九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

日本は情報鎖国か?  らくせき

2018年11月03日 10時03分49秒 | Weblog
最近、明治維新に関する本を読みました。
開国・富国・強兵路線。
それで日本を一応の成功を収めることが可能に。
しかしあの敗戦。
あれは3つのうちの一番大切な開国を忘れたためでは?

いまの日本も、どこか生きにくい。
とくに安倍さんが力を得てから、精神的な鎖国症候群では?
この症候群の特徴は、本人にまったく自覚が無いこと。
指摘されると怒りだすことかな?
別の病名を似非愛国症候群とも。
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「よたよたランナーの手記」(233) 77歳の「不可逆的な」老いか  文科系

2018年11月03日 04時38分17秒 | スポーツ
 8月1日に出した30分×2回のマシン走り(前半の初めにウオームアップ歩行などを含む)9・2キロがなかなか越えられない。涼しくなって走る回数もかなり増やしてきたのにこうだから、かなり不可逆的なような老いを感じている。特に31日は頑張ってみたが、やっと正味9・17キロまでだった。9キロまではあっさり届いているのだが、その先で苦労しているようだ。77歳を過ぎたこの夏、かなり基本的にスピードが落ちたのだろう。それも、筋力よりも心肺機能の低下が原因のようで、10キロ時以上で走り続けていると苦しいのである。2~3回前にあっさりとこう書いたが、なんかとてもとてもという感じがしてきた。
『これから例によって、この距離を日ごと100~200mと上げていきたい。まず9・5キロが一つの関門で、もし10キロに成ったら、16年の、前立腺癌陽子線治療前の記録になるが・・・』
 とにかく、10キロ時の心拍数にムラが大きくって、時に165も越えるのである。僕の場合には長く走る安定心拍数は155程度でいきたいのだが、10キロ時で150~165というムラが出ているのが現状だ。
 まーそれでも、なにか向上の方法があるはずで・・・と努力しているわけだが、さてどうなるのか? ここのところ無かったような大きい老いの壁に突き当たっていると、感じてきた。これからいろいろやってみよう。90分のLSDをやってみるとか、心肺機能に良い自転車のファーストランに努めるだとか、筋力が弱くなっているやの右脚ふくらはぎを重点的に鍛えるとか・・・とにかく何か方法があるはずだ。今の身体に最も適切な鍛錬の着眼、工夫、方法が・・・。7
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ある書評 斜陽米の本質(5)この本の序文と「あとがき」

2018年11月02日 08時52分33秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 この連載の最後として、ドナルド・ドーア著「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」(2012年6月第五版)の序文の前半と、あとがきのほとんどとを抜粋してみたい。これを読めば、この本が世界・日本の民主主義信奉者にとっていかに大切な書であるかが分かるというもの。金融グローバリゼーションが作った世界が分からなければ、世界の民主主義的改善などできないはずだ。

 まずズ序文の前半。
『 2006年あたりからサブプライムローン問題でくすぶり始め、2008年のリーマン・ショックで本物のパニックに発展した金融危機は、たしかに世界政治経済史の画期的な出来事だった。それは、1930年代の不況、第二次世界大戦、ベルリンの壁の崩壊に匹敵する画期的な事件であった。そこでは、「アングロ・サクソン資本主義の終焉」が叫ばれ、金融危機が世界経済にとって重要な転機となるように見えた。
 資産価格が急落し、国によっては、翌年の成長率がマイナス2%からマイナス5%、1000万人の新しい失業者が生まれた。銀行救済のために膨大な公共資金がつぎ込まれ、先進国平均で国民総生産(GNP)が3%減、何百万という人たちが持ち家を失いホームレスになった。災難としての規模は決して小さくなかったのである。
 しかし、2011年の今現在、世界経済の仕組みは大して変わっていない。1945年の時のような、「終止符を打って再出発」の感が、全くと言っていいほどない。・・・・』


 次に「あとがき」を転載すると、
『「序文に代えて」で書いたように、一九四五年は正に、「終止符を打って再出発」の時期だった。人類同士が7000万人を殺した戦争に対する反省はそれくらい深かった。
 将来、金融化経済の不合理さ、不公平さに対して反省する時期は来るだろうか。同じく7000万人を殺さないで。歴史の教訓があるとすれば、「不可逆的に見える傾向でも、永遠に続くことはない」、であるし「大きな戦争がなければ大きな社会変化もない」である。
 そう考えると、どうしても世界の軍事力、外交力のバランスという現実にぶつかる。本書で描いた日本経済のアングロ・サクソン化は、米国が西太平洋における軍事的覇権国家であり、日本と安全保障条約を結んでそこに基地を持ち、その基地を移設しようとする内閣(たとえば鳩山内閣)を倒すくらいの力がある、という事情と密接な関係がある。
 詳しく論じる余地はなかったが、3、40年も経てば、西太平洋における覇権国家は中国になっているだろう。2010年、北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃した。世界的な非難が広がる中、アメリカは黄海での韓国との合同軍事演習に航空母艦ジョージ・ワシントンを派遣した。この空母の航入を、中国は一時激しく拒否した。後で認めることになるのだが、この事件は長い冷戦の始まりにすぎないだろう。米ソの冷戦は半世紀近く続いた。熱戦にならず、何千万人もの犠牲者を出さずに終わったのは、ゴルバチョフが東中欧における米国の覇権を認め、「負けた」と手を上げたからだ。
 今度は半世紀も要さないだろうが、中国が勝ちそうだ。なぜそう思うかと言えば、次の条件を勘案しているからだ。
 ○ 今後の米中の相対的経済成長力
 ○ 政治的課税力ー国庫歳入の成長力
 ○ 国威発揚の意思の強さー軍事予算拡大の用意
 ○ 人的資源・・・・・・・・
 西太平洋における覇権の交代はほとんど必然的だと思うが、それについての大問題が三つ。

①アメリカにゴルバチョフがいるか、である。それとも、何千万人もの死者が出そうな実際の衝突、つまり戦争の勝ち負けに決済が委ねられるだろうか。
・・・・・・・・・
③60年もの間、日本を行ったり来たりし、日本人の友達が多い私にとって大変関心が高い問題だが、土壇場になっても、日本は依然として米国に密着しているのか。独立国家として、米中が何千万人を殺しかねない衝突に突き進まないよう、有効に立ち回れるのかどうか。

 「新書」の目的が、挑発的な問いかけで読者を考えさせることだとしたら、挑発はこのくらいで十分だろう。このあたりで筆を置いていいと思う。』


 この本によれば、「アメリカではこうだ」という理屈の下に、日本が米国共々経済から外交、軍事にいたるまでいかに危ない橋を渡って行きつつあるか。そのことが、日本経済最新変化の解明を通じてとてもよく分かる本だとつくづく考え込まされている。
 なおこの著者は、ケインズなど伝統的なイギリス経済学界の伝統を継承する「ロンドン大学LSE」を出て、そこのフェローの資格を得ているイギリス人。かつ、若いころの東大留学時代(江戸時代の教育制度を学びに来た)からの日本オッカケでもあって、日本文学者ドナルド・キーンのマクロ経済版のようなお方だ。本書を書き上げたころは85歳と推定されてなお、この「日本語」健筆。本書中には、60年前の日本にこんな生き生きとした「論壇」があったとして、こんな下りもあった。
『一方に、「岩波文化人」(私の親しい友人であった丸山真男や加藤周一や、まだ珍しく元気であった鶴見俊輔をはじめとして)、他方に、彼らを「進歩的文化人」と野次って、その愚かさを攻撃する「保守派」の福田恒存や江藤淳など、その間の論争を懐かしく思い出す』(P109)


(終わりです。ここまで読んで下さった300人ほどの方、大変有り難うございました。)
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米教育、進化論を教えない影響   文科系

2018年11月01日 13時54分07秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 7月14日当ブログ拙稿に紹介した論文には、このような記述がある。
『 アメリカ人と進化論に関する統計(ギャラップ、2012年)によると、46%のアメリカの成人が、「現在の人間の形を創ったのは神だ」と答えています。それに対し、「人類は進化したが、それは神の導きによる」と考える人の割合は32%、「人類は進化した。そこに神は介在しない」と考える人は15%です』
『 全米の高校の生物学の教師を対象とする調査と分析(National Survey of High School Biology Teachers, Pennsylvania State University)によると、授業で進化論を積極的に取り入れようとしない生物学教師は60%にのぼります。
これらの先生たちは、進化論とともに、神が生命を創ったとする創造論(creationism)も生徒に説明し、「どれを信じるかは個人が決めることである」「各種試験には進化論が出る」等の補足をすることで、起こりうる問題を回避しているとのことです。そして、進化論を明確に教える教師は28%にとどまっています。 一方で、13%もの教師が創造論だけを授業で教えています』


 さて、進化論を教えず、聖書の創世記だけを教えるから、人間の生い立ちについて後者を信じている人が圧倒的に多いアメリカ! このことがアメリカ社会にもたらす影響は計り知れないほど大きいと、改めて述べてみたい。

 例えば、進化論否定根拠について、昔はこんな風なことさえ語られていた。「猿から進化ということは、道徳も罪もない、ただ欲望のままにということだろう」、とか。「(神から与えられた)人間の長所の一切を否定するものだ」、とか。これは、人間誕生の理論が当然のことながら、人間観、世界観など哲学の内容も決めていくということだろう。

 そもそも進化論を否定するというのは、人間の自然的成り立ちを否定するということだから、人間の営為の一切を、特にその美点の一切を自然から取り上げて、結局神に委ねていくということにもなる。その影響は計り知れぬほど膨大なものと考える。その国の教育だけではなく、人生観さえ狂ってくるというように。そういう偏向教育と言える。人間の生い立ちそのものを誤解させることに他ならぬものだから。

 例えば、政教分離という考え方さえ、無いと言える。教育行政がそういう政教一致をやっているのであるから。
 アメリカの人種差別とか、イスラム蔑視とか、他民族への戦争とかに賛成する人々に、人間の誕生で創世記だけを教えているということが関わりがないはずがないとも言いたい。トランプの当選そのものがこのようなある宗教一派の貢献と言われている国なのだし。

 アメリカは歴史の浅い新しい国であり、基本的な政治思想の転換などは一度もなかったと言えるし、近代先進国の政治世界などで必ず起こった政治と宗教の激しい争いなども経験がない国である。一般の政治意識にも、政治と宗教のそういうナイーブな考え方が広く存在するということだろう。

 こういう影響の一つを最後に上げておく。最近まで米エスタブリッシュメントの資格を表すものとしてに、WASPという用語があった。ホワイト、アングロ・サクソン、プロテスタントの頭文字を取ったもので、広辞苑にさえ載っている。


 なお、日本人は意外に、こういうアメリカの負の面を知らない。戦後の日本マスコミは、アメリカを綺麗にしか描いて来なかったのではないか。
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ある書評 斜陽米の本質(4)金融改革をこう妨害  文科系

2018年11月01日 12時51分27秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 各国、世界機関の金融改革を妨害   


 ドナルド・ドーア著「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」(中公新書2012年6月第5刷発行)の終章である第3章は、計4節に分かれている。「国際協調」、「適切な報酬制度」、「現状維持に終わる金融改革」、「金融化は不可逆的か」。これを、順不同で要約していきたい。サブプライムバブルが弾けた後のG20やそのサミットでどんな改革論議がなされ、対立があって、ほぼ元の木阿弥に戻ってしまったか。リーマン以降、ロンドンG20から、10年のソウルG20とそのサミットまで、世界の金融規制論議経過は省いて、書かれている改革の内容自身を観ていきたい。

 ロンドン大学政治経済学院の「金融制度の将来」には4つの目的がこう書かれているとあった。①実体経済を攪乱しないように。②破綻金融の税金救済の問題。③そんな金融機関の報酬が高すぎる問題。④高報酬により人材が集まりすぎる問題。
 また、2010年11月のG20ソウル会議でもっと具体的に4つの討論がなされ、抽象的合意だけが成されたと言う。①銀行規制。②金融派生商品契約を市場登録すること。③格付け会社の公共性。④新技術、商品の社会的有用性。
 以上から何が問題になってきたかをお分かりいただけたと思うから、G20ソウル会議の4項目の順に討論内容などを観ていきたい。

 ①の銀行規制に、最も激しい抵抗があったと語られる。また、現に力を持っているこの抵抗者たちは規制提案に対して「否」と言っていれば良いだけだから、楽な立場だとも。国家の「大きすぎて潰せない」とか「外貨を稼いでくれる」、よって「パナマもケイマンも見逃してくれるだろう」とかの態度を見越しているから、その力がまた絶大なのだとも。この期に及んでもなお、「規制のない自由競争こそ合理的である」という理論を、従来同様に根拠を示さずに押し通していると語られてあった。

 ②の「金融派生商品登録」問題についてもまた、難航している。債権の持ち主以外もその債権に保険を掛けられるようになっている証券化の登録とか、それが特に為替が絡んでくると、世界の大銀行などがこぞって反対すると述べてあった。ここでも英米などの大国国家が金融に関わる国際競争力強化を望むから、規制を拒むのである。つまり、国家が「外国の国家、法人などからどんどん金を奪い取ってきて欲しい」と振る舞っているから換えられないと、酷く暴力的な世界なのである。

 ③格付け会社の公準化がまた至難だ。その困難の元はこのようなものと語られる。アメリカ1国の格付け3私企業ランクに過ぎないものが、世界諸国家の経済・財政法制などの中に組み込まれているという問題だ。破綻直前までリーマンをAAAに格付けていたなどという言わばインチキの実績が多い私企業に過ぎないのに。ここで作者は「ワイヤード・オン」という英語を使っている。世界諸国家法制にムーディーズとかスタンダードとかの格付けランクがワイアーで縛り付けられているという意味である。この点について、こんな大ニュースが同書中に紹介されてあったが、日本人には大変興味深いものだろう。
『大企業の社債、ギリシャの国債など、格下げされると「崖から落ちる」ほどの効果がありうるのだ。いつかトヨタが、人員整理をせず、利益見込みを下方修正した時、当時の奥田碩会長は、格付けを下げたムーディーズに対してひどく怒ったことは理解できる』(P189)
 関連してここで、つい昨日の新聞に載っていたことを僕がご紹介したいのだが、こんな記事があった。先ず見出しは、『国際秩序の多極化強調BRICS首脳「ゴア宣言」』。その「ポイント」解説にこんな文章が紹介されていた。
『独自のBRICS格付け機関を設けることを検討する』
 15日からブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ五カ国の会議がインドのゴアで開かれていて、そこでの出来事なのである。ついでに、日本でこういう記事はまず大きくは見えないようになっているということも付け加えておきたい。なお、この会議宣言4つのポイントすべてにおいて「国連」が強調されていたということも何か象徴的なことと僕には思われた。国連を利用はするが無視することも多いアメリカと、国連を強調するBRICSと。
 とこのように、国連や、G7などではなくG20やにおいてアメリカ以外の発言力が強くなっていかなければ、金融規制は進まないということなのである。

 最後に、「④新技術、商品の社会的有用性」について。金融商品、新技術の世界展開を巡る正当性の議論なのである。「イノベーションとして、人類の進歩なのである」と推進派が強調するが、国家の命運を左右する為替(関連金融派生商品)だけでも1日4兆ドル(2010年)などという途方もない取引のほとんどが、世界的(投資)銀行同士のギャンブル場に供されているというような現状が、どうして「進歩」と言えるのか。これが著者の抑えた立場である。逆に、この現状を正当化するこういう論議も紹介されてあった。
『「金作り=悪、物作り=善」というような考え方が、そもそも誤っているのだ』
 金融が物作りを「攪乱」したり、原油など世界的な独占価格を設定したり、現代世界人類に必要な新たな物作りへの長期的大々投資がマネーゲーム短期投資の対象にならないことから事実上これを妨げてきたりしてきたというのは、悪だろう。関連して、世界的大銀行は、中小国家の資金まで奪っていくという「罪」を史上数々犯し、世界庶民の福祉向上を妨げてきたのである。そして、世界の主人公である普通の人人の生活、職業というものは、物(作り)とともにしか存在しない。


 この著作中に集められた膨大な数値などは今後の討論で折に触れて適宜ご紹介していくつもりです。「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」という書名をどうかご記憶下さい。


(続く、もう一回やります)
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