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随筆 「気品ある選手」   文科系

2016年05月03日 07時14分47秒 | Weblog
  レスター優勝! その記念に昨年8月24日にここに載せた愚作を再掲させていただく。サッカー選手としての岡崎の「良さ」を随筆にした作品のつもりだ。題名は、ロンドンのある夕刊紙が使った表現。イギリス圏諸国は、日本とは対照的にスポーツを文化として捉えてきたからこそ、日本では全く見ないようなスポーツ選手表現も出てくるのだろう。近代「スポーツ」発祥の国とも言えて、例えば「ラグビー」という言葉の誕生さえ、紳士の嗜みという側面もあるこの国のスポーツの歴史が示されていると聞く。フットボールはそういうイングランド文化の最も大衆的なものという発展を遂げてきたのだった。
 
 
 随筆 「気品ある選手」

 イングランドのフットボール界で、十八年ぶりのある珍事が起こっている。二部降格が常で一部にはたまにしかいないレスター・シティーが十八年ぶりにプレミアリーグ開幕二連勝を収めて、強豪相手の第三戦目も引き分けに持ち込んで、暫定ではあるが首位に立っている。なんせ選手給料総額で二十チーム中十九位という貧乏チームのこと、地元レスター市では大変な大騒ぎだ。日本でいえば野球とサッカーとを合わせた規模をも遙かに超えるイングランドサッカー界のこととて、大騒ぎの程度も違うのである。

 さて、この大躍進の立役者・攻撃陣三人のうちの一人が今期新加入の日本人だとは日本の人々は案外知らないようだ。今期ドイツからここに移ってきた我が日本代表FW、岡崎慎司。いつかはイングランドでやりたいという幼い頃からの夢をとうとう今年叶えたのである。リーグ開始後の三戦を先発した彼のプレーは何と生き生きと見えたことだろう。

 点取り屋として前にいるだけではなく、守備時にはかなりの距離を後ろに下がって行くのは彼のいつものプレーだ。下がっていくゆっくり走行が相手ボール保持者の視野の外に出た辺りから得意の猛ダッシュが始まって、あっという間に相手とボールの間に身体か脚をねじ込んでいる。その時の一メートル七四センチが、すぱっと思い切りよくって、一歩も引かない強靱さを示すのである。一九〇センチの大男相手にも迷いなど一切ない。相手ボールが浮いたある場面では、こんなプレーさえ観られた。相手の長い脚が、高く浮いたボールを迎えに上がらんとする。その脚とボールとの間に岡崎が得意のダイビング・ヘッドで飛び込んだ。短い足で競り合ってもボールを奪えないという窮余の判断なのだが、次に何が起こるかは誰にも想像が付く。スタート地点が高い頭でジャンプしていけば相手の脚は最後の一瞬緩むことにもなり、紙一重の差で頭が競り勝つ。そんなことまでを岡崎は計算済みなのだ。頭が奪ったボールが左前方の味方へと飛んだときには、当然頭と脚の衝突である。相手反則でプレーが止まり、蹲る岡崎、すぐに飛んでくるドクター。頭に流血があるらしく、吹き付ける血止めで髪の毛が真っ白だ。ちょっと頭を抑えた岡崎、ドクターの制止素振りを振り切って、すたすたと歩き出す。こんな彼のプレーがイングランド人には堪らないのである。

 後先を考えないような全力疾走とぶつかり合い。天空に頭を突き出し合う跳躍合戦。こういった果断、勇気にどっとわくのが、真冬にも詰めかけるイングランド観衆だ。かくして、岡崎のプレーにはこんな寸評が付される。第三戦に『ロンドン・イブニング・スタンダード』(相手の本拠地ロンドンの新聞である)に実際に書かれた表現である。
『気品ある疲れ知らずのランナー。素晴らしい獲得であると証明できた』
 別の新聞にはこんな問答もあった。
「凄い勇気ですが、怖くないんですか?」
「いいえいいえ。これがやりたくてプレミアリーグに来たんですから」

 さて、こんな岡崎を見ていると今年に入ってからは特に、日本国内ゲームが何とぬるく見えることか。サッカーという競技を足技サーカスと勘違いしているようだ。そんな日本人の締めとして、往年の代表FW武田修宏の相応の岡崎評を上げておく。
『日本代表で最多得点記録を持つ釜本邦茂さんには申し訳ないけど、日本人(歴代)最高のストライカーだと思っている。……現代サッカーで必要な技術はすべて兼ね備えている選手じゃないかな。』
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ハリルジャパン(67) 岡崎、レスター、御目出度う!  文科系

2016年05月03日 06時23分01秒 | スポーツ

 ついに、世界フットボール史における歴史的奇跡が今実現した。世界的に人気のあるイングランド・フットボールの歴史的な「奇跡」なので、ファンにとってはもう病みつき。連日失礼をば許して頂いて、またこの記事。他の方が「それらしい記事」を書いて下されば嬉しいということで、よろしくお願いして・・・。

 今さっき、2位トットナムがチェルシーのホーム、スタンフォード・ブリッジでの闘いを2対2で終えた。それも、トットナム2点リードをひっくり返したのである。これで、1、2位とも2ゲームを残して勝ち点差7のままだから、もうひっくり返すことは出来ない。
 チェルシーの同点得点は、フランスの大エース、エデン・アザール。これが、僕の目に飛び込んできたな。今年の「大不振」で大監督モウリーニョの首を切った張本人の一人とも言えるが、チーム共々最後に凄い意地を見せたもの。ちょっと感激。トットナム側も正に必死に闘ったようで、8枚のイエローカードを貰っていた。

 レスター優勝! 
 岡崎オメデトウ!
 チャンピオンズリーグ、頑張れ!

 なお、今期の岡崎、レスターの戦いを、僕は最初からここで追いかけてきた。これほど岡崎、レスターを追いかけてきたブログも少ないという自負さえ持っている。日本では、本田、香川に較べると、岡崎は随分マイナーだからである。ここの岡崎関連記事は、最初の6月27日「岡崎、プレミアへ」から始まって、ずっと続けてきた。8月などは、10、14、15、16、18、19、23、24日という有様で、以降も日本代表戦などを挟みながらずーと観測し続けてきた。すべて「ハリルジャパン」で検索して、ご覧頂けるはずだ。興味のあられる方、ここの読者のサッカー好きさん、是非お楽しみ下さい。

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