『思考も感情も、自分が作り出しているのではなく、その辺に浮遊しているものを選んでいるだけ』
数年前、あるサイキッカーの講演を聴きに行った時に、彼女がそう言った。
「ほんとかいな!」
と私は半信半疑だった。だって、思考も感情も、私の中にあるとしか思えなかったから。
彼女は、人の思考が読める。
その人のまわりに、その人が考えていることが漂っていて、彼女にはそれが見えるし、感じることができる。
実際、その場にいた人たちの思考を的確に当ててみせた。
彼女が、その能力のスイッチをONにしたまま外を歩くと、
怒っている人、自分を責めている人の頭の上には、黒いモヤモヤしたものがあって、
そこいらへんにある、似たような黒いものが、磁石に吸い寄せられるように、そこに集まってくるという。
だから、怒り続けている人はますます怒り、黒いモヤモヤはその人を包むまでに成長してゆく。
怖い話だけれど、もしこれが本当なら、思考も感情も勝手に湧いてきて自分を襲うのではなく、
望まないものは選ばないことができる、ということでもある。
先日、ショッピングモールに行った時のことだ。
人ごみの向こうから、一人の男性が怒りながら歩いて来た。
顔つきもさることながら、もう体全体から「怒ってるんだぞ!」というのがわかる。
なにより、その男性の体のまわりに、かげろうのように何かがくっついているのが見えたのだ。
これが、あのサイキッカーの言う「黒いモヤモヤ」なのか??
私達は、無意識のうちに気配のようなものを察知する能力があるのだろう。
その人が動くと、スーッと人々が空間を作って、彼は誰と接触することもなく歩いている。
私はその人とすれ違う前にその場を去りたかったのだけど、人がいっぱいで左右にも後ろにも動けそうにない。
私にも見えるぐらいモヤモヤをくっつけているということは、たぶん、怒り続けているから、そこいらへんの黒い仲間をしこたま吸いつけているに違いない。
ビクビクしていると、あのモヤモヤを吸い寄せちゃう。でも移動する時間がない。
みるみる彼は近づいてきて、私は咄嗟に運転免許を取れたヨロコビを頭に描いた。
「シロ、合格よ」という、オババの台詞・・・
激しく笑った免許の写真・・・・
さらに、男性が通り過ぎるときには息を止め、親指を中に入れて拳固を作った(子供の頃、お墓を通るときなんか、これをやった)。
男性は私の横を通って、去って行った。
その背中には、まだアレがくっついたままだった。
どうかあの人が、今から車を運転しませんように。
嫌な気持ちは引きずらないようにしよう。
自分がアレを引き連れている図を想像すると、ゾゾーっとする。
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数年前、あるサイキッカーの講演を聴きに行った時に、彼女がそう言った。
「ほんとかいな!」
と私は半信半疑だった。だって、思考も感情も、私の中にあるとしか思えなかったから。
彼女は、人の思考が読める。
その人のまわりに、その人が考えていることが漂っていて、彼女にはそれが見えるし、感じることができる。
実際、その場にいた人たちの思考を的確に当ててみせた。
彼女が、その能力のスイッチをONにしたまま外を歩くと、
怒っている人、自分を責めている人の頭の上には、黒いモヤモヤしたものがあって、
そこいらへんにある、似たような黒いものが、磁石に吸い寄せられるように、そこに集まってくるという。
だから、怒り続けている人はますます怒り、黒いモヤモヤはその人を包むまでに成長してゆく。
怖い話だけれど、もしこれが本当なら、思考も感情も勝手に湧いてきて自分を襲うのではなく、
望まないものは選ばないことができる、ということでもある。
先日、ショッピングモールに行った時のことだ。
人ごみの向こうから、一人の男性が怒りながら歩いて来た。
顔つきもさることながら、もう体全体から「怒ってるんだぞ!」というのがわかる。
なにより、その男性の体のまわりに、かげろうのように何かがくっついているのが見えたのだ。
これが、あのサイキッカーの言う「黒いモヤモヤ」なのか??
私達は、無意識のうちに気配のようなものを察知する能力があるのだろう。
その人が動くと、スーッと人々が空間を作って、彼は誰と接触することもなく歩いている。
私はその人とすれ違う前にその場を去りたかったのだけど、人がいっぱいで左右にも後ろにも動けそうにない。
私にも見えるぐらいモヤモヤをくっつけているということは、たぶん、怒り続けているから、そこいらへんの黒い仲間をしこたま吸いつけているに違いない。
ビクビクしていると、あのモヤモヤを吸い寄せちゃう。でも移動する時間がない。
みるみる彼は近づいてきて、私は咄嗟に運転免許を取れたヨロコビを頭に描いた。
「シロ、合格よ」という、オババの台詞・・・
激しく笑った免許の写真・・・・
さらに、男性が通り過ぎるときには息を止め、親指を中に入れて拳固を作った(子供の頃、お墓を通るときなんか、これをやった)。
男性は私の横を通って、去って行った。
その背中には、まだアレがくっついたままだった。
どうかあの人が、今から車を運転しませんように。
嫌な気持ちは引きずらないようにしよう。
自分がアレを引き連れている図を想像すると、ゾゾーっとする。
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