太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

グランドキャニオンで出会った地上の天使

2011-11-07 15:38:11 | 旅行
2011年4月から6月にかけて、アメリカ本土をロードトリップした際のあれやこれやを、ときどき載せてゆくかも。
(どれだけ続くか自信がない)

アリゾナのグランドキャニオンは、5月初旬にはまだ気温が25度前後ですごしやすい。

国立公園の中は、ビジターセンターからシャトルバスでまわるようになっている。

9箇所のバス停があり、歩きたい人は2~3個分を歩けるし、マウンテンバイクで走れる場所もあり、自分のペースにあわせてゆっくり景色を楽しめる。



表面がこんなにどこもフラットなのはなぜだろう?



真ん中を流れるのはコロラド川


バスを待っている間、私は頭痛がしてきて、夫に首や肩を押してもらっていた。

すると、数人で来ていた韓国人と思われる女性がニコニコと近づいてきて、身振りで私に手を見せろという。


旅行ノートに描いた、彼女のスケッチ

言われるままに手を差し出すと、親指で私の親指と人差し指の間をギュウギュウと押し始めた。

かなり強く押しているのに、痛くはなく、とてもいい気持ちだった。

鮮やかなピンクのマニキュアが、彼女がどれだけこの旅行を楽しもうとしているかを現しているようで微笑ましかった。




彼女は自分の頭を指差し、顔を歪めてみせて、指に力を入れた。頭が痛いときはココを押せ、というのだろう。

私は韓国語はわからないので、英語で、すごく気持ちがいいこと、親切に感謝していることを伝えた。

彼女はわかったのかどうかわからないが、顔をクシャクシャにして笑ってみせた。




そのうち彼女のバスが来て、仲間に呼ばれた彼女は私の手を一瞬強く握ってから離し、バイバイをしながらバスに消えた。




私は今まで何度も、こういう地上の天使に出会っている。

天使に出会った場所は、私にとって素敵な場所になり、名前も知らない彼らは、生涯私の心の中に灯をともしてくれることだろう。




彼女とは、その後数回、いろんな場所で顔を合わせた。

私を見つけると、あのクシャクシャの笑顔で大きく手を振り、私も頭を指差して元気になったと身振りで答えた。

言葉は通じなくても、ちゃんと通じるものがある。

日本を離れてみてよかった、と思うことの一つである。




ハワイで暖炉

2011-11-07 12:21:03 | 日記
世の中、いろいろミスマッチなものがあるけれど、ハワイで暖炉というのもその一つだろうと思う。

この暖炉を初めて見たときは、飾りだろうと思っていた。

だからクリスマスに来たときに、ツリーの横で赤々と燃える暖炉を見て、心底驚いた。

近所にも、煙突がある家が多い。




11月から3月ぐらいまでの雨季には、こうして夜、暖炉に火を入れることがある。

連日の雨で、家の中がなんとなく湿っているのを乾かすためと、夜は空気が肌寒いから。



私の住むあたりは、我が家も含め、エアコンがない家が多い。

エアコンを付けるほど暑くならないからで、朝夜は更に涼しくなる。



燃やすのは本物の木ではなく、暖炉用に作られた合成のもの。

湿度が高いから、薪が湿ってしまうらしい。

それでも、炎の香りが部屋いっぱいに広がって、パチパチという音もして、火というのは人を安心させる力があるんだなあと思う。




暖炉の前で、ざっくりしたセーターを着て、ブランケットにくるまって、熱い紅茶を飲みながら窓の外の雪を眺める・・・

なんていうと絵になるのだろうが、現実は、

タンクトップに短パンで、アイスクリームを食べながら、窓の外の椰子の木を眺めるのだ。
(孔雀が2羽、窓の外を歩いていた)



なにしろ、サンタクロースがアロハシャツ着てサーフィンしながらやってくるハワイ。

暖炉というものに対する憧れも、多少あるのかもしれない。