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「愛した、書いた、祈った」

2021-11-12 17:56:32 | 日記

空が紅く燃えている。深まってきた紅葉に負けないような紅だ。今日はそれが伊吹山まで反射していて、夕日と反対側の山々も赤く染まっている。ここに2.3日気温が下がっている。

昨日瀬戸内寂聴さんのご逝去が報じられた。かなり体が衰弱されていることは耳にしていた。最近、図書館で彼女の本を借りた。出家前後の話だった。彼女のことを抵抗なく受け入れられる年になった気がした。若い時は、瀬戸内晴美さんの本はそっと読むという感じだった。出家されてからの講演などでよく「人間はだれでも間違うものなのですよ」と話されていた。1回の過ちをずっと許されぬことと引きずっていた人は彼女の言葉にどんなにか救われただろうか。ほかの人が言っても駄目だろう。

今の人たちは受け入れがたいのかもしれないし、逆に大きな救いなのかもしれない。今騒がれている『不倫』とは質が違う。ただ、「愛した」のだ。そうしたら、その人に妻子がいたに過ぎない。妻子がいたことで変わる「愛」ではないと寂聴さんは言う。私はこの理論はわかる気がする。(理論というのか覚悟というのか)最後の不倫相手の井上光晴氏のお嬢さん井上荒野さんがこの不倫関係を描いた「あちらにいる鬼」を寂聴さんにインタビューして書いている。おそらく、この3人三様の確固たる想いというものは本物の愛を知る者にしかわからないのではないだろうか。

「愛した、書いた、祈った」は寂聴だんが墓石に刻んでほしい言葉だという。寂聴さんのすでに購入されたお墓の隣に井上光晴ご夫妻の墓があるという。そう、人は間違うものなのよ。でも、それはこころに一番正直なことなのかもしれない。

「愛した、耐えた、信じられた」これが私のこころの墓標に書かれる言葉だろうか。

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