太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

3週間

2012-05-16 14:21:20 | 日記
猫シッターで、よそのお宅に寝泊りという体験を重ねてみて、わかったことがある。



人の身体は、3週間で記憶が刷り込まれる



水道の蛇口のレバーって、上に上げると出るものもあれば、止まるものもある。

慣れないうちは、つい自宅の蛇口と同じ方向に動かしてしまい、止めるはずが激しく出たりを繰り返し、

だんだん慣れて、無意識にできるようになるまでが、だいたい2週間ぐらい。

3週間たつと、今度は自宅の蛇口の方向を忘れている。



蛇口だけじゃない。

キッチンのディスポーザー(生ゴミ粉砕機)のスイッチと、間接照明のスイッチが並んでいるのだが、

自宅に戻って数日は、ディスポーザーを使おうとして電気がつき、電気をつけようとしてディスポーザーが回っていた。


ということは、こうも言えるかも。


人の身体は、3週間で記憶が入れ替わる


お、このほうがちょっとカッコいいか。




この体験に基づく貴重なデータを(って被験者は私一人だが)、ぜひ何か人類のために役立てられないだろうかと思った次第。←絶対無理












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アメリカの病院

2012-05-16 08:49:52 | 日記
アメリカの医療事情は、日本人にはわからないことだらけだ。

ハワイに住み始めてから、私は1度も医者にかかったことがない。

歯の治療はしたけれど、それは夫の父にやってもらったから、経験値にはならない。



まず、救急車が有料。(日本は無料なの?と逆に大変驚かれる)

だいたい5万円ぐらいが基本で、処置の内容によって加算されていく仕組みらしい。



そしてホームドクターというシステムも難解だ。

アメリカでは、どんな症状であっても、外科だろうが内科だろうが、まず最初にホームドクターというかかりつけの医者に行き、

そこで別の医者を紹介してもらうのだという。

ホームドクターに会うのも、紹介先にも予約が必要で、だから、午後あいているからといって、ホームドクターに会えるわけじゃない。

咳が止まらないから医者に行こうと思うと、肝心の内科の予約が取れる頃には咳がおさまっている、なんてこともあるだろうなあ。

すごく痛い、すごく具合が悪い、骨折した、なんていう場合は、エマージェンシー(緊急)に行くけれど、そこでも半日以上も待たされる。




さらに、アメリカには日本のような国の健康保険制度がないから、個人がそれぞれ医療保険を掛けるしかない。

よって、自分が加入している保険会社がカバーしている病院じゃないと、全額負担になってしまうし、手術をする、特別な治療をする、という場合には、まず保険会社に問い合わせて、その費用が出るかどうかお伺いをたてないとならない。

月々の医療保険も安くはなくて、保険に入っていない人もたくさんいるらしいのだ。



街の中に、病院の看板を見かけないのも納得がいく。

日本のように、あの病院がよさそうだからといって、そこに行けるわけじゃない。すべて紹介によって、そして自分の保険会社のリストにある病院にだけ行けるのだから、宣伝しなくてもいいのだ。

夫の父のオフィスも、ドアに父の名前が書いてあるだけで、歯医者だともなんとも書いてないし。



そして医療費。



夫が日本に来てまもなく、仲間たちと伊豆にサーフィンに行って、着いた夜に海に入って「エイ」を踏んでしまい、

エイの毒のある尻尾が、足の裏から甲を貫くという怪我をしたことがあった。

仲間が夫を車に乗せて、救急病院を探しまわってくれ、簡単な手術をし、一晩入院した。

翌朝、迎えに来た仲間たちと、それぞれ手持ちの現金を計算し、

「いったいいくらかかるんだろう・・・」

足りなかった場合はカードが使えるだろうか、と青くなって精算を待っていた。

夫は当時、まだ国民健康保険に加入しておらず、この場合、アメリカだったら100万単位の請求をされるに決まっているから。

渡された請求書に書かれた数字を、彼らは震える指で何度もゆっくり数えてみた。

どう数えても、2万6千円。

「エマージェンシーで、オペして、1晩泊まって、保険なしで300ドル??日本って何てすばらしい国なんだッ!!」

感動のあまり、全員の身が震えた(夫・談)




夫はこの話を、何かにつけ披露しては、人々の感嘆を浴びる。

「嘘だろう?ありえないよ」

口を揃えて言うのだ。



オバマ大統領が、この医療システムを変革すべく、数年前に最初の一歩を踏み出した。

どんなシステムだってそうだけれど、現状で多大な利益を得ている組織がある以上、それを変えてゆくのはなまなかではないだろう。

私が生きているうちに、変わるかなァ?



「あなたのホームドクターって誰?」

「あっ、そういえばリタイアしちゃったんだっけ。新しい人を探さなくっちゃ!」

・・・・・アチャー、我が家はそこからか。



アメリカに住むなら、せいぜい健康に気をつけるンだなーということなんだな・・

簡単に病院にかかれないから、病気を防ぐためのサプリメント文化が発達したり、日本に比べて驚くほどよく効く売薬が売られているのかも、と思ったり。

ともあれ、アメリカに旅行する人たちは、何が何でも旅行保険だけは掛けておくことをおススメする。







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