たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

徒然草より-身死して財残る事は、智者のせざる処なり

2025年01月09日 12時15分15秒 | 本あれこれ

徒然草 第百四十段 (tsurezuregusa.com)

原文

身死してたから残る事は、智者ちしやのせざる処なり。よからぬ物蓄へ置きたるもつたなく、よき物は、心を止めけんとはかなし。こちたくおほかる、まして口惜くちをし。「我こそめ」など言ふ者どもありて、あとあらそひたる、さまあし。のちたれにと志す物あらば、けらんうちにぞ譲るべき。


 朝夕あさゆふなくてかなはざらん物こそあらめ、そのほかは、何もたでぞあらまほしき。

原文

子孫に美田を残すのは、まともな人間のすることではない。下らぬ物を貯め込むのは恥であり、高価な物に心を奪われるのは情けない。何より遺品が多いのは、傍迷惑である。「私が貰っておきましょう」などと名乗り出る者が現れ、醜い骨肉の争いが勃発するだけだ。死後に誰かに譲ろうと思っている物があるならば、生きているうちにくれてやれば良い。

 生活必需品を持つだけで、後は何も持たない方が良いのである。


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