行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

軽減税率再考

2014-07-11 11:34:49 | Weblog

消費税10%へそろそろ決断を迫られている日本経済、その準備として軽減税率がまた議論の俎上に上ってきた。日本ではヨーロッパは消費税が高いと政治家やエコノミストが喧伝しているけど、正確ではない。軽減税率が適用されるので食品の値段は安い。

フランスでは消費税は四段階になっていて食品は5%、次がビールなど5.5%.ワインは11パーセント、本体の消費税は19%で、複雑すぎて対応できないとする日本税理士協会の見解も正しくない。ITの革新が進み、ビッグデータ時代に日本の税理士はついて行けないのではないか。食品の税率は日本の8%より低くなった。

イタリア経済も財政赤字で国家財政は大変だが、庶民は気にしている様子はない。医療費が全くかからないので税金を給料の49%とられても暴動は起こらない。消費税は標準消費税は20%、食料品の消費税は10%と税負担は日本より重い。従って脱税が横行しないように税務警察といった特別な組織がある。それでも物価はかなり安く、ショッピングセンターでは2ユーロのワインがたくさんあった。

格差社会に入りつつある日本での消費税アップは生活必需品に絞って軽減税率を導入することは避けられない。何が生活必需品かとか、居酒屋やカフェでのテイクアウトはどうするとか議論は面白いが些細なことだ。消費税が25%のデンマークのような状況になったら外食産業存続の危機になるので、その時に議論すればよい。

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