その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

怒りの矛先

2019-05-21 07:31:35 | 転職

40日掛けて、ようやく出荷^^;

朝起きが悪い、作業が鈍い…そんなことは『夢屋農場長』が、じっと堪えて、良い所を見つけ出し褒めて(評価)あげる。中々独り立ち出来ない長男『ポン太郎君』も育成期間…新入社員の教育にも通じるところがある。将来は、会社を背負って立つ人材、出来なくて当たり前を少しずつ伸ばして上げる。(現実には、新卒者を即戦力として期待せざるを得ない社会事情がありますけれどね。)
やって見せる。不具合があってもさせてみる。そして評価してあげる。山本五十六の教えは、決して軍人に対するものではなく、会社の新人や社会にも通じるものがある。じっと我慢して育てる…しかし、肉体の疲れは、時として暴発する。昨年の失敗をオッカーに聴きながら、農場長に就任以来、少しずつ栽培方法を改善し、失敗点の改良に努め『キュウリ部長』に伝えておりますが、中々伝わらない。元々、農業やキュウリ栽培に興味が無いのかも知れない。ならば、大好きな「メロン」を作ってみないか…あの手この手で、興味を引き出そうとするのですが、中々食いついてくれない。指導者として悩める日々であります。
さて、代掻き作業の疲労と早朝からの収穫作業で、疲れ切った昨日、後始末を確認し終業…取り残しの道具など最終確認をしてみたら、短い単鋼管が通路脇に転がっている。田植え長靴の片一方が物置のどこかに行っている…さすがに『夢屋農場長』はキレた。「通路に物を置くな!事故防止の基本中の基本だ。道具の片付けは元の場所に!俺が探すのにまた倍の時間が掛かってしまう。」突然、怒鳴り声を上げた農場長に『キュウリ部長』は、俯いてしまった。指導法として失敗であります。(親子なので、明日にはケロッとしているかも知れないが^^;)
しかし、時には叱ることも必要かと…人の道に外れる行いは、諫めなければならない。私のように、親父を失ってしまえば、諭してくれる人など誰もいなくなってしまうのだから…寒い春、無理して播いた「ほうれん草」が、ようやく出荷出来るようになりました。「作物の声を聞き、植物の生活サイクルに自分の生活を合わせろ!」農場長の言葉を思い出してくれる日は来るのでしょうか。

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成長する人

2019-05-20 02:12:02 | 転職

ちょうど1ヶ月…「ほうれん草」もようやく

朝6時…慣れない作業で疲れた身体を引き摺りながら、『夢屋本田』の代掻き作業…それでも外では、トラクターや田植え機の機械音が聞こえ、決して『夢屋農場長』の朝仕事だけが早い訳ではないことを物語っております。
育苗ハウスの野菜苗に「おはよう」の声を掛け、灌水…事故防止のために、モーニングコーヒーくらい飲んで出掛けようと、自慢の『イレギュラーコーヒー』をドリップする。「焦っても仕様がない・」そう自分に言い聞かせても、回りの作業スピードが気に掛かり、ほうれん草もそろそろ出荷出来るのではとほくそ笑む。旧式トラクター『クワじまん18』に跨って、『夢屋本田』に到着したのは既に7時であります。朝飯を食べてから始めるか、ぬかるむ難敵『西1枚目』を終わらせてから朝飯にするか…結局、トラクターの調子確認と凡その作業スピードを図るために、『西1枚目』から始めることにしました。
なかなか思い通りに『代掻き作業』が出来ない農場長…引退したご近所のMさんに、作業の仕方を今更ながらお聞きしたり、ローターの入れる位置を調整したりと悪戦苦闘であります。勤め人だった昨年までは、土日の作業で時間に追われたため高速運転^^; 今年は時間に余裕があるので低速で代掻きしてみましたが…「何だ、結構上手く出来るじゃないか。」と自画自賛。但し、作業スピードは約倍の時間が掛かっております。
勤め人の『Sさん』宅では、息子どんが代掻き作業…さほど大規模な経営面積ではないと思っておりますが、トラクターはキャビン付きの新型でっせ…「オラもあんなトラクターが欲し~い!」…おやおや、農業機械メーカーの策略に思わず乗せられてしまいそうな雰囲気であります。採算を考えて、テクニックで乗り切ってみせると意地を張ってみても、区割りの大きな田んぼを大型の機械で耕耘するスピードと、小さな未整理地をチマチマ耕すのとでは、およそ5倍の開きがありますなぁ。(農場長の試算^^;)
何とか一日で作業を終えましたけれど、ほうれん草の収穫、ナス・ナンバンの植え床作り、5月後半に入り、一気に仕事が増えて参りました。余裕のない仕事は事故を招く…息子の成長を期待して、また仕事の丸投げをしてみますかねぇ。(その息子は、本日も休暇中^^;)

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働き方改革

2019-05-19 03:00:43 | 転職

若妻…先輩『クミばあちゃん』でした^^;

さて、『石垣さんち』の田植えも終わり、いよいよ『夢屋本田』の田植えの番が来ました。(我が家の田んぼを跨ぎ越さないと機械が田んぼに入れないので、植え付けを待つのも未整理地の暗黙のルールかな^^;)
今日は、自宅近くの『夢屋田』の代掻き、明日は『夢屋本田』の代掻きと順番を決めているので、キュウリ部長『ポン太郎君』には、昨日のミーティングで週休を与えることにしました。(『夢屋農園』は、週休二日制を基本としていますが、農繁期はそうもいきません。管理職である『夢屋農場長』には休みはありませんけれどね^^;)明日の代掻き前に本田の水見…この節の朝の日課ではありますが、急ぐ必要もないので、農場長はカメラ片手に「オツネントンボ」夫妻の写真撮影。そんな呑気な農場長のところに『善助さん』がやって来ました。「田植え前に水が抜けないので、そっちの止め板を外したよ。」…今年は水が豊富で『夢屋本田』の一枚から、『善助さんち』の田んぼに水がオーバーフローしております。(止め板を外す…我が在所では、『破る』と表現しますが、『還り水(逆流)』を防ぐために、水口を塞いでお断りを入れるのも農村の仁義であります。今の若い衆は、水口を止めることさえしませんけれどね。)仁義を尽くされて断る理由はない…但し、止め板でオーバーフローさせないと最末端の一枚に水が行かないことだけは説明しましたけれどね^^;


やっと姿を捉えた「シュレーゲルアオガエル」

『善助さん』の息子二人は、大型田植え機をいとも簡単に乗りこなしております。『夢屋農場長』が中古の田植え機に悪戦苦闘する姿とは対象的であり、『ポン太郎君』は、まだ乗りこなせないだろうと勝手に思い込んでいる。直線コースだけは、今年乗せてみようかなぁ^^;
「『善助さんち』は、今が盛りだねぇ…ジイさんバアさんも元気だし、二人の息子も稼いで独り立ちしている。我が家の息子は、今日は週休だよ^^;」しかし、『善助さん』の口から溢れる言葉には、決して順風満帆ではないお家事情が透けて見える。それぞれに悩みがあるものだと…「うちも日曜日は休みにしているよ…田植えの今は違うけれど^^; 働き方改革なんて言われても農繁期は仕様がない。」だよねぇ…「しかし、これからは農家と言えども、休みは休みにしないと働き手が居なくなるよ。」と私。おやおや、長男のお嫁さんかと思えば、先輩の『クミちゃん』ではありませんか?彼女も30年前、『補植作業』で腰を痛め、足を引きずっている。「将来は、補植なんて作業は無くなるよ!」と予言した『夢屋農場長』…生産性が無く、只々慣習で続けていた作業でありますが、大規模化とあいまって、そんな作業をする農家も無くなりつつあります。結構、農場長の予言は当たるじゃないか…ならば、農家の働き方改革も20年後位には進むかも?零細農家『夢屋農園』は、まだ補植を続けていますけれどね^^;

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補助申請

2019-05-18 07:34:50 | 転職

「シロサギ」は優雅ですわ^^;(チュウサギかな?)

「田植え終わったがはぁ~?」最近の近所のオバちゃん(オバアちゃん)たちとの朝のあいさつ。「いや~!うちは真っ尻だから一番最後だぁ。」と返す私…我が家の田んぼ事情を知るオバちゃんは、「今年は水来っかぁ?」とまで聞いてくる。向こう三軒両隣…隠そうとしても家内事情は総て漏れておりますよ^^;
さて、二年間の自主研修で、長男『ポン太郎兼キュウリ部長』は、要領良くキュウリの支柱を立てて行く…『夢屋農場長』の進行管理以上のスピードで、また、片付け事が苦手な彼にしては支柱の♂♀を分別して収納し、手際よく運んでいく。一般の方であれば、造作も無いことと思われるでしょうが、先の見通しを立てることが苦手な彼のこうした行動は、素直に成長を認め、即座に褒めることにしております。連日の納品と育苗で、少々お疲れ気味の農場長は、自分の担当するはずのナス畑の畝立てを依頼することにしました。(いわゆる「丸投げ」であります。)


農場長は、選果場所とする「シェード」を作る。

『第2サティアン・テラス』は、冬を乗り切るために側面を覆ってしまったので風通しが悪く、暑い。夏のBBQ用に、そしてキュウリの選果場としてのシェード作り…基本、頭の中は遊びを考えている。が、貧乏生活を抜け出し、反省会でお肉が出せるように、二人で頑張ろうじゃないかを合言葉に、キュウリの豊作を夢見ているのであります。(獲らぬ狸の皮算用…オッカーには、農機具の仮収納庫と説明しておこう^^;)
午後からは、農作業を中断し『人の役に立つ方がいらっしゃる場所』…役場に出掛けました。『キュウリ部長』の新規就農届と就農支援補助を申請するための事前相談であります。補助漬けなどと揶揄される農政ではありますが、畑の露地栽培だけでは収入に限界があり、将来的には施設園芸も視野に入れたい。個人の設備投資だけでは限界があり、資本回収もままならないとすれば、やはり国県町の補助金は魅力的であります。水稲栽培で規模拡大が進む中、畑作の新規就農というゲリラ戦を挑むには、何かとアイディアを出していかなければならない。百均で資材を調達しながら、新たな商品開発を研究中の農場長…当の『キュウリ部長』は、ぽかーんとしておりますけれどね。さぁ、今日は『夢屋田』の代掻き作業…『ポン太郎君』には、休日を与えることにしました。シェードも休みも、従業員の福利厚生事業は、農場長の務めの内ですから^^;

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ロックンロール

2019-05-17 07:18:37 | 転職

『夢屋農園』の中古機総動員^^;

アスパラを収穫しながらお礼に草むしり。わらびを採りながら、タラの木周囲の下刈りと自分では要領良く作業をしているつもりですが総て手作業…このペースでは規模拡大は望めませんなぁ^^;
本日の作業分担…長男『ポン太郎こと、きゅうり部長』は、キュウリ畑の支柱立て、2年間の自主研修も無駄ではなかったようで、一人で骨材を組み上げていきます。(確かに成長はしている。)一方、『夢屋農場長』は、田植えに備えて田植え機の点検(代掻き作業もしていないのに)…昨年、中古の田植え機『正やん』は、リフトスイッチの摩耗で昇降がままならず、イライラしながらの作業となってしまいましたので、田植え前の点検をして、機械を借りるべきかとうかを考えることにしました。エンジンは一発始動、が、やはり昇降機能は今ひとつ…しかし、騙しだまし使えば何とかなるかなんて時間にゆとりがあるとのんびり構えられる。二条植えの『早苗ちゃん』は、コンバインの入れない小さな区割りの箇所に「ヒメノモチ」を植えようかと急遽、7年ぶりに引っ張り出しました。オイル漏れが酷くて、清掃しないと使えそうにありません。また、ほとんど使ったことがないので、使いこなせるかも分かりません…しかし、エンジンは掛かった^^;
真打は、今は亡き親父が買った草刈り機…2年前、キャブレターの調子が悪くて、スロットルを上げると止まってしまう症状が出て、修理が待てなくて新しい草刈り機を購入しましたが、『ポン太郎君』の研修用には、操作性が簡単な旧式がよろしいのではなんて、リコイルスターターを引くこと数回…何とエンジンが掛かりましたよ。さらに、スロットルを上げると吹け上がる…治った?機械にも休養が必要なんですかねぇ^^;
旧式の草刈り機をベースに『夢屋農場長』は、ロックンロール!(バカ騒ぎ)付き合わされている長男『ポン太郎君』でさえ、呆れ顔でありましたとさ。

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親父との決別

2019-05-16 06:08:46 | 転職

予想通り、末端の田んぼも満水です(笑)

荒れた土側溝を開削し、止め板で水を末端の田んぼに向ける。『夢屋農場長』の勘通り、翌日の朝には最末端の田んぼも満水状態です。これでいつでも代掻き作業は出来るとひと安心。後は、田んぼを一周し、水漏れの原因となるネズミの穴を確認し、見つければ泥で塞ぐ。畦塗りを機械でやれば、そんな手間もいらないし、田んぼの美観がまるで違うのに…畦塗り委託作業1km当り1万円?15,000円程度の出費さえも小規模な経営ではイタイ。健康のための散歩と思えば一石二鳥とうそぶくも何やら右膝が痛いお年頃であります^^;
毎朝、水抜けがないか確認さえすれば、あとは田植えの予定を立てて、代掻き作業をするだけ…10年間の経験も伊達ではないと自負するのであります。遠く『船役(せんやく)さん』の田んぼでは、独身貴族『ガーモ』が泳いでおります。何が独身貴族だよ…お相手に恵まれないカルガモ♂が、毎年、1羽か2羽、この節、単独行動してるだけ。人の世のモテない♂と同じです^^;


今は亡き親父が編んだ「はけご」です。

昔は竹で、今はPPバンドで編んだ収穫かご。お袋が編み方を聞きかじり、対抗心から親父が編んでみせた小振りな逸品で、裏の畑の収穫にはお手頃なサイズ…農作業には小道具入れにも早変わり。お手製だけにビニールの『腰紐』がほつれ、縛る度に絡んで取れなくなってしまいます。亡き親父が腰に着けていた姿が思い出され、温もりを感じ、そのままにしておりましたが、昨日、細いロープに取り替えました。少しずつ親父が使っていた道具にガタが来て、その息子が更新する機会が増えて来ました。
親父が他界して10年…いつまでも親父の面影を追っている訳にもいかない。(子どもの頃は、怒鳴ってばかりで大嫌いなオヤジだったんですけれどねぇ^^;)もう私が、この家の主・親父なのだから。亡き親父の最期の様子を我が息子に伝えながら、息子の独り立ちを願う親父…いつの日か私が使った道具を更新する時が来るのでしょうか?さて、『ノスタルジジィ』もここまで…朝の散歩に出掛けることにします。

追伸:『船役』とは、米沢藩時代の名残り…最上川最終船着場の船荷取り扱いのお役人のおウチだったらしい。

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ごっごっと

2019-05-15 03:45:38 | 転職

ビオトープ『夢屋水路』遂に開削^^;

ずぼらな性格の割に仕事の工程管理は的確である。(誰も褒めてくれないので、自分で褒める…私、褒められて伸びるタイプなんです^^;)手前にコンクリート性の水門が見えますが、昨日の水門とは別モノ…4日め、5日めは、この水門下の「がつぎ(マコモ)」刈りに時間を要するだろうと、5mの作業設定…朝飯前の朝仕事なので、1時間30分ほどの作業を考えると、仕事量配分は的確…これが、宮仕えの時も発揮出来ていたなら…いやいや、終業時間の5時に、きっちり仕事を終える時間配分には長けていたような気もする(笑)
今は亡き親父は、夏場に水が絶えると、水向け作業に出掛け、「今度は上(上流)から『ごっごっと』水が来る。」と擬音を交えて話していた。重労働の対価は、水の流れる様子が見えること…年老いても成果が目に見えることには感激する。その感激を家族に伝えたかったのかも知れませんが、今頃になって、その気持ちに気付く自分がおります。


「畦塗り」をしていないので「畦畔」はボロボロです。

お隣りの『善助さん』の田んぼは満々と水を貯め、田植え作業を待つばかりですが、我が『夢屋本田』は代掻きさえ終わっておりません。上流の田んぼで代掻き用の水を取り入れるためにせき止め、末端には水が来ない。田植えのために一旦水を抜くため水が来る。そして、田植え後に水を入れるため、また水が止まる。この仕組みが分かるまで、何度も上流部に確認に行ったものであります。結局、「水は来るべき時に来る。焦っても仕方がない。」という境地に立つまで2年ほど掛かったかな^^; その頃は、代掻き作業も他人にお願いしていたので、何とか決められた日までに水を向けたいという焦りもありましたが、今では自分で代掻きをしますので、自分都合で作業が出来ることもありがたい。恐らく、今朝、水見に出掛ければ、最末端の田んぼ1枚にも水は行っているはずであります。
障害物が無くなって、水の流速が速くなった様子を見て、『夢屋農場長』は「ベルヌーイの定理」を哲学した(物理学は単位取ってないけど^^;)「動圧と静圧の総和は一定である!」…我が場所を得た水路のアマガエルは、ケロッとした顔でつぶやきを聞いていた。カエルだけに(笑)

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のどかな光景

2019-05-14 03:01:46 | 転職

『一筋の道』もあと5m

のどかな光景とは裏腹に、水路の泥上げ作業はハードであります。宮仕えを続けていたら、朝5時には起きて2時間程度作業し、朝飯をかき込んで出勤していたことだろう。小規模な田んぼ作業だけであれば、朝の水管理と土日を使った草刈りで何とか維持できますが、畑の方はそうもいかない。3年前は、長男『ポン太郎君』の家事労働を支援するため、畑、田んぼとフル回転した結果、夏場にヘタッてしまいました。以降2年間の駄農生活…どこまで手が抜けるかの実証実験であるとうそぶきながら、自宅回りも畑も草が生い茂る体たらく。一念発起して職を辞し、2年間の手抜きを復元している最中であります。
水路も田んぼも大型機械で作業が進む中での手作業の農業…世の中の動きに逆行しておりますよ^^;
「自然環境の保護」なんてきれいごとを言っても、原生林を残そうなどという活動ではない。人里で小動物たちと共生するためには、何らかの手入れが必要なのです。春の小川がさらさら流れるのは、こうして草を刈るからであり、放置すれば途端に水路は埋め尽くされてしまう。そこにはまた別の生き物が生息するかも知れませんけれどね。


今朝は最大の難所…目標は5mでした。

今朝の終着点にH型のコンクリートが出て来ました。『止め板』で水をせき止め、左下の水路に水を向けるためのものですが、今では多目的ダムからの給水で用をなさなくなりました。昔は本当に狭い水路だったことが良く分かります。下草を刈って、やっと水を向けた途端、隣りの田んぼに通水され憤りを覚えた中学生の頃…今は亡き親父は。息子の怒りにほだされて、オーナーに「息子が水を向けたものだ。」とだけ、電話で軽いクレームを入れていたっけ^^;
水が無ければ耕作出来ない。他人様の田んぼを跨ぎ越さなければ、機械が入れない未整理地だから、先に水を向けたというのが『盗み水』の理由でしたけれどね。秋上げで水が切れれば、このコンクリートの下に、行き場を失った小鮒がバケツ一杯分獲れましたっけ…そんな小魚を食べていたのですから、今では考えられないような食生活であります。除草剤の登場が、農家を「夏草取り」という重労働から開放し、素足で踏みつけて手で掻き出していた中干し作業も機械…作業は楽になりました。今のトラクターにはキャビン、CD、エアコン付き、快適な環境でなければ、若手の後継者なんてありえませんて^^; 結果、規模拡大は出来るが米価は上がらず、生産性の悪い農家は退場するしかないのでありますけれどね。
けれども、田んぼには、家族の笑い声があった。年老いたお袋が弱々しく歩く姿を見ながら、あと何年作業が続けられるのかと感じた瞬間があった。初めて独力で収穫した米を見せて、間もなく他界した親父がいた。遠くに見える「太陽光発電パネル」は時代の変化を物語っている。たかが50m、されど50m…思い出と小動物がそこには棲み続けております。
さて、本日は仕上げの作業に出掛けることにいたしましょう^^;

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ひと筋の道

2019-05-13 06:19:43 | 転職

日々成果は上がっていると信じて

朝仕事に『夢屋本田』の泥上げを始めて3日め…振り返れば、ひと筋の道が出来ていた。(少々格好をつける^^;)
我が在所出身の童話作家「浜田広介」先生は、「立ち止まり 振り返り またも行く 一筋の道だった。」と、その創作活動を振り返る言葉を残されております。
所詮、10mされど10m…「がつぎ(マコモ)」を刈り取りながら、泥を上げる作業はさすがにキツい。こうして振り返り、朝の成果を確認しながら、また明日に向かうのでありますが…少々腰が音を上げ始めております。そして、ふと考える。一所懸命に根を切っているのだが、これは「がつぎ」の根の更新作業を手助けしているに過ぎないのではなかろうかと。結果、また春に繁茂することになる。お隣りの田んぼを耕作する『善助さん』は、秋口に安い除草剤を高濃度で散布して、水路の3分の1の「がつぎ」を絶やしている。今年の秋こそは、私も倣ってみるかと思いつつ、稲刈りを終えた田んぼに出掛けるのは、寒さが応えてサボり続け、その代償がこの作業なのでありますが…。邪魔なだけで、何の利益もない「がつぎ」でありますが、お盆には、青い「がつぎ」を刈り取って、小さな菰(こも)を編み、墓前のお供え盆にしたものである。(まぁ、役には立つ。)そして、除草剤で絶やした畦畔は、根まで枯れ、畦畔が崩れてしまう。(結構、護岸効果もあるようだ^^;)さらに…


こうして、即製の『たわし』になる(笑)

かつて、亡き親父がしたように、作業終了後は水路の石橋の上で、田植え長靴を『たわし』で洗う^^;
迷惑な存在ではあるのだけれども、生き物たちが潜むには、格好の場所となっております。まぁ、私の体力が続く内は、この作業を続けてみるか…振り返れば、今は亡き親父と同じことをしている自分…「今日のところは、これで勘弁してやる!」と弱っちいチンピラのような捨て台詞を残して、今日のノルマを終えることにしている。さて、今朝も4日めの作業に出掛けるとしますか。

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もう少しで…

2019-05-12 06:40:01 | 転職

本日の成果…『がつぎ(マコモ)』刈りは少しずつ

ピースサインで成果を誇示しておりますが、まだまだ先は長い…『夢屋農場長』の見立てでは、あと4日…ゴール地点は、かなり繁茂しており、まだ5日ほど掛かるかも知れません。若い頃は無茶をして、一気に終わらせたかも知れないが、今は腰への負担が心配で、一日1時間の作業と決めて前に進んでおります。一日で終わらせても、腰痛で二日も休んでしまったら、春作業に遅れを来たしてしまいますから^^;
「あと少しで手が届く。」「もう少し頑張れ。」…「あと少し」や「もう少し」は、大人の常套句であります。「もう少し頑張って成績を上げたら、〇×を買ってあげるから。」目の前にニンジンをぶら下げても、届かないものは届かない…もう少し頑張って、いま話題の「東大」に入れたら、もう少しで優勝できたのに…東大合格も優勝も手にすべき者が手にするのであり、頑張ったからといって総ての者が頂点に立てる訳でもない。(決して、努力を否定している訳ではありません。)「あと少し」「もう少し」と自分を騙しながら、結果的にパンクしてしまう人間を何人も見てきたせいでしょうか、過程は大事でありますが、結果を求めるがあまり、壊れてしまっては元も子もないと言うことです。


表面は穏やかに、しかし、根は強大に…

刈り取った「がつぎ」です。初めは弱々しい姿で現れますが、夏には大きく繁茂します。根は深く、強大であり、成長した葉を刈り倒しても、2週間もすれば、あっという間に元の姿に戻ってしまう。『百姓』(庶民)は、こうあらねばならないのかも知れません。「進め!進め!兵隊進め!」方向性の見えない号令は、現場に混乱を招くばかりであります。今朝は、「がつぎ刈り」で哲学する『夢屋農場長』でありましたとさ…とかなんとか言いながら、重労働に出掛けたくない朝であります(笑)

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