17時30分に新宿到着。
そこから新宿南口のバスタ新宿前へ。
到着した時には小雨の中、小島慶子さんが演説中だった。
結構な人混み。
霧雨になってきた。傘をさしてない人も多い。
「エッセイストとして自由な発言を続けられる環境」を
訴える小島さん。そうあって欲しいよね…と。
その度に起こる拍手。
「次は福山(哲郎)さんと海江田さんです。向かってきてます」
司会の女性が懸命に繋ぐ。
海江田氏はお立ち台に立つこと無く、福山氏が登場。
「安保法制に反対し、これから安保法廃止に向け一緒に闘おうと
言った私が…希望の党に行けるわけが無いでしょ」と発言。
有権者からの拍手を浴びた。
印象深かったのは福山氏の「自分は一度選挙に負けた人間、TVで
ニコニコ笑顔を見せたらダメだと思い、笑ったりしてこなかった」
「明日の結果、我々の期待を上回る数字になったら…笑いたいと
思います!笑ってイイですよね!?」
その叫び声は震えていた。
時計は18時30分を示していた。
続いて登場したのは「えだのん」として、ここ数日一気に人気を
上げてきた枝野幸男代表!
お立ち台に近付いてくるのが拍手で分る。枝野コールも聴こえる。
※ただし、これは報じられているほど大きなコールとか感じられ
なかった。福山氏に気を使ったのか、皆さんシャイなのか?
10月2日に立ち上げたばかりの新党だが、この時点で新宿バスタと
甲州街道を挟んだ新宿駅南口の歩道、歩道橋、新宿バスタ建物内にも
大勢の聴衆が集まっていた。
傘を差していた人たちの多くが、後方からも枝野氏が見えるよう傘を
たたみ、枝野氏とともに雨に濡れた。
枝野氏は語る。
数多くいただいた「枝野立て」の声に押され、福山氏に立党を依頼する
電話を受け、立憲民主党、これを立ち上げた。古臭い党名かも知れない。
憲の字が難しい(笑)とか投票時まちがえそうとか…色んな御意見あった
が、立憲民主にさせていただいた…と。
「東京大作戦ファイナル」と銘打った最終日の演説。結党以来最多の8千人
(主催者発表)が集まった。
枝野氏は1人1人に、共闘を呼びかけた。
聴衆も「偉いセンセイの話を伺う」体ではなく、枝野氏が言葉を放つ度に
「そうだ!」と声を上げ、大きな拍手を送った。
さらに枝野氏は、政治不信が続く日本の政治状況について語った。
「私も『数は力』という永田町の俗説に24年間さらされ、勘違いしてた
のかも知れない」と語ったうえで「政治は数ではない。いかに皆さんの声に
寄り添うことができるか。その原点に返って進めていきたい」と語り、大きな
拍手を浴びた。
安倍政権に対しては、『数を持っているのだから何をやろうが勝手だ!』と
好き勝手やっていいわけじゃない。
『右』や『左』は20世紀の古い考え方だ。上からの政治か、草の根の声に
寄り添った本当の民主主義かが問われている。右でも左でもなく前へ進む、
新しい選択肢を掲げたい。一緒に進んでほしい。私にはあなたの力が必要
なんです!」
センテンスの度に観衆から「そうだ」という声が多く上がった。
その度に大きな拍手があがった。
「国民の政治離れといわれていますが、違うんです。国民が政治離れしたの
ではなく、政治が国民から離れてしまったんです。その政治が、みなさんと
一緒に足並みをそろえて前へ進んでいく、その"真っ当な"政治を取り戻して
いきたいと思っています」
「国民のみなさん、『私たちのために力を貸してください』ではありません。
民主主義の当事者として、遠くなってしまった政治を少しでもみなさんで
引っ張り戻すために、みなさん一緒に戦いませんか。"真っ当な政治"を取り
戻しましょう!」
熱を帯びた枝野氏の言葉に聴衆から大きな歓声が上がった。
何度も使われた「真っ当な」という言葉。
そこに枝野氏の真意を見た気がする。
そして「一票下さい」「お願いします」ではなく、有権者自身が前向きに
参加して作り上げる事を突き付けたのだ。
例え枝野が勝っても、皆さんは全権を委ねるのか?
政治は全員の細かい希望まで聴くのは難しい。皆さんの要望が果たされて
いるのか?チェックが必要なのではないのか?
…自分をチェックしろと。
有権者、議員…それぞれ相手任せではなく、それぞれが前を向いて進める
政治…それを宣言したのだ。
箱のようなお立ち台の上での演説。
ここに有権者との距離は殆どなかった。縁故で繋がった参加者もほとんど
おらず、それぞれ枝野氏の言葉をどこかで聴いて集まった有権者だ。
※縁故の否定はしませんが。「お世話になった方と持ちつ持たれつ」も
大切な繋がりですし。
ただ、何代もの付き合いってだけでバカ息子を神輿に上げて無監視で
いるのはどうしようもないって話です。
枝野氏が次の演説地に向かって行っても、暫くは余韻が続いた。
整列解散で順次駅に向かう観衆には、マナーの良さも感じられる。
健全な選挙前日の景色がそこにあったと思う。
福山氏は「本日23時59分までは特定政党への投票呼び掛けは有効」と
語り、「SNSでもLINEでもイイので友人・知人・親類の方々に立憲民主の
事を知らせて下さい」と語られた。
私は自分のTwitterで、「東京大作戦ファイナル」の事を伝えた。
投票を促すより、そこであった事、感じたことを記せば充分に立憲民主の
事が分かると思ったからだ。
そう思いながら帰途についた。
小さなお子さんを肩車したお父さんもいた、合羽を着た若い人もいた、
年配の人も、私と同年代の人も…。
はっきりせず漠然としていた野党、そこに「核のような」政党が登場した。
すでに多くの批判に晒されている小池百合子氏だが、私はむしろ感謝する。
どうせ希望の党が野党第一党になっても、大して自民党と変わらない野党が
登場するだけだ。
小池氏の驕りに対し、枝野氏が立ち上がった。
そして彼には予想以上のリーダーシップがあった。結構な事じゃないか。
私は枝野氏に、立憲民主党に期待するよ!