たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『エリザベートTAKARAZUKA20周年スペシャル・ガラ・コンサート』より‐霧矢大夢さん

2024年11月30日 19時58分57秒 | 宝塚

『エリザベートTAKARAZUKA20周年スペシャル・ガラ・コンサート』より‐瀬奈じゅん

(公演プログラムより)

「-音符一つ一つと向き合い学んだ歌への新たな取り組み方-

 宝塚入団2年目で雪組の『エリザベート』日本初演を観て衝撃を受けました。これほど歌で綴られるスタイルの作品は宝塚で初めてだったし、”死”が主役というのも斬新で。2005年、月組が5組目の上演として挑戦した時には、名作の折り紙つきになっていて、プレッシャーがすごかったですね。ルキーニを演じましたが、既に型ができていて結構決まりごとが多い、そんな中でいかに自分らしく自由に動いているように見せるかが難しくて。その4年後に今度はフランツを演じることに。ルキーニはハプスブルク家を常に冷やかに嘲り笑っていて、なかでもフランツを一番笑い飛ばしていたのが、笑い飛ばされる立場になったなと。フランツはルキーニよりさらに難しい役でした。あの家族の中で一人真っ当に生きて、それでもエリザベートに一目惚れしてしまうところは彼の中の自由さを表していたり。組の中で上級生の方でしたし、皇帝役なので貫録をみせなきゃと思っていたんですが、最初に登場する執務室のシーンで、小池先生に、「あなたに国を任せて既に大丈夫に見えます」と言われて。苦悩する若きこうてい らしさを求められ、あの場面が最後まで難しかったですね。

 旋律が非常に神経質にできていて、聴く側にも名曲という認識のある『エリザベート』の楽曲を自分の言葉と歌にして伝える上では、まずは音符一つ一つと向き合うことが重要でした。歌で綴られる、つまりは譜面が台本のようなものですから、そこから作曲家の意図を汲み、悲しさや喜び、さまざまな感情を探っていく。音符を正確に歌った上で、自分の感情を乗せることを学び、『エリザベート』以降、歌への取り組み方が変わりました。

 女優としてはまだまだ模索中ですが、今回のコンサートで、そんな今の私が演じるフランツ、ルキーニを見せられたら。当時の月組メンバーとの回では当時にタイムスリップする感じだと思うので、その感覚を私自信楽しみたいですね。」


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