉質が素晴らしい。

皮の下にある皮下脂肪が黄色くブヨブヨしていないため脂の質が違う。

胸焼けをおこすようなべっとりとしたしつこさがなく

噛み締めるとシコシコとした弾力があって、肉の旨味の輪郭がはっきり伝わる。

この街、独特の香りのするスパイスの効いたタレのしみ込み方も絶妙。

Mr.Qさんのお話によると、調理法自体は、古くからあるもの。

醤油には17種類ものスパイスが使われているらしく、その実、手間がかかるのだと言う。

完成度の高い十八味豉油雞をメニューから外されるのは、

花蟹についても新メニューを打ち出したところ

雞油花雕蒸大花蟹配陳村粉」自体があまりにも有名になり、新メニューを

注文されるお客さまが少ないため、鶏は新メニューを定着させるためにいったん

メニューから外す予定なのだと言う。

安穏とした状況に留まらず、飛躍を目指す。

当店が再びミシュランの星に輝く日もそう遠くはないかもしれない。

薑汁芥蘭(Chinese Vegetables Stir Fried with Ginger)(2名分)

芥蘭のジンジャー炒め。

茎を食べる野菜、芥蘭は丁寧に下処理。

油がまわり艶めく芥蘭は、生姜の効かせ方も申し分なく、シャキッと心地よい

歯ざわりに続き青菜の旨味が口の中いっぱいに広がる。シンプルなようで奥が深い。

ところで、利用が1階のため、厨房内の音が漏れ聞こえてくることがあります。

「ゴオォォォォーーー!!ヴォォォーーー!!」

なんだ!どうした?!地鳴りかっ? Bikkuri01

日本語が通じるということで、話しかけやすいMr.Qさんに

「ゴジラが火を噴いているような音ですね」 と冗談まじりにお話をすると

「実際、火を噴いています(笑)」 とのこと。

こんなライブ感を味わえるのだから、1階席も悪くないわ。

白飯或陳皮腐竹銀杏粥(White Rice or Beancurd & Gingko Nut Congee)

はじめにMr.Qさんより、

「うちのお粥の自慢できるところは、最後まで食べても水っぽくならないところです」

とチャームポイントをお聞きしたので、ぜひとも実食したい。

私達のチョイスは、もちろん、お粥。各自分の提供。

粗塩付き。手元で塩分は自己調整するのだ。

―― こ、これは、旨い!

米の形状がなくなるまで煮込まれた粥は、とろ~っとしてクリーミー。

ほっくりとした銀杏も半分ぐらい形が溶け、ほのかな甘みとして粥と一体化している。

街場感を漂わす粥とは別格のデリケートな舌触り。

ベースとなるスープが確かであるのはもちろん、ナチュラルさが余韻へと繋がる味だ。

そして、本当に最後まで、まったりとした喉越しが楽しめた。

嬉しくて顔がにやにやしてしまったなあ。

生磨杏仁茶/妃子雪糕(Desserts of the Day)

手作りデザートは、金木犀とクコの実のアイス(右)とショウガのアイス(左)。

アーモンドミルク。

金木犀とクコの実のアイスはコクがあってねっとりとミルキー。

これに対し、ショウガのアイスは、比較的あっさりとして生姜の風味が際立つ感じ。

生姜好きの私は、生姜アイス贔屓。美味いーー♪

テーブルを気遣ってくださるMr.Qさんに、

「香港(中国)の生姜は風味が(日本と)違いますね。」 と述べると

「広東料理には生姜はないと困ります。 

こちらのショウガのアイス、昔はもっと生姜の味が強くて

辛いと言われるお客さまが多く、控えめになったそうです。

これ、僕が来る前の話しですが・・・」 と教えてくださった。

なるほど、お客さまの声を真摯に受け止めて、舌の肥えた香港人を満足させるべく

さらなる向上に努めてらっしゃるのだ。

また、生磨杏仁茶は杏仁のほかに玉子を入れるところもあるそうですが、

当店のものは杏仁だけ。濃さが違います。

ジャスミン茶。

少し濃い色味、これが香港のスタンダード。風味も豊かだ。

途中、ゴジラの音が止んだと思うと、厨房からコックのおじさんがフロアに

出てきて、早くお客さまに!とギャルソンスタイルのスタッフさんに料理ののった皿を

わたされる。私達は1階席なので何度となく、そうした場面にであったのですが、

おじさんは、当方には笑顔で、料理を楽しまれていますか?

とフレンドリーに接してくださる。

Mr.Qさんとコミュニケーションがうまく取れたことも関係するとは思いますが、

異国の地ですが、きめ細やかな対応を受けリラックスして食事が取れました。

Hand01 埋單は、10%の服務費がかかり、約1人当たりHK$870

料理は、トラディショナルをがっちり押さえたスマートなカントニーズ。

訪港の際のお食事には、検討のうちの1軒におすすめしたいお店です。

今回の(私の)香港グルメ満足度数は、★★★★☆(4.4)とってもお気に入りです。

Okini02 《本日のお気に入り》 

寝太郎さんとは異なるかもしれませんが、3つを選ぶとすると

・龍井菊花煙燻乳鴿 ・老火靚湯 ・陳皮腐竹銀杏粥

 

大班樓  The Chairman
中環九如坊18號地下
TEL 852-2555-2202
営業時間  12:00~15:00, 18:00~22:30
無休

http://www.thechairmangroup.com/index.php

The Chairman 大班樓広東料理 / ソーホー / ノーホー)

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