箱根に行った時、いつもその前を車で前を通り過ぎるだけ。創業140年の老舗に一度は身を置いてみたいと思ってきたが、この機会に強行した。同じ神奈川なら違反にもならないし、ペナルティもなかろうと言うわけです。
施設の歴史や概要はホームページをご覧戴こう。
老舗ほど若い客に人気があるようで、この日もワゴン車の幼児連れファミリーが多い印象。
ガイドのパンフで正面玄関までの階段が長いことは承知していたが、脇にスロープはあるだろうと見込んでいたのが見事に外れてしまった。これには参りました。
エントランスの木の床はピカピカに磨かれて老舗の貫禄十分。ここで履物はスリッパに履き替える。
宿泊手続きは、眺望宜しきゆったりのロビー。ここの窓にはまるガラスは景色を歪んで見せる。つまり創業当時とはいかないまでも、古い技術で作られていたことがわかる。
和室にベッドを置いた居室。近年多くなって来た高齢者が利用しやすいようにというところでしょうか。
ために、一方では部屋のスペースが狭くならざるを得ず、テーブルも椅子も小ぶり。これが使い勝手が悪くて苦労しました。
部屋付きの半露天風呂。緑に囲まれてそよ風に吹かれて、もうご機嫌。
仲居さんに、「この露天の外側にある柵からは出ないようにして下さい」と改めて念を押されて「?」。「その線から出ると上の部屋のベランダから見えちゃいますので」だって。大笑いしました。当方爺さん婆さん、とっくに羞恥心などありません。とはいえ、ちゃんと守って入りました。
夕食は廊下を歩いて食事処のレストランで。昔は宴会場だったところでしょうか。床を張ったテーブルが並ぶ。勿論、卓上にはアクリル板。
食材はすべて地元産。メインの豚しゃぶは、さっぱりで美味。なかなかでした。
翌日のチェックアウトは10時。今日この頃としては1時間ほど早い。老舗の伝統となれば致し方ない。予約時に確認すればよい話。
率直な感想を二つ。接客業の従業員の皆さん、昔の言い方をするなら仲居さんと男衆となりましょうか、いずれもとても若い。マスク越しの印象だが、挙措振る舞いが今どきの若い世代、女性に至っては高校生の世代に見えました。
老舗に相応しい熟練の皆さんの方が良かった。コロナ禍のしかも観光業とあっては人的配置など止むを得ないとは思いつつ。
もう一点は、ベッド脇に文庫本を忘れてしまった。翌々日、つまり他の客が一泊した翌日の10時頃に探して貰うべく電話でお願いしたが、結果を連絡を戴けませんでした。次の客が持ち去ったならそれはそれで構わない。しかし、連絡をしないという事実は、老舗にはあってはならないこと。
三河屋さんには不名誉なことではありますが、事実として残します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます