太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

三つ子と双子と

2012-05-11 08:53:21 | 日記
夫と、夫の両親には、ファミリーフレンドといって、家族ぐるみで友好を深めている仲間がいる。

かれこれ35年前に住んでいた家の近所の人たちで、親子ともに年齢が近いこともあってか、自然に仲良くなった。

今もその場所に住んでいる人は1件だけで、あとは本土に移ったり、オアフ島内のほかの地域に引っ越したりとバラバラなのだが、

それでも何かがあると招き招かれ、おつきあいが続いている。



そんな仲間の家で、本土に住む、その家の長男が家族で帰省しているからといってパーティがあった。

夫にとっては懐かしい幼馴染だ。

男二人、女一人の兄妹の子供達の中に、双子と三つ子がいるんだという話は聞いていた。

しかし、実際に集まってみると、もう誰が誰だかわからない。

3人の兄妹が子供を持った時期が近い上、三つ子が一組、双子が二組いるので、同じような年の子供がわんさかいて、まるで幼稚園。




孫、大集合の写真


整理してみよう。

・長男 → 三つ子+一人

・次男 → 双子+双子

・長女 → 一人+双子


祖父母にあたる人たちは、たかだか数年のあいだに11人の孫ができて、てんやわんやだ。


「えーと、うちはBOYが7人でGIRLが5人、だよな?」

「あらやだ、違うわよ、BOYが6人でGIRLが5人じゃなかった?」


という夫婦の会話が笑える。

長男夫婦は、三つ子とわかった時点でハワイを離れ、本土に移った。

なぜなら、子供を育てるのに、ハワイほど物価が高くて育てにくい場所はあまりないから。


それにしても、望んでも子供に恵まれない家庭もあり、こうして集まってしまう家庭もあり、その仕組みとはどういうものだろう?

三つ子+一人の親も大変だが、双子+双子の親も大変だ。

子育てを知らない私には、一言で「大変」と片付けるしかないのだが、ほんのひと時を観察しただけでも、

自分だけにかける時間なんかないんだ、ということがわかる。

それでも、DVDを観るのに、一同を円座に座らせて、

「はい、○○観たい人、手をあげて。じゃあ、△△観たい人?」

と、まるで先生のように子供達を統率する母親たちは、堂々たる自信にあふれている。



私の母は、私が生まれて数ヶ月の頃、こんなふうに体調を崩したとかいったことを覚えている。(そのくせ、子供の私が傷ついたと思うようなことは一切覚えていない)

夫の母も、夫が小さかった頃のことを怖いぐらいよく覚えている。

同じような年の子供が4人いても、そしてみんながすっかり大人になっても、

母親というものは、それぞれのことをちゃんとわかっているのだろうと思うと、母親という存在を尊敬するしかない。







子供達の賑やかな声を背景に、35年前の色あせたアルバムをみんなで見ながら、楽しく夜は更けていく。





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リーディンググラス

2012-05-11 08:48:41 | 日記
生きていると、大なり小なりショックなことも起きてくるわけだけど、

私の場合、難しいお年頃(?)になるにつれて、それに伴うショックが、けっこう身にこたえる。

いわゆるアイドルといわれる人たちが、私より若くなったことがショックだったこともあったが、

あんなの、そのあとにやってくる、そのアイドルの親の年齢が私より若かったというショックに比べたら何でもなかった。


しかし、そんなショックも喉元過ぎれば忘れてゆく。

そして忘れた頃に、あらたなことで打ちのめされる。


日本にいた頃、100円ショップをウロウロしていた時、サングラスを試すような遊び半分で 「老眼鏡」 をかけてみたら、

ものすごくハッキリと文字が見えた時のショックといったらなかった。

私は子供の頃から視力が良かった。

これは遺伝だと思うが、両目とも2.0という時もあり、大人になってもずっと1.5だった。

だから、視力が悪いとどんなふうに見えるのか想像がつかなかったし、自分がメガネを必要とすることなど生涯ないとタカをくくっていたのだった。

確かに、化粧品や薬についている説明文が読みづらいなーとは思っていた。

でもそれは照明のせいだったり、文字が小さすぎるからだと信じて疑わなかった。



100円ショップで打ちのめされた私は、現実を直視できずに、そのメガネを元に戻した。

それを見た夫が

「買わないの?買えば?よく見えるンでしょ」

「うん・・・でもココに 老眼鏡 って書いてあるから嫌だ」

「はあ?」

「リーディンググラス って書いてないから嫌だ」



こんな屁理屈、自分でも滑稽だ。

私はきっと、シルバーシートに「シルバーと書いてあるから座りたくない」と意地を張るバーサンになるんだろう。

夫は鼻で笑って、さっさとそのメガネを買った(すぐ失くすからと言って、2つも買った)

家に戻り、メガネを掛けて薬や化粧品の裏書を読んでみると、恐ろしくよく見えた。

以来、私はそれを常に手元に置き、夜、本を読むときに使っている(最近は手紙を書くときにも便利)



ハワイでも、書店や雑貨店で 老眼鏡 リーディンググラス(まだこだわっている)が売られている。

ヒョウ柄だったり、ピンクの水玉だったり、ケースもおそろいで、なかなか可愛いものが多くて、思わず手にとりたくなる。

リーディンググラスにも度数があるようで、私が持っているものは 2.0。

2.5とか3.0というのもあるが、でも私は絶対に、それがどんなに可愛くても、2.0以上のものを試したりしないと決めている。

うっかり、そっちのほうがよく見えたらコトじゃないか・・・・・・


度数の低いリーディンググラスを使っている、というのが、忍び寄る老化に泣く泣く1歩譲った私の、精一杯の抵抗なのである。






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