その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

田舎の舎弟分

2021-04-13 07:29:07 | 転職

「傍目八目」これ五目?

「舎弟分」なんて言うと、何やら業界用語のようでありますが「実の弟」のこと。我が在所では「舎弟(しゃてい)」が訛って「オラのシャデだごでぇ~!」なんて言う老婆もいましたけれど、今ではほぼ死語でありますなぁ^^;
集落の用水清掃をしていて、料理上手の『えっちゃん』が、「〇×さんちのオバちゃんが入院するらしいから声かけて。私から聞いたとは言わないで。」なんて、こっそり耳打ちするのでありますよ。田舎は話題が少ないから「入院する。」なんて言うものなら、「さてお見舞いに行かなければならない。」とか、「どこそこが悪いに違いない。」などと、ハエが腐った物にでも集まるように(表現がよろしくないな^^;)まずは余計な心配をして下さる^^;
ただしね『えっちゃん』が耳打ちしたのは、自宅裏の畑を耕運して欲しいという意向のようであると言うこと。したがって、芝居上手な『おやじぃ』は、ヨボヨボと家から出て来た『オバちゃん』に「何だやっこい顔してるなぁ。(何か具合が悪そうな顔してるなぁ。)」なんて、素知らぬ顔で声を掛けるのでありますよ。「誰にも言っていないけれど、明日から入院することになった。」とこっそり語る彼女に、「荒れない程度に裏を耕運しておくか?」なんて水を向けると、「出来れば、ネギとジャガイモを植えてくれ。」なんてお願いされる。(役者並みの芝居の上手さではある^^;)


猫も夢を見るのだろうか? 

若い頃から、元気な時と病んだ時の差が大きい『婆さん』であるから、あまり心配もしていないのだけれど、さすがに年齢も年齢だからねぇ…ひとり息子も居るには居るけれど、朝早くて夜遅い生活だから、こちとらとは生活時間も合わないのでありまして、入院手続きのために休暇を取った彼に携帯番号だけは知らせておきましたよ。
兄弟が少ない分、弟のように面倒は見て来たつもりだから(イジメた訳ではない^^;)、少々斜め目線で社会と付き合っている彼も、素直に『おやじぃ』の言葉は聞くんだなぁ^^;(お口の悪さは人一倍だけれどね。)「困りごとがあったら電話しろ。」なんて、兄貴口調で言っておきましたよ。
困ったときは遠くの親戚より、近くの他人…こんな相談事も多くなりそうな気もするが…。土地が資産だったのは都会と昔の話…買い手のつかない田舎の土地は、厄介なマイナス遺産でしかないのでありまして、放置すれば草だらけ。今、メインで耕作している土地も10年かけてコツコツ復活したものである。「ここは先祖伝来の土地だから。」と昔語りの方もいらっしゃるから、土地の流動化は中々進まない。その内ねぇ、耕作しやすい場所だけが農地として残り、条件の悪いところは放置されてしまうのではなかろうかなんて考える。「終活」なんて言葉も使われるようになりましたけれど、田舎では「土地処分」も「終活」のひとつなのよねぇ(笑えない)

 

コメント
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