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「日本サッカー・希望の星」と、ザック監督など(5)  文科系

2010年09月25日 19時01分58秒 | スポーツ
 最高のファーストボランチ・阿部勇樹

 ワールドカップ直前の代表が5月の練習マッチで連敗した後、守備型陣形にガラリと変えたことから、ベスト16への道が始まったとは、現在では誰でも知っている話だ。その時から、ファーストボランチに阿部を起用し始めたというのも、サッカーファンなら今や周知の事実である。
 さて僕はこの阿部起用をずっと前から主張していた。まず、4月9日の当ブログ拙稿から抜粋してみる。
  
 【 問題は、守備だ。オランダ、ガーナ、セルビアなど強豪国とやる時に常にこの弱点が露呈されてきた。走力、組織力を生かした「(全員攻撃)全員守備」は良いのだが、裏は取られるし、1対1やセットプレーに弱く、もの凄く守備陣の層が薄い。日本のDFに高さ、強さが欠けるのは、初めから分かっていたことである。ならばどうして、オシムのように守備にもスピードを求めなかったのか。また、何故もう少し「全員守備型」のメンバー構成をも併用してこなかったのか。守備にスピードを求めたオシムは、阿部と今野をレギュラー的に使っていた。また、ブラジルと日本を知り尽くした元大分監督のシャムスカが推薦する代表は、こうである。彼がその構想を4-2-3-1で語る時、岡田との違いはここだ。右サイドバック徳永、同左サイド今野で、阿部をファーストボランチとして遠藤を2列目に出している。なお、シャムスカは阿部をこのように評価している。
『優秀なファースト・ボランチはJリーグでも少ないが、私のチョイスは阿部。ファウル無しに相手ボールを奪う技術があり、当たり負けしない。空中戦に強く、展開力もある』
 シャムスカがこれだけ褒める阿部がこの時期になってやっと先発したセルビア戦であのように惨めな組織的プレーしかさせてもらえないという、岡田はそんな監督であったと言うしかないのだと思う。
 このようにオシムやシャムスカの「日本人サッカー観」は、「全員攻撃全員守備」でも守備を重視しており、その守備にスピードを求める発想と言って良い 】

 そして5月のイングランド戦講評の拙稿では、レギュラー的に使われ始めた阿部への活躍には、特に注目することになっていく。

【 阿部・長友が殊勲、イングランド戦戦評  2010年05月31日
あまりに良いゲームだったので、いい加減な総括ではいけないと思って、選手らの声やマッチレポートを読むなど、資料を集めるべく時間をかけていた。選手の声などを入れて、次の順で書く。①良かった点、②悪かった点、③課題。

①良かった点
A 昨日のブログに書いた日本最大の長所、この課題が良かった。
『前と後ろが多少離れても、味方2人程度が常にパス受けに走っていれば、先手先手で早めにボールを回すことが出来る。そうなれば一応日本お得意のパターンなのだが』
中盤を中心にボールを受けるためにいつも走っていた。そして、単に守るのではなく、皆で攻めてもいた。この長所が後半の30分近くまで続いたのは、去年ヨーロッパを驚かせたオランダ戦よりもさらに良かったということだ。阿部、長谷部、遠藤、大久保らの功績だろうし、常に裏を狙っていた岡崎も良かった。
B 守備も全員よく闘っていた。接触を恐れず体を寄せ、足も出して。阿部のパスカットが目立ったのはポジション取りが非常に良かったからだ。それと連動した長谷部と二人が、守備の要だった。長友もウォルコットに仕事をさせなかったし、大久保も体を張って闘っていた。
C なお、このゲームによって阿部のファーストボランチが決まったと思う。この阿部については、岡田監督も、観戦していた前オシム監督も好ゲーム最大の功労者のように褒めていたから。「阿部をファーストボランチにして長谷部をより前に出せるようにして、その攻撃力も生かせ。遠藤は、さらに前の方が生きる。対アジアならいざ知らず、それが本番向け布陣」とは、僕が最近ずっとここに書いてきたこと(4月9日、24日拙稿など参照。このブログはバックナンバーがすべてみられます)。それが非常に上手くいって、これは特に嬉しかった。

②悪かった点
A 後半30分ぐらいから走れなくなった。阿部、長友はほぼ90分走れていたが、遠藤、長谷部が特にへばった。そうなると、怖くて前に出られなくなる。この二人が前に出られなくなって、さらにその前も下がってくることになった。ずるずると下がりあう悪循環の下で攻められっぱなしになった。オランダ戦やドイツ大会オーストラリア戦の終盤と同じだ。岡田は「スタミナは、本番までまだ調整できる。コンディションは上がる」と語ったが、本当だろうか。
B あれだけチャンスがあったなら、早めにもう1点欲しかった。この日は良いシュートも多く、枠にも飛んでいたのだから。この点も韓国戦に比べれば、かなり前進している。もう一歩精度を上げることができるだろうか。

③課題
 走り続けられるような体調管理。この点で、最後まで走れた阿部、長友は確かに凄い。単純なシュート精度の向上練習。これもまだまだ可能性があると思う。ハイスピードでのシュート練習が必要で、シュート時の心の問題も大きいのではないか。

 感想である。まさかこんな良いゲームをするとは思わなかったので、かなり興奮した。日によってムラが大きい日本は、前から時々こういうことがある。今回も、最後まで走れた人間の功績が最も大きいとすれば、阿部勇樹と長友佑都とが殊勲甲というところだろうか。長谷部も同じほど走っていたと思う。「みんなに信頼されている」(岡田監督)ところから、弱冠26歳で初めてゲーム・キャプテンを任されて、攻守に大奮闘していた。守備ではマッチアップ相手を追い回し、攻撃では縦パスが多かった。
 先発・完投メンバーの走行距離を見てみたいゲームだった。】

 日本人歴代で最も世界に通用してきたのは、MF選手であるが、それらは中田、中村、本田、香川など、全てが攻撃的MFである。世界に通用する守備的MFとなると、非常に少ないのだ。こういう意味で、千葉時代のオシムが育てた阿部をシャムスカが上記のように評するというのは、実は非常に重要なことなのである。
『優秀なファースト・ボランチはJリーグでも少ないが、私のチョイスは阿部。ファウル無しに相手ボールを奪う技術があり、当たり負けしない。空中戦に強く、展開力もある』
 そう、いくら優秀でも小笠原のようにファールが多くては、ワールドカップでは怖くて使えない。ファールがないのは、強くてなおかつ脚も速いからであって、そんなファースト・ボランチ選手・阿部勇樹(と、同じく脚の速いボランチ・長谷部)がいて始めて、足の遅い代表ディフェンダー陣がやっと世界水準になったというわけなのだろう。体格、体力があってなおかつ脚の速いDFが日本に生まれない内は、阿部は代表に不可欠な選手と言える。いや、そういうDFが育って以降も、阿部がボランチにいれば、攻撃陣がもう少し後ろを信用するから、その分前に専念できるというものではないか。また、代表練習が彼のようなボランチを敵側に入れてなされれば、代表攻撃陣も世界水準の練習ができるというものだろう。レギュラーでは使っていなかったのに、阿部と今野を岡田がずーっと代表に帯同させたのは、そんな意味合いがあったのかも知れない。
 
 地味な阿部勇樹だが、ザックは彼を代表に入れ、レギュラーで起用してくれるだろうか。ザック戦術は、前と後ろの役割をかなり分業すると聞いているから、案外こうするような気もする。なんせイタリアの監督は、守備への目は高いはずだから。
コメント (6)
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負けるが勝ち   らくせき

2010年09月25日 12時17分07秒 | Weblog
今度の事件は負けるが勝ち、のコトワザのように
なると良いですね。

友だちのいないサミシイ国。

コメント (3)
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