久しぶりに手にした望遠レンズのカメラは重かった。風もなく暖かい日にシニアサッカーの取材に出かけた。NPOではその事業の中に、「一人一人のサッカーを大切に」ということで、ピッチ上のプレイ姿をカメラに収めていた。ハードな仕事だった。朝10時からお昼も食べずに3時ごろまで、写真を撮っていた。喜んでいただけたし、年賀状に使われる方もいた。でも、いろいろ耐えることもあった。だから、NPOの看板を下ろしてからは、もう大会もご挨拶くらいで取材はしない、写真も集合写真以外は撮らないと決めていた。コロナの感染拡大で今日まで1年半はピッチを見ることもなかった。
この前の交流試合には望遠レンズは持っていかなかったが、今朝、持って行こうかなとリックに詰め込んだ。関西のサッカーチームの主催だった。一度降りたピッチに戻ったプレーヤーを励ましてくれるように、皆さんがあたたかく迎えてくれた。それはNPOなんて言う看板を下ろしたからかもしれない。私が変わったのかもしれない。話したことのない人も話しかけてくれる。そして、NPOの看板を下ろして新しい組織を作り直したいという本当の(表に出ない)意味も理解してくれていた人たちがいたこともわかった。
今日はがんばらない私がいて、素直な私がいて、それが受け入れていただけてうれしかった。帰りは電車の事故で1時間半も動かず、このほうが疲れて帰宅した。ノロノロ走る電車の車窓から大きな月が見えた!そういえば、車窓から月が見えるとよくメールしたことを思い出した。そうなんだなぁ、男の照れってあるんだなぁと思った。素直に想いを伝えられれば、いい関係がさらに良くなると思った。
駅からの帰り道は月明りだけだ歩けるような夜道だった。
(今日の写真ではありません)