JR川越駅から蔵造りの街並みへ向かってクレアモールを歩く。
川越・クレアモール
Photo 2006.11.03
クレアモールは川越で最も賑やかな商店街。最近はチェーン店が増えてきたが、駅から700m程度に渡って商店が立ち並び、休日ともなれば多くの人が行き交う。
川越にある大学で非常勤講師をしているので、しばしばこのモールは通っているのだが、最近になって初めて妙なことに気が付いた。
袖看板の張り出し方がすごい!
両側の建物からグイッと腕が出て、縦長の看板が取り付けられている。手前の袖看板の陰に隠れて見えなくなるのを避けるために、より長い腕を付けたのだろうか。大きな看板が、広くはないモールの上空に掲げられている。
宝飾店ヤマザキの看板は腕が長い上に、やや根元が錆びてる感じ。おいおい、地震とか台風の時、大丈夫なんだろうな~。よく見ると、水平の腕木の他に、ワイヤーを斜めに懸けたりして補強しながら、張り出していることも分かる。それでも下を歩くのはちょっと恐いかも。
クレアモールの袖看板
Photo 2006.11.03
「月の庵」看板を支持する骨組みは、全くもってご苦労様な造り。建物壁面にはもともとの腕木の跡とおぼしき黒い四角い鉄骨材が見えている。以前はここに看板が付いていたのだろうが、お店が変わって、張り出し型の看板に替えられのではないかと思う。
「ワンダフル商会」は、もっと出っ張って目立っている。よく見ると、この看板は「月の庵」にくっついていて、支持する骨組みも一緒。親亀子亀状態でより中央に出ているという寸法なのだ。二重駐車ならぬ二重看板。そんなのアリかよ!
「中華そば日高屋」の看板も、なかなかすごい。建物3階がセットバックしているので、上側のアームの長さが2m以上ある。
こんなに看板がせり出しているのは、クレアモールの中でもほんの一部で、長い商店街の大半のお店は、普通の袖看板を付けている。何故かこの一角だけ競うようにせり出してしまっているのだ。どこか一つのお店が張り出したのをきっかけにして、それならウチも・・・、という感じで、こうなったのだろうか。
モールにはデザインされたポール状の街灯が道路際に設置されている。右の写真のカラオケ館のサインの後ろに見えている茶色っぽい柱がその街灯なのだが、お店の看板類の方が大きくせり出しているため、陰に隠れて目立たなくなってしまっている。
私は屋外広告物の規制に関する法律?や条例には詳しくないが、これって合法なんだろうか? もちろん、商店街のゲートなど道路を跨ぐ形の設置物もあるし、街灯も信号類も道路上空に掲げられている。許可さえ取れば、道路上空にモノを掲げるのは違法ではないはず。それに銀座でも新宿でも、ビルには袖看板がたくさん付いていて、それらは歩道上空に掲げられている。だから、一定の範囲内なら、歩道上空にせり出す袖看板は認められているのだろう。
でも個別の店舗の広告看板が、ここまで大きく張り出すのはアリなのかしら? 街灯や信号とは違って、路上工作物ではない、つまり道路内に基礎がある工作物ではなく、建物壁面(道路外の敷地内)に基礎がある工作物である袖看板が、こんなに張り出して良いのかな? 看板の落下も恐いが、火災時などに消防活動の支障になったりしないだろうか?
でもこうしてみると、日本の商店街の看板って、意外に一定の範囲内に収まっているのかもしれないと、逆に思えてくる。それとも、私が事例をあまり知らないだけなのか?? 全国にはこんなものはたくさんあるんでしょうか。
こういうのがエスカレートすると、香港みたいなことになるんだろうか? 川越のクレアモールは今後、商業地景観の一つの妙な発展形を見せてくれるのだろうか。無責任に言うなら、それはそれでちょっと楽しみ~。
#街並み #商業系 #道