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びゃくれん

2019-05-06 18:34:55 | 日記

連休も今日で終わり。長浜の町もだいぶ静かになった。明日からは、仕事が動く。連休前で止まったいた連絡事項への対応、郵便も届く。まぁ、今、考えるのは止めよう。明日はしなくてはならないのだから。夕方から雨になった。新緑にやさしく雨が落ちてくる。それぞれの家庭で明日に備えているのだろうな。お孫さんも帰って、さびしいようなほっと一息のような。旅行から帰って思い出を整理しながら、家でのんびりの一日。そんな日なのだろう。

彦根の教会へいく電車のなかで、林真理子の「白蓮れんれん」を読み上げた。木之本で借りてきた本だ。特に理由もなく借りた。本棚の一番上の真ん中辺にあったからだろう。白蓮のような駆け落ちにあこがれるわけではないが、エネルギーはもらったかもしれない.華族に生まれ、炭鉱王に再嫁して、すさまじ環境を生き抜き、想いを遂げた人だ。35歳のさまざまな面で有名な人妻を奪いとったのは27歳の恵まれた環境の弁護士だった。でも、同じ環境を生きる二人の男女があってもだれもができることではない。もちろん協力者もいたが、姦通罪のあった時代に命がけの恋であったろう。

こんな本を読みながら、「汝、姦通するなかれ」の教会へ行くのは、不謹慎な気もした。でも、私はその恋に興味を持ったというよりは、恋人の宮崎龍介という男であった。何故、この男は逃げもせず、惨めさを感じさせず結婚して、そして82歳になった老妻を自ら看取ることができたのだろうか・・・。

二人の恋文は700通にわたるという。想いを遂げて幸せに暮らす白蓮に「私は決して諦めなかったもの」「本当に頑張ったもの。死ぬよりつらいことがたくさんあったけど負けなかったわ」と700通の恋文を読んだ林真理子は言わせている。どろどろとしそうな伝記小説が、新緑のようなさわやかさを残すのは、この宮崎龍介の存在のような気もする。

コメント
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