その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

ドクモ

2009-08-06 20:05:00 | 暮らし

ドクモ(読モ)が読者モデルの略語であることは承知しておりますが、「ドクモ」という音を耳にしますと、何故か「毒蜘蛛」を連想してしまいます。原宿・表参道で、スカウトされることを夢見るファッショナブルな婦女子に対して「ドクグモ」は実に地味な存在です。そしてまた、か弱い存在でもあります。
           
背中の模様が菱形の小さな蛾、英名を「Diamond Back Moth」 和名で「コナガ」と呼ばれる小さな畑の害虫です。幼虫が、十字花植物(アブラナ、キャベツ、ハクサイ)を食草としますが、作物が幼苗期に食害を受けなければ、さほど大きな生育低下や品質低下にまでには至りません。
しかし、ライフサイクルが短いため薬剤抵抗性を獲得するのが早く、メソミル剤(ランネート®)に対する抵抗性を示し、通常の防除基準にある濃度の数倍の濃度溶液に幼虫を浸漬しても、ほとんど死なない個体群がありました。
一方、畑で一般的に見られる「コモリドクグモ」は、基準濃度に満たない薬剤溶液で死んでしまう。これでは、何のために殺虫剤を撒いているのか意味不明になってしまいます。
8月6日は、言わずも知れた「広島原爆の日」であります。
『戦争を早く終わらせたかったから、今日は二人の原爆記念日』などと、俵万智風に吟じてしまうのは、とても不謹慎なことではありますが、戦争の勝者と敗者では、こうも原爆に対する解釈が違うのかと思い続けてきた日々であります。人間と虫を同列に扱うものではありませんが、無差別大量兵器に市民権を与えてはならないと思います。
一方、農薬(殺虫剤)は、かなり改良が進んでおりますが、対象害虫よりもその天敵に悪影響を及ぼしていることは、現象面から容易に想像できることであり、一層の改良が望まれるものであります。
「ドクモ」に憧れて原宿を闊歩する婦女子とそれを喜んで追いかけるマスコミに、大いなる平和ボケを感じながら…。

文章中、被爆者の方々、そして亡くなられた方々に対して、不穏当な表現がありましたことをお詫びし、戦争の犠牲となり亡くなられた方々の御霊にご冥福をお祈りいたします。

コメント
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