その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

サルが木から滑ったら

2009-08-23 20:16:50 | 暮らし
庭の低木にピンクの花が咲き、初めてそれが『サルスベリ(百日紅)』であることに気付きました。我が家の古老は、様々な木々を庭に植え、正直なところ雪囲いをする立場の私にとって、植木周りの灌木は作業上邪魔な存在でしかありません。しかし、こうして花をつけるとまた違った感慨を持ってしまいます。年齢的に、20年30年スパンで成果を出していく果樹に挑戦するには遅すぎる。けれども、我が家のご先祖様は、代々子どもたちのために、何らかの果樹を狭い庭に植え込んでいたようであります。「さくらんぼ」に「紅玉」、「夏りんご」に「和梨」「デラウエア」「唐梅」等々、ご先祖様が生きた時代を反映した樹種だったような気がします。この地に定住して、一当主30年として(2代目が早世しておりますので)4代目で約100年の夢屋にあって、それぞれの世代で植えた木々も時代とともに枯死し、また切り倒されました。
「虎は死して革を残し、人は死して名を残す。」とまでは言いませんが、子ども心に、人は死んでも木々は残り、その人を偲ばせてくれるものだなどと思っておりました。しかし、そうした木々は管理する立場になってみると、正直、迷惑至極な存在であり、家督とか財産(大そうな物はありませんが)を護り管理するなんざぁ、ご免被りたい。出来ることなら一代飛ばして相続して頂戴…などと、うそぶいているバカ親父になってしまいました。
           
夜中に起き出して『世界陸上ベルリン』を観戦しながら、ボルト選手の驚異的な世界記録に感嘆し、アスリートたちの鍛え抜かれた肉体美と鍛えたが故の故障を見るにつけ、人間はどこまで進化しつづけるのだろうか…などと、ビールで鍛え抜いたお腹をさすりながら、物思いにふけるのであります。
感激に浸りながら冷たい夜風にあたっていますと、気真面目な『アマガエル執政』が、芽吹いた秋植え白菜のポットを監視してくれておりました。
「アマちゃん、まだ起きてたの?」(夢屋国王)
「ハッ、陛下。今夜からナメクジ・ハムシの類が心配で…。」(アマ執政)
「今回は、ネキリムシ防除剤コーティング済みの種子だから、当分害虫は心配無いんじゃない?無理して身体壊すなよ。」(夢屋国王)
「ハッ、陛下。苗は私が護りますので、植え付け場所の草取りと耕運をお願いいたします。」(アマ執政)
「昨日の雨で、畑はぬかるんでいるし、明日は日曜、釣りの例会だしさぁ…。ん~そうだ…我が国のポン太郎皇太子も神奈川に行ったことだし、アマちゃん真面目だし、この国相続しない?」(夢屋国王)
「…。」(アマ執政)
サルは木から落ちてもサルで居られるが、国会議員は選挙に落ちるとただの人だそうである。『サルスベリ』の花言葉は「雄弁」そして「世話好き」とのこと。雄弁な各党の皆さん、アマ執政のようにひた向きに行動してけらっしゃい。


コメント
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