太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ハワイスタイル

2012-05-15 10:36:32 | 日記
奨学金を受け取る高校生の、授与式というものに行ってきた。

なぜどうして私が、こんな何の関係もなさそうなものに行ったかというと、この式の中で、夫が職場代表として、

プレゼンターをするコーナーがあったからで、それはぜひとも妻として、夫の晴れ姿を見ようじゃないかということで行ったわけ。


高校の講堂でそれは行われるのだが、

私はここでもまた、あまりのハワイのカジュアルさに驚くのであった。

奨学金の授与式、といったら、やっぱり一応ちゃんとした式であるし、それなりのちゃんとした格好をしてゆくというのが私の常識。

しかし、壇上に賞状類を受け取りに上がってゆく高校生は全員、家でテレビを見ていたそのまんまの、

つまり学校に行ったり、海に行ったり、遊びに行く、私にしてみれば、パジャマの次ぐらいのレベルの服装。

で、足元は言わずもがなのビーチサンダル。



壇上に上がると、袖から高校生が出てきて、レイを首に掛ける。

プレゼンターが賞状を渡す。

ハグをして、もらった賞状を振って会場に笑顔を振りまき、笑顔のまま降りてゆく。


1度としてお辞儀をしないのも、日本人には不思議な感じがする。

私の高校の卒業式の時、その前に練習というのがあって、呼ばれた人は「ハイ!」と返事をしてから椅子から立って、まずお辞儀。

壇上に上がって、賞状を受け取る前に1度お辞儀をし、受け取るときはまず右手を添え、次に左手を添えて押しいただき、

深々とお辞儀。

壇上から降りる前に、もう一度お辞儀をしたかもしんない。

私たちは、かようにお辞儀を強いられて育った結果、道を渡るときに止まってくれた車にもお辞儀、久々に会った人にもお辞儀、別れるときもお辞儀、

お礼を言うにも、謝るにもお辞儀を無意識にするようになる。

骨の髄までしみこんだこのお辞儀は、ハワイで見かけると「ギョ!」とするし、知らず自分がお辞儀をしたときも、「ギョ!」となる。

お辞儀をされた方はもっと驚くみたいで、非常に困惑顔になる。

でも、ギョ!としたあと、ほほえましいような懐かしいような気持ちが湧いてくるのも確か。



日本以外の国で暮らす日本人が帰国して、再び日本を離れる時に飛行機に乗って、

空港の滑走路で旗を振って交通整理(?)する人たちが、離陸する飛行機に向かって深々と頭を下げるのを見るといつも、

今すぐに飛行機を降りて帰りたくて泣きそうになる、と書いていたのを読んだことがある。

その人の気持ちが、今は痛いほどわかる気がする。



夫によれば、アメリカの中でも、たぶんここまで服装がカジュアルなのはハワイだけじゃないか、という。

本土だったら、やっぱりもう少しマシな格好をするらしい。

「せめてゾウリじゃなくて靴は履くだろうよ」

ハワイじゃ、結婚式に呼ばれたって、同じ格好で行っても全然浮かないというんだから、楽といえば楽。

ハワイスタイルは、一言でいうなら「リラックス」てところか。(リラックスしすぎ、って声も・・)







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