カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

079「かごめかごめ」より ・ 籠女

2014-09-24 19:56:02 | 和モノ好きさんに100のお題
 随分と長い間、目の前をぐるぐると巡るように現れては消える、どこかで見たような顏をした人々の流れのただ中に立ちすくんでいた。 どうして良いのか判らぬ不安の中で大事な人の名をこっそり呼ぶと、不意に人々の流れが止まり、背後から私の名を呼ぶ声。

 思い切って振り返ると、そこにはあの人の笑顔があった。
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