都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

(株)萬三商店

2023-09-03 | 愛知県  

(株)萬三商店
所在地:半田市 荒古町2-21
構造・階数:木・2
解体年:2015(平成27)
Photo 1994.9.11 西北側から

 半田市内、十ヶ川(半田運河)の西側で中埜酢店半田第三工場の少し南側、船方橋の西北側の一角にあった醸造工場の蔵。

 萬三商店の創業はかなり古く、味噌や醤油などの醸造を200年以上行っていたそうだが、現在は醸造業等は行っていないという。いつ頃まで醸造業を行っていたのかは未把握だが、この訪問時はまだ操業していたのではないだろうか。

 半田市内では幕末から明治初期に多くの醸造施設が造られたそうで、下記調査報告書(愛知建築士会半田支部のサイトに掲載)によれば、昭和50年代においてもまだ多くの醸造蔵が残されており事業を行っていたことが分かる。萬三商店の工場に関して言えば、かつては7つの大型の蔵がここにあったようだ。


 半田運河(十ヶ川)沿いの景観
 手前側が萬三商店、右奥は加周木材・日本木槽木管、中埜酢店半田第三工場

 黒壁の大型の蔵が中埜酢店の蔵などと共に運河沿いに建ち並ぶ姿は壮観。

 妻壁の上部に社名の看板が掲げられていたが、錆びていたのか訪問時は社名の文字は判別できなかった。ただ、2013年のGoogleストリートビューでは看板が一新されており、「万三」の文字がはっきり見えていた(下の画像)。


 Google ストリートビュー 2013年9月の画像から

 Google ストリートビューの過去写真を順に見た結果、一連の蔵は2015年4月時点で解体中だった。現在、同所は東半分が「蔵のまち公園」、西半分は駐車場になっている。

 また、ネットで萬三をチェックしたところ、萬三自体は醸造業をやめてしまっているが、萬三の赤だし味噌や醤油は、現在、同市内にあるキッコウトミ(株)が萬三の商標と味を引き継いで製造・販売しているようだ。

今も残る【萬三商店】蔵 | 半田市観光協会ブログ
萬三商店&中埜半六家:愛知県半田市 - 北へ南へ、東へ西へ
知多半島の醸造施設について - 愛知建築士会半田支部
萬三(キッコウトミ) 赤だし味噌 10KG - 株式会社 マルイ榊原商店
萬三 上級しょうゆ 1.8L 瓶入り - 株式会社 マルイ榊原商店

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