その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

交尾(Copulation)

2019-08-27 06:06:19 | 転職

『カノコちゃん』の逆ナンが成功(性交)した^^;

カノコガ♂が盛んに飛び回り、『カノコちゃん♀』が放出する「性フェロモン」をキャッチしようとしている。多くの蛾では、日没前後に「Calling」と呼ばれる「性フェロモン」の放出が行われるため、観察者がその全容を知ることは容易ではありません。しかし、「カノコガ」は、早朝に「Calling」が行われるようである…つまり、♂の探索行動から、交尾に至るまでの「Sex bihavior(性行動)」が観察出来るのではないだろうか?
知らない人からすれば、単なる覗き趣味の昆虫版と思われるでしょうが、「性フェロモン」を抽出、あるいは合成し、大量に放出すれば、♂♀間の交信を攪乱させることが出来る。殺虫剤を多用しない防除法の一手段であります。今では、主要成分を検出、抽出、合成することは容易になりましたが、今ひとつ微量成分の存在があるような手応えがある。行動観察は、在野の研究者でも手軽であり、何らかの成果が出せるのではないだろうか…なんてね。やはり、興味の無い方からすれば、『変わり者』の世界であります^^;


遅い朝食後、もうひと頑張り…

秋の長雨が近い。2年間、畑の耕うんが出来ず秋野菜を断念してきましたので、今年は早めに耕うんを済ませたい。まずは放置したニンニク跡地の草むしりから…こんな時に限って、交尾中の「カノコガ♂♀」に出くわしてしまうのであります。まずは画像を残して、飼育箱を…無い!仕様が無いので、ハムスターを飼っていた時の水槽にアメリカセンダングサごと『カノコペア』に移動願いました。食草はシロツメクサのはずだから、水槽下に敷いて、産卵させれば、卵や幼虫の観察が出来る。草むしりは置いて、パタパタと準備をしましたが…。
午後には雨の予報ですから、草むしりも急がなきゃ~ね。9時22分にペアを発見し、午後12時まで交尾を続けておりましたので、それまでの時間を想定しても3時間以上繋がっていたようであります。出荷用の枝豆を調整していたら…あら?♂が居ない。空気孔から逃げちゃったみたい。ネットで蓋をして…交尾後の♂が、2度3度と交尾可能かどうかも、防除のためには重要な観察事案なんですが…まぁ、逃げちゃったものは仕様が無い。午後1時、仕事の打ち合わせで電話をしていると、あら、今度は♀も居ない!!!ネットをしっかり固定しなかったからなぁ…卵や幼虫は、次回の観察テーマにいたしましょう。急造の『生態学者』は、こうした間抜けな『変態学者』でありましたとさ(笑)
ちなみに「カノコガ」は、シロツメクサやタンポポが食草とされており、直接的な農作物害虫ではありません。あくまで、行動観察のためだけの昆虫であります。(カノコガの名誉のために…。)

コメント
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