九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

随筆 「対イラン戦争」で嬉しいニュース   文科系

2019年07月23日 09時43分02秒 | 文芸作品
 今朝の新聞を開くと、すぐに目に飛び込んできた国際ニュースがあって、心が躍った。その見出しは、
「サウジ以外は批判抑制 英タンカー拿捕で湾岸諸国」
 
 毎朝起きるとすぐに新聞。外信ニュースを真っ先に読む。今年で言えば二つの「戦地」、いや、大きい内乱、戦争が起こりそうな二つの地域、ベネズエラとイランが気になってしかたないからだ。ベネズエラでは「米軍介入もあり得る」とトランプが叫び、あわや戦争かという危機が二度ほどあったが、内乱戦争も起こらずにすんだ。が、イランでは「憎しみの坩堝」が、これでもかと引っかき回されていると感じることばかり。

 日本などのタンカーへの攻撃が「イランの仕業」と報道。イギリス兵がイラン原油タンカーにヘリコプターで乗り込んで、これを略奪。その理由がまた不思議なもの。
「スーパータンカーに積んだ大量のイラン石油がシリア行きのもので、EUシリア制裁の一環だ」??
 誰が観てもイラン向けと感じるこの公然かつ異常な暴力を、世界に向かってそう申し開きしてみせたのである。これに対するように、イランのイギリスタンカー拿捕。「領海内に入った」と米無人偵察機をイランが打ち落とせば、同じく米軍のイラン偵察機打ち落とし。ペルシャ湾では米軍が募った艦隊が厳重警戒中の上に、とうとうアメリカ(とサウジアラビア)などが対イラン戦争有志参加国を募る所まで来てしまった。ここで戦争がまた起これば、近年の周辺戦争大被害に、さらに輪をかけた悲劇が起こる。関連死を含めて、イラク戦争では五〇万、シリア内乱では百万という、国際調査団報告などもあるのだ。その一人一人に思いを馳せると、どれだけの関連悲劇が終生ついてまわっていくことだろう。

 そこへこの朗報だ! 記事をよく読むと、こんなことが分かった。現在はどうも、アメリカとサウジだけが跳ね上がっているだけのようだ。
『ただ、ほかのペルシャ湾岸諸国は抑制的な対応で、米国の対イラン強硬策に同調するサウジとの温度差が浮き彫りになっている』
 イランとの関係を強化しつつあるカタールが「自制と平和的解決」を呼び掛け、さらに今回特筆されているのは、アラブ首長国連邦(UAE)の転換。対イラン有志参戦をアメリカ、サウジとともに呼び掛けていたはずのこの国が、『サウジとの共闘から微妙に距離を置きつつある』と書かれている。この部分にこそ、僕の目が吸い寄せられ、心が躍ったのである。

それにしても、今回のイギリスの態度が解せない。嘘の理由「大量破壊兵器」で始まったイラク戦争に加わって多くの自国若者をも殺し、後に当時の首相を中心に厳重な反省書をまとめ上げて内外に表明した国である。それがなぜまた、同じような地で、同じような戦争のお先棒を担いでいるのか。第二次大戦における国際民主主義の英雄国が、どうしてここまで落ちぶれてしまったのだろう。もちろん、原油に関わる何かの陰謀が絡んでいるに違いないのだが。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする