ドイツ学の権威、前島巌東海大名誉教授との交友は長く、今日は興味あるお話を聞いた。EUの中で一人勝ちの状態でドイツは嫌われているが何故なのだろうかという話題の中で、前島先生はドイツがまとまり、経済が上手く行っているのは「共同決定法」に基ずく労使のコンセンサスに秘密があると言われた。
ドイツの会社は取締会の上に監査役会があり経営の人事,経営方針など重要事項が決定されるがその監査役会は労使双方の代表でが構成されている。日本でも1970年代、ドイツの経営参加方式として取り上げられ大いに話題になり、日本式経営参加制度が議論されたが労使経営協議会の枠内で止まった。
前島先生は「日本の経営者はもっと真剣に共同決定を考えるべき」と主張する。日本でも経営が上手く行っている企業の労使関係は良好で、国全体の労使関係を良好にし、経済のパフォーマンスを上げるには共同決定によるコンセンサス経営をもう一度新視点で検討すべきだろう。