いよいよ通水開始…田んぼ作業の始まり^^;
『夢屋本田』は未整理地の最末端…小割で機械作業効率も悪いし、農業用水が届くのも一番最後。昭和の「農地解放」があったとは言え、こんな末端の土地しか購入出来なかった貧乏家…5人の幼い男の子たちを残して早世した祖父を恨んだものであります。しかし、20歳そこそこの我が親父が12歳の叔父を筆頭に4人の子どもたちを戦後の混乱期に飢えさせずに育てられたのもこの田んぼのお陰であります。今は亡き親父の頑張りがなければ、『夢屋家』は一家離散していたに違いないのであります。そして、条件の悪い小さな田んぼではありますが、一家総出で働きそこには家族の笑顔がありました。そんな訳で、この田んぼには愛着があり、同時に苦い思い出も詰まっている。今は赤字ではあるのだけれど、耕作放棄(委託)をしないでこだわる理由がそこにある。
とは言え、体調不良で作業手抜きをした結果、用水路はご覧のとおり「がつぎ(マコモ)」が生い茂り、用水確保もままならない状態になっております。(水路の左、3分の1は、大規模農家『善助さん』が、ユンボで掘削してくれてますけれどね。非常にありがたい^^;)
歩測で約50m、「夢屋さん、排水が取れないでしょう?」…我が家の場合は「排水」ではなく「配水」「揚水」でありますけれど…要するに秋上げ作業(水田の水抜き)に支障が出るというクレームでありますが、10年前はひとり、手作業で右3分の2を整備していたのである。上流の耕作者だって、排水路が必要なはずなのだから、大小関係なく協力すべきであるという思いはあるが、今は右3分の1を泥上げしていただいているから文句も言えないのでありますよ。
ならば、稲刈り鎌を片手に、ガリガリと「がつぎ」の根っこを切りながら前に進む…結構な重労働であります。若い頃なら、一気に進むことでしょうが、畑作業もあるし、疲労蓄積が怖いので、今朝は4分の1ほど進んで作業終了^^;
歩測で、4分の1のところに目印を立てて、明日の目標に先送り…お百姓さん稼業も始めたばかり、少しずつ少しずつ、手近な目標を置いて着実に前進しておりますよ。