あるBOX(改)

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世界の亀山モデル

2012年10月25日 | 生活
WOWOWさんが放送してくれたピーター・ガブリエルのライブ3D放送に関連して
「我が家のAQUOS=世界の亀山モデルは3Dテレビでは無い」・・・などと書いてしまったが。

「世界の亀山モデル」は過去の話で、いまやSHARPは経営危機に陥ってるのな。



2007年あたりは液晶TVのトップメーカーとして大画面液晶テレビを大量生産する体制を いち早く確立したSHARP。
世界最大級の大型パネル生産が可能な堺工場の建設に社運を懸けて総額1兆円(!)もつぎ込んだものの、
アジア企業の安値攻勢に加え世界的不況の影響で、主力のテレビ・液晶事業が不振を極めてしまった。
株価も急落し、巨額赤字に陥った。

結果として銀行融資の代償としての大リストラが行われ、合併先と言われる台湾メーカーには足元を見られ、復活の綱が他力本願・・・と思われたのが今年8月あたりの話。

私が小さな頃は関西のB級メーカーだった印象もあったシャープが
電卓や液晶での技術開発で「海外に生産拠点を移さず、日本の雇用を守り、ものつくり日本の技術を世界に知らしめた優良企業」へと成長したのは見事としか言いようが無かったが
そんなメーカーが4000億円もの赤字を抱える企業に転落してしまったと思うと実に残念だ。

まぁ・・・ね
私が26型を10万円弱で購入した頃は「32型液晶テレビの価格が5万円以下に値崩れ」なんて予想もつかなかったし。
「技術のシャープ」が、こんなにピンチに陥るなんて想像も出来なかった。

まぁ、「シャープはテレビ市場が好調で大型液晶パネルが足りない時に、自社向けを優先して、他のテレビメーカーに十分供給しなかった。また、部材メーカーなど取引業者への要求も厳しいかった」なんて話もあり
そのせいか、業界周辺からシャープを助けようという声は余り聞こえてこないそうな。

その辺は「取引先も助けていこう」と考えた松下さん(パナソニック)とは違うトコロですなぁ・・・。

台湾メーカーの「鴻海」と提携しても、技術を持ってかれて終わりかもしれないし、採算が上がらないと言いつつ将来性のある太陽光部門を海外メーカーに売却したのも「大丈夫か?そんなに厳しいのか?」てな印象だ。

結局、起死回生の鍵は堺工場と亀山工場のようで。
100型の超大型テレビを作って、韓国企業などとの安売り合戦を避けて高価格帯モデルに力を入れたり、米アップル向けの供給も期待できる亀山第2工場の新型液晶パネルが回復の可能性を握る模様。

成長が期待できるスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末向けの中小型液晶パネルの生産に力を入れていくそうな。

結局は液晶の成功で調子に乗って1兆円も設備投資に使って失敗した・・・って話になるのだが、
「失われた10年」とか言われたバブル崩壊後の日本で、そんな事できたってのは逆にスゲエな・・・と思ったりして。



あとは・・・ね
技術に溺れた部分を改善して欲しいですよ。

AQUOSテレビの購入直後、大手家電量販店に そそのかされて買ったシャープのブルーレイ・レコーダーの使い勝手が悪い事!

「痒いトコまで手が届く」東芝や、「そこまでの機能を搭載してくれるんですか!?」と驚かせてくれるパナソニックに比べ、編集がやりづらい事・・・。

「技術的先駆者は経営の成功者足りえず」なんて格言もあります。

いまだに「世界の亀山モデル」のシールを剥がさずに使ってるAQUOSユーザーのワタクシ(また使ってるメーカーが左前になっちまっただよ・・・)
SHARPさんの復活を願っております。