地元の図書館で予約して借りた本を、ようやく読了しました。実に、苦しい内容の本でした。いったい、正義って何なのだろうと根底からひっくりかされたような気がする本でした。正直な話、正義とは、都合と書き換えてもいいようなものなんじゃないかと痛感しました。特に、世界でおおきな影響力を持つアメリカを動かすためには、複雑なことはすっ飛ばして、白黒はっきりさせて、自分たちが白と言ったが勝ちみたいに、アメリカの世論を動かすのです。つまり、アメリカの人たちは、ごく一部を除いては本当に単純な奴なんだと実感しました。だからこそ、トランプが大統領になったってわけですよ。
こういう本を読むのは、もやもやが増えてきます。この本は、ボスニア紛争でアメリカのPR会社が加担してユーゴスラビアを「悪」に仕立て上げた話なのです。当時のボスニアヘルツエゴびな政府にはお金がなかったけれど、アメリカのPR会社が支援して、単純な構造に仕立て上げて敵を葬ったという話なのですが、紛争とはどっちが正しいなんて言えないものなんだと思いました。でも、ウクライナ侵攻は、それこそロシアが間違っているのは確かです。どんなに忖度しても、ロシアがウクライナに侵攻したのはとんでもないことです。
この本で強調したいことは、プロパガンダの恐ろしさだと思います。紛争は、はっきり白黒つけられるものじゃないのに、一方だけが「悪」のレッテルをはられる。特に、アメリカ国民はそういう単純構造がお好きですから、イラン戦争でも、大量破壊兵器なんか持っていなかったサダム・フセインが悪者にされましたよね。
この本自体は、日本人が書いたものです。それでも、後味がとても悪くて、PR 会社というものが、世論を先導する怖ろしいものだとわかりました。この本で、私が好きだったゴア氏も、選挙を一番に考える政治家だとわかって失望しました。政治家って、まあみんなこんなものなのでしょう。だとしたら、地球上の政治家に、この地球の未来を託していいわけないでしょう!なんとも気持ちの悪い内容ですが、これが現実なのでしょう。ますます、アメリカという国を信用できなくなりました。とはいえ、ロシアや中国は、さらに信用はできませんが・・。なんて時代に生まれちまったんだろうと、痛感しますね。男女平等も、アメリカの人工中絶禁止でもわかったように、世界中で男女平等なんて実現してないとわかりましたしねえ。くっそー。このまま、黙っていられるかよ!
世の中には、仕組まれたことがどれほど多いか。もう、誰も信用できません。それdめお、知ることは重要だと思っていますが。