太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

義両親、フランスへ行く

2021-06-12 08:07:26 | 日記
昨夜、義両親はフランスへ旅立った。
毎年、夏はヨーロッパ旅行に出かけて十数年。
昨年はパンデミックで泣く泣くキャンセルしたのだったが、もう辛抱できなくなったらしい。
共に76歳。
また来年、と言っても、自分たちがどうなっているかわからない。
社会情勢よりも、そっちのほうが重大な年齢なのだ。
こんな時に、なにもわざわざ危険をおかして、という人もいるが、
たとえ何が起きたとしても、その覚悟はできているということなのだろう。

ひとつ安心なのは、フランスでシュートメの妹夫婦(叔父叔母)と落ち合って、4人で行動することだ。

以前、私の母が友達数人とハワイに行き、楽しかったからまた来年も行くつもりでいたら、
4人のうち2人が行けない状態になっていたことがあった。
当時、母はまだ六十代だったと思う。

いつもフランスで滞在するのは、プロバンス地方にあるB&B。
そこは94歳の男性が切り盛りしている。
義両親は、親戚に会いに行くような感じで、彼を訪ねる。


義両親を空港に送ってゆく日、ちょっとしたことがあった。

私が帰宅すると、夫が「6時からDr.スミスの診察がある」という。
スミス氏は、20年来の心療内科の先生だ。
パソコンを通じてなので、上半身だけきっちりとしている。
私の癖で、その理由は聞かなかった。(知らなくていいことは知りたくない)
義両親を送った、その帰り道。

「ママがスミス氏に電話をして、息子がクライシス(なんか大変な状態)だって言ったんだ。あれじゃあ自殺行動しかねない、って」

「なんでまた?」

「それがわからないんだよ。おととい、僕が休みでビールを飲んでいたらママがやってきて、お酒を飲みすぎだとかなんとか言ったんだよね。それだけ」

「自殺しかねないなんて聞いて、スミス氏は驚いたでしょね」

「僕は大丈夫だって言ったさ。仕事だってしてるし、お酒は飲むけど休みの日と夜だけだし、ウツでもなんでもないって。そしたらスミス氏は言ったんだ。
ママを診察したほうがよさそうだねぇって」

夫のバイポーラ―(躁鬱)は、シュートメからきている。
本当ならシュートメも夫と同じ薬を服用したほうがいいのかもしれないけど・・


とにかく、二人は元気に旅立った。
シュートメも、なにごともなかったようにハッピー。
「これが彼らの最後のヨーロッパ旅行かもね」
夫はそんなことを言ったけれど、少なくともあと5年ぐらいは毎年行けるといいなあと思う。