太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ニセ鑑定団 大ピンチ

2012-02-14 08:15:34 | 日記
あるパーティに呼ばれて出かけた。

初めてお邪魔する、そのお宅の主は、写真家でもあり、ライターでもあり、世界中を旅している人で、

家の中には、マサイ族の盾とか、ナントカ族の槍とか、珍しいものがたくさん飾られていた。


「これが一番気に入っているんだよ」

と言って見せてくれたのは、家の中の一番目立つ壁に堂々と掛けられた、日本の古い屏風であった。


横が2メートルないぐらいだから、屏風というより衝立に近いかも。


遠くに山が見え、奥から手前に向かって川が流れていて、その川に太鼓橋みたいな橋がかかっている。

川の両岸に、大きな桜の木があって、川面にゆったりせりだしている。

満開の桜の下で、人が集まって飲み食いしているような絵が描いてある。


衝立の右上に、数行の漢字が羅列していた。




如月

一樽



薫風

□□




□□の部分は、字が崩しすぎてあって解読不能。

薫風も、風だけは読めるが、薫かどうかは疑わしい。


私がうっかり「如月って書いてある」と言ってしまったものだから、


「え、わかるの?ねえねえ、なんて書いてあるの?シロが読めるんだって!」


と人が集まって来てしまった。


日本人は私だけ。


「エート、如月というのは今の暦でいうと3月から4月ってことで・・・」

「ああ、だから桜が満開なんだね」

「日本人は桜の下で宴会をするのが大好きでして・・」

「なるほどー!この人たちは桜の下でパーティしているのか」

「日本はアメリカと違って、公共の場でお酒が飲めるので、みんなお酒を持ち寄ってですね・・・」

「桜を見ながらお酒ねえー、いいねえー」

「で、二番目のこれは、お酒の入った器のことで・・・」

「お酒のビン?」

「いや、木でできた、ワインみたいな、あの、なんていうんだっけなあ」

「ああ、バレルのこと?」

「そうそう、バレル、日本語で樽なんだけどね、樽に入った酒がありますよ、と・・・・」

「ゴージャスに楽しんでるってわけか」

「で、そこに気持ちのいい風が吹いてきましたよ、と・・・」

「ほうほう」

「5番目のこれは、私には読めないからパスね。で、最後はカリグラフィーね」

「カリグラフィー?」

「ブラックインクで字を書くのよ」

「パーティしながら?」

「うーん、たぶん、そこで歌を詠んでいるということじゃないかと思われ・・・・」

「歌?」

「今の気持ちをポエムにするわけね。それで、お互いに返事のポエムを作ったりするのよ」

「へえー!すごい!今日はすごい日だ。これは何代か前から受け継いできた物だけど、この意味がわかったのが僕の代だなんて感激だ!」


ひえーッ!

どどど、どうしよーーーーッ!


これがそんなたいそうなものだったとは・・・・・・


引っ込みがつかないあまり、ニセ鑑定団気取りしたばっかりに大ピンチ。

私はあわてて

「わかんない、わかんないよ、たぶんそうじゃないかなーっていうだけで、本当にそうかわからないんだからねッ!信用しないほうがいいよ」

と必死に弁解したが、

「いやいや、言われれば確かにそんなふうに見えるもの」

「そうだよ、きっとそうだ、正しいと思うよ。日本人がそう言うんだし」

と口々に言う。



なんか、責任重大なんですけど・・・・・

「いやぁ、今日はいい日だ、いい日だ、うんうん」


彼に感謝されればされるほど、なんだか居心地がわるーくなってくるのであった。





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ビーチグラス

2012-02-14 08:10:07 | 絵とか、いろいろ
海は、泳ぐのも好きだけど、ビーチグラスや貝を拾うのも楽しい。

ビーチグラスというのは、ガラスの破片が、海水や岩で研磨されて表面がスムーズになったもの。

グリーンやブルー、茶色や透明なもの、色も形もさまざま。

透明なものは、いい感じに曇って、氷砂糖のようになる。

ビーチグラスを使って、アクセサリーやウィンドチャイムなどを作るプロフェッショナルもいる。



数箇所のビーチで集めた、ビーチグラスや貝で、夫と二人でアクセサリーを作ってみた。





ハワイには、大きな貝がない。

サザエもアサリもいない。




2センチぐらいのミニミニボトルに、砂とグラス、そしてメッセージに見立てた小さな紙の巻物を入れた。

親指の爪ぐらいの紙をクルクル巻いて、糸で縛る、なんていう芸当は、夫しかできない。



集めたグラスを並べて、デザインを考えて形にするのは、すごく楽しい作業だ。






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