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随筆  もう一つ、阿漕な商売  文科系

2016年05月29日 14時30分34秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

  現代世界は阿漕な商売ばかり。その好例をもう一つ上げてみよう。

 二人の友人からこんな体験談を聞いた。その話にプラスして、僕の両親が鉄筋で建てた50年を優に超える名古屋都心近くの自宅近辺の「土地の有効活用」状況を見ていて、こんな事を思うこのごろである。

 まずは高山市中心部に近い友人。
 一昔前から「土地の有効活用」を持ちかけられてきた近辺の旧農家、地主たちはみんな今酷い目に遭っている。借り主のいない木造マンションなどの処分に困っている人ばかりだ。処分するには1000万を優に超えるようなお金が必要だがそんな備えもないままに、馬鹿高い不動産税だけは払わねばならぬ。そう語ってくれた友人も旧農家の地主であって、周辺では珍しく土地を売らず、兼業農家から果実農園へと、一時のあぶく銭を「我慢」してきた賢いお方。

 もう一人の友人は名古屋市中心部に親の代(多分それ以前)から住んできた。両親譲りの店舗兼工場を最近自宅と店兼用の大マンション・ビルディングに立て替えたばかり。それで、凄いそのローンの支払い方法は、こうだ。10年間はマンション賃貸料金を固定額で建設会社が保証し、その間は当然ローン金額を越えた大きいお釣りが来る。当然僕はこう訝って質問、「その後のマンション充足率はどうなるの?」。その答は分からないらしいが、確実に分かった事の一つが、これ。こういう場合は必ず借金主の生命保険が膨大な金額で掛けられるのである。
 ところで、こんな建物にこんな時が来たらどうなるのだろうか。10数年後ご本人が亡くなって息子さんの商売が上手く行かず、充足率も悪化して、手放さなければならないが、と。大きすぎるマンションは、取り壊し費用も大変なもの、凄く買い叩かれるだろうし、建設請負会社の自由にされてしまうのではないか。としたら、僕が建設会社なら、必ずこんな事をするはずだ。近所に新しいマンションをどんどん建てるのである。他の会社とグルになってでもそうするという、会社同志の助け合い、儲け合い運動も良いだろう。

 さて、僕もこの後者の友人と同じで名古屋の中心部近くに住み、周辺もどんどん2、3代目に替わっている土地だ。そこに何が立っているか。一つは、安普請の下宿マンション。今ひとつは、業者に売ったあとの土地が分割されて、30坪そこそこほどの3階建て建て売り住宅。辛うじて駐車場だけ、庭も何もない、シロアリの心配さえ出る明らかに一代限りの家である。さらに三つ目は、名鉄協商への委託駐車場。この駐車場建設数は本当に凄いから、先述の「10年所得補償、あとは駐車実費収入だけ。近隣にはどんどん駐車場を作る」とやったら、この土地の行方ははて、どうなるのか?

 トマ・ピケティはこんなことを語っている。現在の金持ち投資家は、小金や土地で成り上がってきたのであると。
 かくして僕の予想。将来の超少子化日本でも人気がある見込みの土地は、現在の投資会社に社命を懸けて狙われやすいと。或る土地の地主にこんな程度が高いほどその土地は狙いやすいとも。その土地の処分に困っているだとか、会社が傾いているだとか。関連して、ゴールドマンとかモルガンとかの投資会社にはこんな格言があるほど。
「当面の今必死に金が欲しい小金持ち、土地持ちこそ、過去に我々が最も儲けさせて頂いた方々なのである」

 こんな意味でも、規制緩和によって公共が欠けたこの世界は、生き馬の目を抜くような状況にあるのだろう。ついでに僕のことだが、自分の金は若い頃から順に全部土地付き戸建て3箇所、3軒に換えて来たけど、後はこれらの相続対策をするだけだ。これらはそれぞれ天白、千種、名東区の平均45坪ほどの敷地に木造は最も新しい1軒だけ、最後の退職金などで購入以外は、前の家を賃貸ししてその家賃で次のローンを払うというやり方で入手した。現金預金ほどの借金は作ってから死にたいと考えていて、今はその方法の思案中だ。借家3軒のうちの1軒を売れば、相続税ぐらいは払えるだろう。

コメント (3)
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