経堂「さばのゆ」の「スタンダップコメディ・アカデミー/清水宏・松尾貴史」。
後半の「ストーリーテリング」松尾氏の部は、彼自らの経歴と、その時その時に
出会った方々との事が語られた。
まず印象深かったのは大阪芸大のお話。
グラフィックデザイナーになりたかったという青年が、学科は違うがヨーダの
モデルになった依田先生にくっついて歩く間に、自身の将来を決定するような
導きにあったのだ。
「君、喋ってることが面白いから」
「それをまとめてテープにとって、ダビングして、配って、平和を訴えなはれ」
松尾氏は「そんなぁ、平和を訴えるって…」と困惑しつつも、当時流行っていた
スネークマンショーのようなテープを作成したそうな。
~それにしても、すごい啓示だと思いますよ。
松尾氏は今でもこの言葉を実践してるようにも見えるし…。
それって、同じ大学の中島らもさんに通ずる気がします。
テーマに「昆虫の視界」を取り上げ、構造的に「人間とは全く異なる逆転した
世界を見ている」という論文を書き上げた〝らもさん″。
やはり名物教授に「オマエ、しばらくオレの周りをウロウロしとれ」と言われた
という。
さすが大阪芸大。
美大じゃなく、芸大。
庵野秀明や島本和彦、稲上晃、士郎正宗、矢野健太郎、克・亜樹を輩出した大学。
結局そのテープがキッカケとなって事務所に入り、ラジオやテレビの仕事を得て、
世に出ることになっているのだから、その〝導き"の正しさに感じ入る。
大学の助手をしつつ空いた時間に「話し方教室」で標準語を学んだというのは
初耳だった。
それが結果的にナレーションに生きたりした訳だから、その無意識な成り行きは
面白かった。
そして、中島らも氏との出会い。
キャラクター自体は淡々としてガツガツしていない関西人同士。
しかし内から湧き出る個性が強烈ゆえ、特異な存在感がある。
以前、書籍で読んだ酒場でのエピソードも、キッチュさんの口から直接聞くと
面白さも格別だし、やはり感慨深いものがある。
※クダ巻いてた落語家さんが誰かも知れました。
あと、らも氏の口調を真似た喋り方が生き写しで、さすがなのよ…
行きつけのバーで、らもさんと一緒に「東郷健さん」の政見放送を見た話も
興味深かった。
あの有名な「ピラミッドの頂点にいる人々を、ジャックナイフで、その胸を
切り裂き、底辺にいる人々に血の滴る心臓を捧げたい」という発言。
それに対し、なんと中島らも氏は涙を流して感動していたという。
東郷氏は行動や発言こそ過激だったが同性愛者などマイノリティーや弱者への
偏見や性差別の撤廃を主張する姿勢は一貫していたから、そこに中島らも氏は
強烈なシンパシーを感じたのかも知れない。
まさに「いいんだぜ」に通ずる精神だ。
松尾氏は「ゆきゆきて神軍」の奥崎謙三氏の政見放送も見た事があるそうな。
これまた東郷健氏と同じくらいの強烈さ。
他にも興味深い話のオンパレード。
TV局にフラリと寄ってはプロデューサーに「なんか仕事ありませんか?」。
らも氏、ひさうちみちお氏と一緒にエレベーター前で放送禁止用語を話し
あったこと。
※ボソボソ喋って「クックックッ」と笑ってたんだろうなぁ…
イベント後半のストーリーテリング。
劇的に締めた清水宏氏に対し、松尾貴史氏はサラリと終わらせた。
それも対照的で良かった。
最後は二人でトーク。
DJ役のぜんじろう氏も手を上げて挨拶。
音楽は「ゲット・アップ・スタンダップ」。元はボブ・マーレーだ。
「起きて立ち上がれ。自らの信じる事に従え。戦いを諦めるな」
「スタンダップコメディ不在の地」と言われる日本で、その協会を
立ち上げ、会長の座に就いた清水氏。
会長と言いつつ存在はプレイングマネージャーが如し。
自らが汗をかき、コッテ牛のように驀進する。
アルコールを手に、談笑する松尾氏、リラックスした表情。
そういえば、スポンサーは博水社、木の屋石巻水産が付いてくれて
いたそうで。
私もワンドリンクはハイサワーを注文して飲んだのだが、中休憩後
木の屋石巻水産の「いきなりサバ太郎!」が回ってきたのよね。
味付きでパリパリのサバチップス、美味し!
ハイサワーに良く合った。
ここで記念撮影。観客も映りこむのがミソ。
※野口ボクシングジムでも同様の撮影あり。
再入場の絵面も動画で録って大盛り上がり。
終演後も入り口付近で観客のお見送りしてくれたのでした。。
清水氏に「どうでしたか?」と声掛けされたので、とうぜん
「楽しかったです」と返答。
汗まみれの顔をクシャクシャにして笑った清水宏氏には、今
現在を疾走する男の爽やかさがあった。
次、また行ける日が楽しみです。
松尾氏にも声掛けすると、物腰やわらかに応対してくれました。
松尾貴史さんは時々落語もやってらっしゃるので、ぜひ聞きに
行きたいな。
※さばのゆさんで会があるが、残念ながら仕事で行けない日だ。
そして最後に、会場となった"さばのゆ"に関して。
正直、想像したより狭く、この日は完全に満員状態だった。
~とはいえ、雰囲気は最高だし、なによりイベントへの愛を
感じました。
経堂に"さばのゆ”あり。そんな印象。
イベントをチェックして、また訪れたいと思いました。
後半の「ストーリーテリング」松尾氏の部は、彼自らの経歴と、その時その時に
出会った方々との事が語られた。
まず印象深かったのは大阪芸大のお話。
グラフィックデザイナーになりたかったという青年が、学科は違うがヨーダの
モデルになった依田先生にくっついて歩く間に、自身の将来を決定するような
導きにあったのだ。
「君、喋ってることが面白いから」
「それをまとめてテープにとって、ダビングして、配って、平和を訴えなはれ」
松尾氏は「そんなぁ、平和を訴えるって…」と困惑しつつも、当時流行っていた
スネークマンショーのようなテープを作成したそうな。
~それにしても、すごい啓示だと思いますよ。
松尾氏は今でもこの言葉を実践してるようにも見えるし…。
それって、同じ大学の中島らもさんに通ずる気がします。
テーマに「昆虫の視界」を取り上げ、構造的に「人間とは全く異なる逆転した
世界を見ている」という論文を書き上げた〝らもさん″。
やはり名物教授に「オマエ、しばらくオレの周りをウロウロしとれ」と言われた
という。
さすが大阪芸大。
美大じゃなく、芸大。
庵野秀明や島本和彦、稲上晃、士郎正宗、矢野健太郎、克・亜樹を輩出した大学。
結局そのテープがキッカケとなって事務所に入り、ラジオやテレビの仕事を得て、
世に出ることになっているのだから、その〝導き"の正しさに感じ入る。
大学の助手をしつつ空いた時間に「話し方教室」で標準語を学んだというのは
初耳だった。
それが結果的にナレーションに生きたりした訳だから、その無意識な成り行きは
面白かった。
そして、中島らも氏との出会い。
キャラクター自体は淡々としてガツガツしていない関西人同士。
しかし内から湧き出る個性が強烈ゆえ、特異な存在感がある。
以前、書籍で読んだ酒場でのエピソードも、キッチュさんの口から直接聞くと
面白さも格別だし、やはり感慨深いものがある。
※クダ巻いてた落語家さんが誰かも知れました。
あと、らも氏の口調を真似た喋り方が生き写しで、さすがなのよ…
行きつけのバーで、らもさんと一緒に「東郷健さん」の政見放送を見た話も
興味深かった。
あの有名な「ピラミッドの頂点にいる人々を、ジャックナイフで、その胸を
切り裂き、底辺にいる人々に血の滴る心臓を捧げたい」という発言。
それに対し、なんと中島らも氏は涙を流して感動していたという。
東郷氏は行動や発言こそ過激だったが同性愛者などマイノリティーや弱者への
偏見や性差別の撤廃を主張する姿勢は一貫していたから、そこに中島らも氏は
強烈なシンパシーを感じたのかも知れない。
まさに「いいんだぜ」に通ずる精神だ。
松尾氏は「ゆきゆきて神軍」の奥崎謙三氏の政見放送も見た事があるそうな。
これまた東郷健氏と同じくらいの強烈さ。
他にも興味深い話のオンパレード。
TV局にフラリと寄ってはプロデューサーに「なんか仕事ありませんか?」。
らも氏、ひさうちみちお氏と一緒にエレベーター前で放送禁止用語を話し
あったこと。
※ボソボソ喋って「クックックッ」と笑ってたんだろうなぁ…
イベント後半のストーリーテリング。
劇的に締めた清水宏氏に対し、松尾貴史氏はサラリと終わらせた。
それも対照的で良かった。
最後は二人でトーク。
DJ役のぜんじろう氏も手を上げて挨拶。
音楽は「ゲット・アップ・スタンダップ」。元はボブ・マーレーだ。
「起きて立ち上がれ。自らの信じる事に従え。戦いを諦めるな」
「スタンダップコメディ不在の地」と言われる日本で、その協会を
立ち上げ、会長の座に就いた清水氏。
会長と言いつつ存在はプレイングマネージャーが如し。
自らが汗をかき、コッテ牛のように驀進する。
アルコールを手に、談笑する松尾氏、リラックスした表情。
そういえば、スポンサーは博水社、木の屋石巻水産が付いてくれて
いたそうで。
私もワンドリンクはハイサワーを注文して飲んだのだが、中休憩後
木の屋石巻水産の「いきなりサバ太郎!」が回ってきたのよね。
味付きでパリパリのサバチップス、美味し!
ハイサワーに良く合った。
ここで記念撮影。観客も映りこむのがミソ。
※野口ボクシングジムでも同様の撮影あり。
再入場の絵面も動画で録って大盛り上がり。
終演後も入り口付近で観客のお見送りしてくれたのでした。。
清水氏に「どうでしたか?」と声掛けされたので、とうぜん
「楽しかったです」と返答。
汗まみれの顔をクシャクシャにして笑った清水宏氏には、今
現在を疾走する男の爽やかさがあった。
次、また行ける日が楽しみです。
松尾氏にも声掛けすると、物腰やわらかに応対してくれました。
松尾貴史さんは時々落語もやってらっしゃるので、ぜひ聞きに
行きたいな。
※さばのゆさんで会があるが、残念ながら仕事で行けない日だ。
そして最後に、会場となった"さばのゆ"に関して。
正直、想像したより狭く、この日は完全に満員状態だった。
~とはいえ、雰囲気は最高だし、なによりイベントへの愛を
感じました。
経堂に"さばのゆ”あり。そんな印象。
イベントをチェックして、また訪れたいと思いました。